機材選びで一番参考になるのは、その道のプロが「何を見ているか」です。数百本のTV番組・映画を手がけてきた録音技師が、Saramonic K9をじっくり評価している海外レビューを見つけたので、参考になった視点を紹介します。
取り上げるのは、英国のチャンネル「FryFilm」の動画。撮影監督のJohn Fry氏が、ベテラン録音技師のKevin Harper氏に「良いラジオマイクの条件」を聞きながら、K9を一緒に検証していく約28分の対談形式です。
※動画はFryFilm(海外)によるSaramonic K9のレビューです。
この記事で紹介しているマイクはこちら:
プロが挙げる「良いラジオマイクの条件」
動画の冒頭、録音技師のKevin氏が挙げていた条件が、そのまま機材選びのチェックリストになります。
- 電源が楽なこと(どこでも手に入るAA電池で動く)
- 妥当な到達距離(見通しで最低100mほど)
- 調整が分かりやすいこと(メニュー/スイッチ)
- コンパクト・頑丈・柔軟であること
K9はこれらをひと通り満たしている、という流れで検証が進みます。AA電池で動き、アンテナはネジ込みの交換式(折れても替えられる、大型アンテナで受信改善も可)、ラベリアはロック式で抜けにくい、送受信機にカラー識別プレート——といった“現場で効く”作りが、プロ目線で一つずつ確認されていきます。
「本来もっと高い機材の機能」が詰まっている
この動画で特に勉強になったのが、タイムコードと内蔵録音まわりです。K9は各送信機にメモリー録音を持ち、タイムコードを一方の送信機に流し込むと、もう一方へワイヤレスで同期して2台が同じタイムコードで回る様子が実演されています。
Kevin氏は、タイムコードと内蔵録音は「本来もっと高価な機材の領分」で、K9は各分野の良いところを1台に取り込んでいる、という趣旨の評価をしていました。
もう一つの注目点がダイバーシティ受信。2本のアンテナのうち良い方を無音で自動選択し、それを2チャンネル同時に行います。「これだけコンパクトな“ダイバーシティ付きダブル受信機”は見たことがない」「コスパが高い」という評価でした。電池ケミストリー選択(残量表示の精度向上)やライン入力対応など、ハイエンド機並みの細かい配慮も拾われています。
距離は「使い方次第」。ここは正直に
英国Southampton(船・建物・車が多くRFの厳しい環境)での距離テストでは、最悪条件(送信機を後ろポケット+体で遮蔽)で約50〜75m程度。本格的な長距離が必要なら、大型・離間アンテナや受信機を高所に置くなどの工夫が要る、と現実的に語られています。標準アンテナ+ポケット運用の素の実力として、誇張のない評価でした。
K9とエントリー向けのSaramonic Ultraの違いにも触れ、「K9はプロ現場でも十分通用する」というのがKevin氏の結論。使いやすくプラグ&プレイで、イヤホンで聞く音も良い、という締めくくりでした。
この機材が向いていそうな人・現場
- インタビュー・対談・ピーストゥカメラを業務レベルの音で録りたい人
- タイムコード同期や内蔵録音を、できるだけ手頃な機材で実現したい人
- 受信機を増やさず、1台で2人ぶんをダイバーシティ受信したい人
- AA電池・交換式アンテナなど、現場での保守性を重視する人
到達距離も音も「自分の現場」で確かめるのが確実
距離やダイバーシティの効き方は、会場のRF環境やアンテナの置き方で大きく変わります。プロが「通用する」と言っていても、最後は自分の現場での見え方が判断材料。導入前に一度レンタルで、実際の会場・距離・人数で通しておくのがおすすめです。
パンダスタジオでの取扱
Saramonic K9は、パンダスタジオレンタルで取り扱いがあります。免許不要で使いやすいB帯モデルは在庫があり、1日からレンタルできます(A帯モデルは運用に申請が必要な場合があります。詳しくは商品ページをご確認ください)。
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紹介した動画・チャンネル
今回参考にしたのは、英国チャンネル「FryFilm」のレビュー動画です。プロ録音技師の解説は、ぜひ元動画でご覧ください。
→ What makes a good radio mic? – Saramonic K9 Professional Review(FryFilm)
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