セミナーの質疑応答で一番手間がかかるのは、マイクを客席まで届けることだったりします。有線のハンドマイクだとケーブルをさばく人が1人要るし、ワイヤレスのハンドマイクを別に用意すると、今度は「いつものマイクと音が違う」問題が出てきます。
Saramonic の K9 XTX は、その間を埋める機材です。手持ちのXLRハンドマイクの根元に差して、そのマイクをワイヤレスにする送信機(プラグオン・トランスミッター)。パンダスタジオ浜町7階のセミナー会場で、森下が開封しながら紹介しています。
見どころは冒頭の1分です。森下はシュアのハンドマイクにXTXを付けた状態で話していて、その声を会場のスピーカーから出しています。「いつものマイクがそのまま無線になる」のがどういう見た目かは、文章より動画のほうが早く伝わります。
動画で開けているキット(XTX+ピンマイク用送信機+受信機)は、パンダスタジオレンタルで取り扱いがあります。ハンドマイクとピンマイクを1台の受信機でまとめられる構成なので、「司会はピンマイク、質疑はハンドマイク」というよくある進行がこれ1つで組めます。
→ K9 XTX キット:
K9 XTX は「ハンドマイクをワイヤレス化する」送信機
XTX はマイクではありません。XLR端子のハンドマイクの下に差し込む送信機です。マイク本体は手持ちのもの(動画ではシュアのハンドマイク)をそのまま使います。
ここが分かると、使いどころがはっきりします。
- 会場や講師が使い慣れたハンドマイクの音・握り心地を変えずに、ケーブルだけ無くせる
- ボーカル用・インタビュー用など、ワイヤレス専用機に無いマイクも無線で使える
- 受信機は K9 シリーズ共通なので、ピンマイクの送信機と同じ受信機で受けられる
概要欄によれば、550〜960MHzのワイドバンドUHFに対応し、GPSを使った周波数の更新機能を持っています。日本で使うときは、初回にアプリで日本のB帯を有効化する手順があります(これは次の記事で詳しく書きました)。
単体かキットか:すでに K9 を持っているかで決まる
森下が動画内で整理していたのが、この分かれ目です。
- K9 のピンマイクセット(送信機2・受信機1)をすでに持っている/借りる予定 → XTX 単体を足せば、今の受信機と組み合わせて使える(受信機はデュアルチャンネルなので、同時に使うのは2本まで)
- K9 を持っていない → 受信機・XTX・ピンマイク用送信機がそろったキット
構成の選び方早見表
| やりたいこと | 選ぶもの | 注意 |
|---|---|---|
| ハンドマイク1本+ピンマイク1本を同じ受信機で | K9 XTX キット(15959) | ハンドマイク本体は付属しない。手持ちのXLRマイクを用意 |
| K9(ピンマイク2本)を持っていて、ハンドマイクも使いたい | XTX単体(15961) | K9の受信機はデュアルチャンネル。同時に使えるのは2本まで(ピンマイク1+ハンドマイク1 など)。受信機とのペアリングが必要 |
| ピンマイク2本+ハンドマイクを同時に3本使いたい | 受信機を2台にする構成(例:K9 13423+XTXキット 15959) | 受信機ごとにミキサーへ入れる。組み合わせは商品ページ・取説で確認 |
| 会場スピーカーから声を出したい | 上記+ミキサーまたはPAスピーカー | 受信機だけでは会場に音は出ない。付属の3.5mm→XLRケーブルでミキサーへ |
→ すでにK9を使っている方は単体で:
キットを開けて分かった中身:ハンドマイクは入っていない
開封して最初に確認していたのは、「マイクのハンドの部分は付いていない」ことでした。キットの中身は動画で見えた範囲だと次のとおりです。
- 受信機 1台
- XTX(ハンドマイク用の送信機)1台
- ピンマイク型の送信機 1台(ピンマイク・風防付き。風防はスポンジとファーの2種類)
- カラーラベル(送信機の色分け用)
- ケーブル類:3.5mm→XLR変換ケーブル/USB Type-Cケーブル/USB-A→Cアダプター/3.5mmステレオミニケーブル/XLRオス-メスケーブル
- バッテリー、日本語の取扱説明書
- ハードケース(グレー)
ケーブルの使い道も話していました。3.5mm→XLRは、受信機の音を会場のミキサーに入れるため(撮影中もこれでスピーカーに音を出していました)。3.5mmステレオミニは一眼カメラに受信機の音を入れるため。USB Type-Cは、データの吸い上げやパソコンへの音声入力に使えるそうです。
日本仕様はアンテナ固定で、ケースが大きい
海外仕様の送受信機はアンテナが取り外せて、小さなポーチに入っているそうです。日本版はアンテナ固定で出荷されるため、そのぶんかさばる。そこで森下がリクエストして、しっかりしたハードケースに入れてもらった、という話をしていました。持ち歩く側からすると、付属品までひとまとめにできるケースはありがたい部分です。
この機材が向いていそうな人・現場
- 月1回の社内セミナーで、質疑応答のたびに有線マイクのケーブルを客席に伸ばしている総務・広報の担当者
- 講演者が「いつものマイクで話したい」と自分のハンドマイクを持ってくる講演会の音響担当
- 司会はピンマイク、ゲストはハンドマイクで、受信機を1台にまとめてカメラやミキサーに入れたい配信チーム
浜町のセミナー会場で、次回から使う予定
動画の最後、森下は「今日のセミナーもっと早く開封してればよかった」と話していました。浜町7階の会場でのセミナーで、次回から使っていくそうです。理由は、会場からの質問のときにマイクの取り回しがすごく楽になるから。重さについても「持った感じすごく軽い」と何度か言っていました。
なお、取説の仕様欄の重量も読み上げていますが、字幕では数字がはっきり聞き取れなかったので、ここでは書いていません。気になる方は商品ページか動画でご確認ください。
レンタルで試す価値があるところ
XTX の良し悪しは、組み合わせるハンドマイクで決まります。手持ちのマイクに差したときの重さのバランス、握ったときに送信機が手に当たらないか、会場のミキサーに入れたときの音。どれもスペック表では分かりません。
次のイベントで使うマイクと会場のPAにつないで、1回リハーサルしてから決める。その使い方にレンタルはちょうど合っています。初回のアプリ設定でつまずきやすいところは、K9 XTX の初回セットアップの記事にまとめました。
Saramonic K9 XTX のレンタルはこちら
→ キット(XTX+ピンマイク用送信機+受信機):
→ ピンマイク2本の K9(XTXと組み合わせられる受信機付き):
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次のセミナーの前に、会場のマイクとPAで一度つないでみてください。
