※この動画はパンダスタジオの動画ではありません。「システムファイブ」さんの公開動画を、参考になった動画として紹介しています。
DaVinci Resolve Studio 21.1のAIアシスタント連携を、私はClaudeで試しました。ChatGPT側(Codex)だとどうなるのか、しかも「縦ショートの量産」という一番需要のありそうな仕事を投げるとどうなるのか。それをやってくれているのが、機材販売のシステムファイブさんのこの動画です。結果から言うと、19分の横動画から縦ショート5本分のタイムラインが約25分でできて、ご本人は「鳥肌が止まらない」と言っています。同時に、クレジット消費の生々しい数字も出しているので、そこまで含めて紹介します。
設定はDaVinci側で1回、ChatGPT側で2か所
DaVinci側は、File メニューの「Setup AI Assistants」を開いて、ChatGPT(Codex)を選んでOKを押すだけです。動画では「公式の説明だと接続完了の画面が出るはずだが、うまく出てこなかった」と言っています。私も同じところで戸惑ったので、ここは皆さん引っかかるところだと思ってください。
ChatGPT側は、デスクトップアプリのプラグイン設定に「DaVinci Resolve」という項目が増えているので、これがオンになっていることを確認します。もう一つ、「コンピューター使用」のプラグインもオンにしておく、と動画では説明しています。動画内でCodexが「DaVinci Resolveの操作にはコンピューター使用スキルをつなぎます」と宣言する場面があるので、この2つがセットのようです。
投げた指示文が具体的
ここがこの動画の一番の価値だと思います。やまもん さんはChatGPTのデスクトップアプリで、Codexに向けてこう頼んでいます(動画の字幕から要点を書き出したもの)。
DaVinci Resolveで今開いているタイムラインから、縦動画用のショートを切り抜いて作ってください。タイムラインの使用範囲は現在アウト点を打っているところまで。テロップは使う必要はありません。可能なら、動画のおいしいところをテーマごとに使って5本ほどショート動画を作ってください。内容は任せます。カットを切るときは、音声トラックのできる限り無音の部分で切って、自然に次のカットとつながるようにしてください。
「使用範囲」「テロップ不要」「テーマごとに5本」「無音で切る」「内容は任せる」。範囲と本数と切り方を決めて、中身は任せる。私が自分の動画で頼んだ指示と、ほぼ同じ構造です。素材は時計の紹介動画で、インタビュー中心の約19分25秒でした。
思考の深さ(推論の強さ)は真ん中の設定にしています。上げると賢くなるが時間がかかる、というご本人の判断です。
裏で何が起きていたか
動画で見えたことを時系列で並べます。
まず、Codexが「Resolveの14個のAPIが利用できるため、タイムライン情報と文字起こしを直接確認して、話がまとまる箇所を選びます」と宣言します。そしてDaVinci側で「オーディオ文字起こし中」が走り始めます。19分の素材で数分かかっていました。この間、やまもん さんは別の話をしています。手が空くわけです。
文字起こしが終わると、Codexは「言葉を途中で切らない位置を探して、完成版は1080×1920の縦動画と、調整できる個別タイムラインで残します」と報告します。さらに「人物と手に持つ時計が画角に収まるように画角を調整します」「各テーマは35秒から65秒に収まり、切り替えは多くが十分静かな場所に置けています。元の色調整を引き継ぎ、カット前後には短い音声フェードを入れます」。横動画から縦を切り出すので、リフレームまで自動でやっています。
途中でDaVinciが固まりました。OBSで録画しながらだったのが原因ではないかとご本人は見ています。ここで面白いのは、Codexが「応答しなくなったので再起動していいですか」と聞いてきて、承認するとDaVinciを再起動して、保存された状態から続けたことです。
最後にCodexはデリバーページで書き出しに進もうとしましたが、BGMとテロップはあとで足すので書き出しは不要、ということで、5本のタイムラインを編集保存した状態で止めています。「確認しやすいようにビンを開いた状態で保存します」というところまでやったそうです。
できあがりの評価と、正直なコスト
5本のうち、1本目と2本目はほぼそのまま切り出しただけ、3本目4本目はカットが入っていて、5本目が一番カットが多い。継ぎ目の音声に違和感がなく、「BGMとテロップを足せばそのままショートとして投稿できる」というのがご本人の評価です。60秒を少し超えたものがあったのと、時計を見せるカットで絵が左に寄っていたのをCodexが自分で直した、という細かい話もあります。
コストの話をきちんとしているのが、この動画のいいところです。動画公開時点でChatGPTのProプランを使っていて、この25分の作業で「5時間で使える分のクレジットを全部消費しきった」。最後の確認がちょっと足りなかったくらいだ、と。月の上限もその分減った。それでも「人間を雇うよりは安い」「使いどころさえ間違えなければ強力なアシスタント」というのがご本人の結論です。
私の感想を足すと、ここは製品として一番動きの速いところなので、クレジットの数字は来月には変わっている可能性があります。ただ「細かく確認させるほどクレジットを食う」という構造は当面変わらないはずで、指示文の精度を上げてやり直しを減らすことが、そのままコスト削減になります。
やまもん さんが「他にもできそう」と言っていたこと
動画の書き出し、素材の整理、タイムラインを短くする、フォルダから素材を投げ込む、色合わせ。「簡単な作業であればほぼできてしまうのでは」という見立てです。一方で「ゼロから動画を作るとなるとクレジット消費が半端ではない」「誰もが使える状態にはなっていない」「編集の土台を作る、無音部分をカットする、あたりは相当いける」とも言っています。土台をAI、仕上げを人間、という線引きは、私がClaudeで試したときの感触とも一致します。
持ち帰りツール:縦ショート依頼の指示文チェックリスト
動画の指示文から、頼むときに決めておく要素を抜き出しました。これを埋めてから投げると、やり直しが減ると思います。
□ 対象:どのプロジェクトの、どのタイムラインか □ 使用範囲:イン点/アウト点、または「全体」 □ 本数と尺:_本、各_秒以内 □ 形式:1080×1920の縦、元は触らず別タイムライン □ テロップ:不要/必要 □ 切り方:無音部分で切る、言葉の途中で切らない、前後に短い音声フェード □ 画角:人物と商品が入るようにリフレーム □ 書き出し:する/しない(BGM・テロップを後で足すなら「しない」) □ 内容の選び方:テーマごと/おいしいところ/任せる
試すのに必要なもの
DaVinci Resolve Studio 21.1と、ChatGPTのデスクトップアプリ(Codexが使えるプラン)です。Studioは無償版ではないので、まず自分の素材で1本だけ試すなら、ドングルを数日借りるのが現実的です。
Macで試したい方は、M5 MacBook ProとStudioドングルのセットもあります。文字起こしとリフレームでGPUを使うので、ノートで回すなら余裕のある機種がいいです。
この記事が向いていそうな人
セミナーやインタビューの横動画から、縦のショートを毎回手作業で切り出している人。ChatGPT側で試したときの画面の流れを先に知っておきたい人。そして、AI連携の「実際いくらかかるのか」を知ってから手を出したい人。Claude側での設定と、私が引っかかったところはVol.1からたどれます。
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