オンライン系
全体システム図からオンライン系システム図の抜粋を上に示す。
今回のイベント、IVC2020秋は・準決勝・決勝戦が選手を招いての無観客オフラインイベントとして開催されたが、それに先立つベスト8までの予選大会の配信では、オンラインイベントとして開催・配信された。
そのオンライン開催を支えたのが、こちらのオンライン系であり、端的に言えば、オンライン系だけあれば、eスポーツのオンライン大会の配信が可能と言える。
オフライン会場にもオンライン系を機材一式そのまま持ち込んで使用した。
さて、詳しい読者には必要ないかもしれないが、敷居を下げるために、eスポーツのオンライン大会の配信に必要な要素・役割を復習してみよう。
eスポーツのオンライン大会の配信に必要な要素・役割
選手

OPイベントに登場した参加選手 Rs戦隊
OB オブザーバー

オブザーバー席
通常は、配信スタジオ内のサブスペースなどに複数名が陣取る。
今どきのゲームは、観戦用のモードが用意されているので、この観戦モードを利用してプレイヤー以外の参加者としてゲームに参加している。
ゲーム内、ゲーム中の肝心要の場面で必要な画が撮れているかは、彼らオブザーバの腕にかかっている。eスポーツ配信では重要な役割だ。
実況解説(MCが追加の事もある)

実況解説席
一般的には、実況解説者もオブザーバーと同様、配信スタジオに詰めることになる。
映像スイッチャー

メインスイッチャー
最低限これだけあればeスポーツ配信はできるが、この素材だけだとコミュニティイベントレベルの配信となってしまうので、公式大会などよりレベルの高い配信の場合、試合の合間にCM等の映像素材を流したり、スタッツ(試合情報、ゲーム上の統計、スコアや○○率といったもの)を入れたり、するため映像スイッチャーのやることが多くなる。
オンライン大会の場合、各所へのキュー出し、オブザーバーへの指示など配信の司令塔的な役割もこのポジションの担当者が担う事が多い。
そうそう、全体的な映像素材を統括可能な立場なので、オブザーバー達に、「この絵を撮れ」という指示出し、連携も重要な役割。
配信中ずっと忙しいので、ゲーム内系のスイッチャーとそれ以外(実況解説・CM・スタジオ内サブコーナー)のスイッチャーを分けている現場もある。

サブスイッチャー席 隣にメインスイッチャーのTC1本体も見える
テロッパー

テロッパー
配信現場で適切なテロップを叩く為には、そのための素材準備が重要となり、かつ、eスポーツ案件では、ゲームサーバーとのAPI連携も必要となるのでさらにややこしい。
成功のためには準備が9割の仕事で、個人的には本番前に何日も深夜まで作業している人のイメージ。偶に宿泊してる。システムバグ怖い。
ビデオチャットオペレーター

ビデオチャットにはDiscordを利用している。
接続先から絵が来ないとき、接続先の環境を推測しながらあれこれサポートを行うので、PCやスマホに対する知識が必要。「お前ん家のマシンの環境とか知らんのじゃ」と思っている気がする。でも受け答えは常に丁寧に。
ミキサー

ミキサー
ジャッジ

ジャッジ
立会い方法はゲームによって様々で、それぞれの対戦チームのボイスチャットを聞いていたり、個々の配信を確認したり、など。
オンライン上に設けられる、試合用の部屋に選手を誘導するといった、選手管理の役割も兼務することが多い。
相手チームが不正した、といった試合内容に関するクレームから、接続不具合などゲームシステム上のトラブル対応など、選手に向き合い、選手のケアを行う。
選手が、「いい試合だった」と思えるのは、この人たちの御蔭。縁の下の力持ち。
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