一眼で動画を撮っても、なぜか「きれいなホームビデオ」にしか見えない。そう感じたことがある人は、この動画の3分すぎを見てみてください。手前の杭にピントが合った状態から、奥に止まっている電車へゆっくりピントを送っていく。それだけで、映画のワンシーンのような映像になっていました。
撮っているのはケンコー・トキナーの田原さん。群馬県桐生市でのセミナーの翌朝6時前に、トキナーのシネマレンズVista 65mmを持って、上毛電気鉄道の西桐生駅まで歩いていきます。本人も「今自分で見てびっくりしてます」と話していました。
※この動画はパンダスタジオの動画ではありません。ケンコー・トキナーのデモンストレーター田原栄一さんのチャンネルの公開動画(メーカー社員による製品紹介・#pr表記あり)を、参考になった動画として紹介しています。
見どころは2か所。3分すぎのT1.5でのピント送りと、5分すぎにT5.6へ絞ったあとの映像です。同じ構図でも、T1.5は柔らかく立体的、T5.6は「ビシッと」シャープになり、杭の塗装のザラザラした質感まで出てきます。T値の違いで映像の雰囲気がどう変わるかが、並べて見るとよく分かります。
なお、Vista 65mmそのものは、パンダスタジオレンタルでは現在取り扱いを確認できていません。トキナーのシネマレンズを体験するなら、取り扱いのあるシネマズームが近い選択肢になります。
→ トキナーのシネマズーム(標準域):
シネマレンズで撮ると何が違うのか
動画で田原さんが繰り返していたのは、浅い被写界深度と「立体的」な写りです。セミナーの受講生に見せたら「すごい立体的だ」と驚かれた、とも話していました。
もうひとつ、動画用レンズならではの点として触れていたのがピントリング。「すごい滑らかに動いて、しかもフォーカスの範囲が幅が広い」。回転角が大きいので、手前から奥への細かいピント送りがしやすい。写真用レンズとの一番の違いは、ここだと感じました。
動画内で試していた2つの設定
| 絞り(T値) | 感度 | 写りの違い(動画内の説明) |
|---|---|---|
| T1.5(開放) | ISO100 | 被写界深度がすごく浅い。淡く立体的な雰囲気 |
| T5.6 | ISO100 | 暗めでシャープ。杭の塗装の質感まで出る |
「T1.5だから開放で撮らなきゃいけないというわけでもない」。浅ければいいというものではなく、絞ったときの映画っぽさもある、というのが動画の結論でした。
朝日が差すと雰囲気が変わる
撮影の途中で朝日が差し込み、駅前の色が変わっていきます。「火が入ると入らないので雰囲気が違ってくる」と、露出を少し明るめに調整し直していました。最後は、遠くから踏切の音が聞こえて列車が入ってくるところまで撮っています。
シネマレンズは、こうした光の変化や、ピントの移動そのものを見せる撮り方と相性がいい。三脚に据えて、ただピントを送るだけで作品になる、という使い方が伝わってくる動画でした。
この機材が向いていそうな人・現場
- 地方の観光PR動画を一眼で撮っているが、「スマホで撮ったのと何が違うの?」と言われてしまう自治体・観光協会の担当者
- ミュージックビデオやショートフィルムを自主制作していて、ピント送りで物語を見せるカットを撮りたい映像クリエイター
- 写真用レンズで動画を撮っていて、ピントリングの回転角の小ささにストレスを感じているカメラマン
レンタルで試す価値があるところ
シネマレンズの「立体感」や「ピント送りのしやすさ」は、スペック表ではまったく伝わりません。実際にリングを回して、自分の手でピントを送ってみて初めて分かるものです。
パンダスタジオレンタルでは、トキナーのシネマズーム(11-20mm、25-75mm、50-135mm)を扱っています。Vistaのような単焦点とは別物ですが、T2.9通しのシネマ用ズームで、滑らかなフォーカスリングを体験するにはいい入口です。PLマウントなので、お使いのカメラに付けるためのマウントアダプターも合わせて確認してください。
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