ライブ配信中、画面の向こうのコメント欄がざわつき始める。「なんかおじさんの声がする」「うっすら誰か喋ってる」「これ心霊では?」。演者はゲーム実況の声優さん。男性スタッフの声なんて、本来どこにも乗るはずがない。
……でも、乗っていた。原因は、すぐ隣で動いていた別チームの会話。インカムが無くて大声でやり取りしていた声が、薄く本番に混ざり込んでいたのだ。事故そのものも怖いし、コメント欄が“心霊”で盛り上がってしまうのも、別の意味で怖い。
パンダスタジオの新シリーズ「現場が凍った ヒやっと事件簿」第1回は、そんな“インカムが無くてヒやっとした話”から。今回レンタルで試したのは、サラモニックの新型ワイヤレスインカム WiTalk 9X と、大規模現場向けのハブベース WiTalk 9 Base V です。
動画では、片耳⇄両耳のパーツ付け替え、電源オン時の音声ガイド、ノイズキャンセルのオン/オフでランプの色が変わる様子、そしてハブベースの開封まで実機で見ています。「インカムの音質の良さ」は文章だと伝わりにくい部分なので、気になる人は動画での実機チェックがおすすめです。
インカムが無いと、現場はこう“凍る”
放送局のような現場では「あるのが当たり前」のインカム。でも、企業内配信のように小さく始めた現場だと、最初は必要性を感じないことも多いものです。ところが規模が大きくなってくると、こんな場面でいきなり困り始めます。
- スイッチャー側で見ている画角と、カメラマンが撮っているつもりの画角がズレている(クロップしていた、など)
- 「今このテイク中なのに」というタイミングで、カメラが急に動いてしまう
- 「もう少しカメラを動かしてほしい」「今、手元を抜いてほしい」が、その場で伝えられない
冒頭の“謎のおじさんの声”事件も、根っこは同じです。インカムが無いから声が大きくなり、それが本番に乗ってしまった。目の前にカメラマンがいるのに指示が通らない——これが地味に、いちばん事故ります。
“見た目がプロ”という、地味に効く効果
ある学会の配信では、本当はそこまで必要ないのに、あえてインカムをレンタルして持ち込んだそうです。理由は見た目。「今日の中継はプロが入っています」という空気が出る。ところが結果的に、進行管理のアシスタントにも付けてもらったら普通に便利で、「無いより絶対ある方がいい」に落ち着いたとのこと。
別のセミナー会場では、会場スピーカーのハウリングに悩まされた現場も。登壇者がスピーカーの前まで動いてしまう。そこで、インカムを付けたアシスタントが、登壇者の気をそらした隙にスピーカーの向きをこっそり調整する——そんな“裏方の連携”にもインカムが効いたそうです。声を張らずにフロアへ指示を出せるのは、想像以上にスマートでした。
今回の主役:サラモニック ワイヤレスインカム「WiTalk 9X」
WiTalk 9X は、1.9GHz帯のフルデュプレックス(同時通話)ワイヤレスインカムです。親機1台+子機8台で、最大9人が同時に話せます。従来の WiTalk 9 シリーズからの主な進化点はこのあたり。
- パーツの付け替えに対応。片耳タイプ⇄両耳タイプを、現場に合わせて簡単に組み替えられる
- AIノイズキャンセルを搭載。オレンジのボタンで切り替えでき、ランプの色(緑=オン/青=オフ)で状態が一目で分かる
- 軽くなった。ケースも本体も従来より軽量
- 音質が向上。前モデルよりクリアになった印象
- イヤホン接続にも対応(USB端子から変換)。机が無く、周りがうるさい現場で使いやすい
離れた拠点との連携もポイントです。Zoomなどのデバイスを経由して、別の場所のチームのインカムグループと繋ぐことができます。たとえば「東京のスタジオから、大阪にいるカメラマンへインカムで指示」といった使い方も想定できます。
この機材が向いていそうな人・現場
- 企業内配信・イベント配信で、チームの人数が増えてきた人
- スイッチャー・カメラ・進行が別々に動く現場で、コミュニケーションを安定させたい人
- 離れた拠点(別フロア・別会場・遠隔地)と連携した配信をやりたい人
- 「インカムを導入したいが、まず使用感を確かめたい」個人・小規模チーム
レンタルで試す理由
インカムは、スペック表だけでは現場との相性が分かりにくい機材です。装着感、片耳と両耳のどちらが自分の役割に合うか、ノイズキャンセルが自分の現場でどれだけ効くか、音質はチームで聞き取りやすいか——このあたりは、実際に現場で使ってみて初めて判断できます。買う前に一度レンタルで試しておくと、人数や片耳/両耳といった構成を決めやすくなります。
関連レンタル機材
WiTalk 9X は、入荷したての新製品としてパンダスタジオレンタルで取り扱いがあります。まずは取り回しのよい3人用から試すのがおすすめです。
メーカーの他製品もあわせて:
サラモニック(Saramonic)製品一覧
大規模現場へ:ハブベース「WiTalk 9 Base V」という選択肢
子機を9人ぶん繋ぐだけなら本体だけでOKですが、もっと大人数・広い範囲をカバーしたいときに登場するのがハブベース WiTalk 9 Base V。アンテナを4本立てられる、見るからに頑丈なベースステーションです。
- 最大64人まで連携可能(ベース無しだと最大9人)
- Vマウントバッテリーで駆動するタイプ
- 到達距離は最大400m(メーカー公称。安定した電波環境での目安)
- 三脚穴があり、スタンドに立てて運用できる
さらにサラモニックのインカムには、専用ケーブルでマスター同士を有線でつなぐ“カスケード”という裏技も。形状はLANケーブル(RJ45)に似ていますが、中を通っているのはインターネット通信ではないため、長すぎるケーブルだと信号が減衰する点には注意が必要、とのこと。ビルのフロア違いや隣のビルなど、無線が届きにくい現場を「有線で橋渡しする」発想は便利そうです。
展示会(China P&E)で見たという7mのハイスタンドにベースを載せ、高所から電波を飛ばす運用も検討中とのこと。実際にどこまで届くかは、今後あらためてレポート予定だそうです。
※ハブベース WiTalk 9 Base V は、配信時点での新製品です。レンタル商品ページの公開状況を確認のうえ、公開後にこの記事にもリンクを追加します。大規模構成を検討中の方は、まずは新着機材ページもチェックしてみてください。
片耳?両耳?イヤホン?――現場別の選び方
配信のコメントでも質問が多かったのが、片耳と両耳の使い分け。レンタルでは片耳タイプがよく出るそうですが、視聴者からはこんな声も挙がっていました。
- 片耳:周りの音や進行も聞きながら指示も受けたい、多くの現場の定番
- 両耳:ライブ収録など、とにかく周りがうるさい現場。インカムの音だけに集中したいとき
- イヤホン接続:机が無く、オンイヤーだと口が回らないような現場で重宝
「自分の役割だと片耳と両耳どちらが楽か」は、まさにレンタルで試して決めたいポイントです。
用途別に見るなら
商品名がまだピンと来ない人は、用途から探すのが早いです。
→ ワイヤレスインカムをまとめて見る:
→ サラモニックのマイクなど音声機材:
サラモニック(Saramonic)製品一覧
いまレンタルするなら:30%オフクーポン
配信では、サラモニック製品全体に使えるレンタルクーポンが案内されていました。
- クーポンコード:サラモニック大好き(詳細は動画をご覧ください)
- サラモニック製品のレンタルが30%オフ(※サムネイルの「20%」表記は誤りで、正しくは30%とのこと)
- 有効期限:6月末まで
- ポイント:割引が適用されるのは“決済のタイミング”。6月中に予約・決済すれば、利用日が7月以降の案件でも対象になる
WiTalk 9X だけでなく、サラモニックのマイク(Air、Blink など)にも使えるとのことなので、気になっていた人はこのタイミングで試してみるのがお得です。
📦 関連レンタル機材を探す
→ WiTalk 9X 3人用(片耳)を試す:
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