三脚の脚を開くのに、いま何秒かかっていますか。脚のロックを3本外して、スプレッダーを広げて、また締める。Libec(平和精機工業)がIBC 2026で初お披露目した新三脚Q30B/Q50Bは、その工程をセンターリングを回すだけにまとめてしまいました。担当の山口さん(字幕由来・要確認)いわく「慣れれば3秒くらい」。
ブースの展示は3分の2以上が新製品とのことで、動画は三脚からペデスタルまで一気に案内してくれています。日本メーカーの新製品を、アムステルダムで日本語で聞けるという珍しい取材です。
動画で見た方が早いのは、Q30B/Q50Bのセンターリングの動きです。「まだ世にない使い方なので慣れるまで時間がかかるかも」と担当者自身が言っているとおり、見ないとイメージしにくい機構です。
Q30B/Q50Bはまだ発売前ですが、Libecの現行三脚はパンダスタジオレンタルに多数あります。新三脚を待つ間に、いま「三脚の展開に何秒かかっているか」を測っておくと、新製品が出たときの比較の基準になります。
→ 動画にも登場する次世代版「THX2」の元になったベストセラー、TH-X:
Q30B/Q50B:センターリング1つで脚の解除とスプレッダー展開
今回の目玉として最初に紹介されたのが、この2機種です。特徴は「センターリング」と呼ばれるリングを操作するだけで、三脚の脚のロック解除とスプレッダーを開く動作が一度にできること。担当者の説明では、Q30Bが75mmボール、Q50Bが100mmボールで、どちらも重さは約3kg、耐荷重は45kgまで(聞き取り由来・要確認)。小型カメラからショルダーサイズのスタジオカメラまで載る想定です。
面白いのは脚単体で販売するという点。手持ちのヘッドを載せてもいいし、Libecのヘッドを合わせてもいい。ヘッドは気に入っているけれど脚の展開だけ速くしたい、という人に向けた売り方です。
編集部として引っかかったのは、担当者が「使い方がまだ世にないものなので、慣れるには時間がかかるかもしれない」と正直に言っていたこと。速さの数字だけでなく、慣れが要るという話が展示会の場で出てくるのは信頼できます。
GSシリーズ:RS Plusを置き換える100mm三脚、ヘッドを大幅改良
こちらも初お披露目。100mm三脚のRS Plusシリーズを置き換える新シリーズで、ヘッド部分の改良が中心です。動画で挙がっていたのは次の4点。
- カウンターバランスのバネがどれだけねじ込まれているか一目で分かるカウンターバランスメーター
- ノブ類をすべてアルミに変更し、耐久性を上げた
- スライドプレートのロック機構を人間工学に基づいて再設計
- ヘッド下部にネジ穴を追加し、アクセサリーアームをカウンターバランスに干渉しない位置に付けられる
「外から見えないが、金型からゼロで設計し直した」とも。ヘッドは75と85の2種類で、75のセットにはクイックロック付きの脚QL60B(アルミ)またはQL60C(カーボン)、85には耐荷重の大きいT103Bが組まれます(型番は字幕由来・要確認)。ペデスタルとのセットもあります。
→ 置き換え対象になる現行RSシリーズを試すなら:
THX2、650X、9D:小物から150mm雲台まで
ベストセラーのTH-Xの次世代版としてTHX2も初お披露目。ハンドルと、大ネジ・小ネジのアクセサリーポートが2か所付いた脚にバージョンアップしています。昨年のInter BEEで発表した650X、ボックスレンズまで載る150mm雲台の9Dも展示されていました。
LX e-PED:PTZ専用の電動昇降ペデスタル
数年前に発表された製品ですが、動画の後半で一番熱が入っていたのがここです。PTZカメラ専用の電動昇降ペデスタルとしては世界初(担当者発言)で、ハンドリモート、フットペダル、PCアプリから昇降を操作できます。特許技術で他社にはまだできていない、とのこと。
なぜ電動昇降が要るのか。担当者の説明が分かりやすかったので、そのまま書きます。欧州では放送局にPTZカメラがかなり入っていて主流になりつつある国もある。ところがカメラを無人化したのに、高さを変えるときだけ人がスタジオに入って三脚を触らないといけない。それなら、パン・チルト・ズームと同時に高さも遠隔で動かせるようにしよう、という製品です。
これはパンダスタジオレンタルで借りられます。PTZ運用をしている現場で「高さだけ手動」になっている人は、一度試してみてください。
→ 動画に登場したLibecの電動ペデスタル:
※Q30B/Q50B、GSシリーズ、THX2、650X、9Dは、現時点では新規取り扱い候補として紹介しています。パンダスタジオレンタルでのレンタル開始が決定しているものではありません。商品ページ公開後、この記事にもリンクを追加する予定です。
この機材が向いていそうな人・現場
- 複数会場を1日で回るセミナー収録で、三脚の展開・撤収の数秒を積み上げて削りたいワンオペのカメラマン
- PTZカメラ3台で会議室配信を無人化したのに、机の高さが変わるたびにスタジオへ入って三脚を伸ばしている企業内製チーム
- RS Plusを使っていて、カウンターバランスの効き具合を毎回手探りで合わせている人
レンタルで試す価値があるところ
三脚は、カタログの耐荷重や段数では差が出ません。差が出るのは、現場で脚を開いて締めるまでの手数と、カウンターバランスがカメラの重さにぴたりと合うかどうか。Q30B/Q50Bの「3秒」も、手持ちのカメラとヘッドで試してこそ意味のある数字です。
電動ペデスタルは、なおさら借りて試す機材です。自分たちのPTZカメラの制御系と昇降の操作がどう同居するか、フットペダルとハンドリモートのどちらが現場に合うかは、実機を置いてみないと分かりません。
用途別に探すなら
Libecの三脚・ヘッドをまとめて見たい人
PTZカメラまわりを一式で組みたい人
展示会で見た新製品が入荷したかを確かめたい人
→ 新着機材一覧
Q30B/Q50Bの発売時期は動画内では語られていません。入荷が決まればこの記事にリンクを追加します。それまでは、いまの三脚で「展開に何秒かかるか」を一度測ってみてください。
📦 新三脚を待つ間に、いまの三脚の「展開タイム」を測っておく。
IBC 2026取材シリーズの動画は、撮れたものから順にPANDASTUDIO TVで公開しています。
→ 新着機材一覧(展示会で見た製品の入荷チェックに)
→ 映像制作・撮影技術のセミナー情報
→ PANDASTUDIO TV でIBC 2026取材動画をチェックする
出典:パンダスタジオ IBC 2026 アムステルダム取材動画「IBC_Day1_01_Libec_Rough_v01_2」(2026年9月11日収録)
※製品名・仕様・発売時期は取材時のブース担当者の説明(字幕)に基づくもので、収録時点の情報です。掲載のレンタル商品は商品一覧(2026年7月版)でIDの実在を確認済みです。
