黒い背景紙の前で撮ったのに、背景がグレーに浮いて、髪の輪郭が背景に溶けて、なんだか安っぽい。ライトを増やしたり動かしたりしても直らない。
セミナーでゲストの写真家が見せてくれた比較写真は、その原因がライティングではなく背景の素材だと一枚で分からせるものでした。同じライト1灯、レフなし、同じモデル。違うのは背景が普通の黒い紙か、無反射布バックかだけです。
この記事は、そのセミナーのダイジェスト動画から、比較写真の見方と、どのサイズを借りればいいかをまとめたものです。
見どころは2分前後の比較写真。左が普通の黒い背景紙、右が無反射布バック。左は「黒じゃなくて、なんかグレー」で髪が見えてしまい、右は「トンネルの中で撮ったように」後ろが真っ黒に沈んで、黒髪のツヤだけが浮き出ています。文章で説明するより、この左右を見た方が早いです。
動画で使っている無反射布バック PS-RB(2m幅)は、パンダスタジオレンタルで取り扱いがあります。自分のライトで本当に黒が沈むかは、借りて一度撮ってみるのが確実です。
→ 無反射布バック PS-RB(2×3m):
比較写真:普通の黒い背景紙だと「グレーに浮いて、髪が見える」
セミナーで見せてもらった作例は、大きなライトを1灯だけ。レフ板も何も使っていません。レンズはF1で撮っているとのことでした。この条件で、背景だけを替えています。
詳細は、動画も参照ください。
普通の黒い背景紙の方は、ゲストの写真家の言葉を借りると「なんか黒じゃなくて」。ライトが1灯で、しかも割ときつい光なので、背景紙が反射してグレーになり、髪が背景と分かれて見えてしまう。「ちょっと安っぽい写真になっちゃう」というのが本人の評価です。
無反射布バックだと「トンネルの中で撮ったように」沈む
無反射布バックの方は、すぐ後ろに背景があるにもかかわらず、後ろが真っ黒け。黒髪のツヤ感だけが引き立って浮き出て、背景は見えない。「後ろは真っ黒に沈んで、かっこいい」。
ここで大事なのは、ライトは同じきつい光だということです。ジーンズと太もものあたりに影がはっきり出ているので、柔らかい光ではありません。それでも背景が沈む。つまり、黒が出ないのはライティングの腕ではなく、背景が光を反射しているから。ここが今回のセミナーの一番の結論でした。
「難しいこと、何にもいらない」が今回の売り
ゲストの写真家が繰り返していたのは、「特別なこと何にもしてない」「誰でも撮れちゃう」です。黒バックと、商品と、ライト1灯。それだけで引いても撮れるし、アップでも撮れる。
この作例の写真をモデルさんが自分のページに上げたら仕事が増えた、という話もセミナーで出ていました。プロの物撮りやポートレートに限らず、趣味で作っているアクセサリーやネイルを「ちょっとかっこよく見せたい」ときに、黒が沈む背景があるだけで高級感のある写真になる、というのがゲストの見立てです。
ここは引っかかった:ライトを増やしても直らない
中村が思わず頷いたのは、「下手なやつ買うと、黒にならない黒にならないって、ライトをいじくり回して増やしたりして、結局どうにもならなくなる」という話です。背景が反射する素材だと、ライトを足すほど反射も増える。原因が素材にあるのに、ライティングで解決しようとして沼にはまる。これは自分でもやったことがあります。
「初心者がカメラを買うなら一番高いのを買え、というのと同じで、背景紙を買うなら一番真っ黒になるやつを買っておけばどうにでもなる」。乱暴ですが、背景に関してはそのとおりだと思います。
どのサイズを借りるか:2m幅で足りる人、3×6mが要る人
セミナーで使ったのは、小さい方の2m幅(PS-RB)です。本当は全身を撮るなら3m×6m(PS-RA)があれば楽ですが、2m幅でも立ちポーズの作例がかっこよく撮れていました。
2m幅の利点は、設置の手軽さです。マンションの部屋で、天井にガムテープで貼って下に垂らすだけでも使える、というのがゲストの説明でした。背景スタンドがなくても始められます。
サイズと設置の早見表
| 撮りたいもの | サイズ | 設置 |
|---|---|---|
| 物撮り、アクセサリー、ネイル、バストアップ | 2×3m(PS-RB) | 天井にガムテープで貼って垂らすだけでも可。リビングで試せる |
| 立ちポーズ(動画の作例はこれを2m幅で撮っている) | 2×3m(PS-RB)でも可 | 引きで撮るなら背景の端が入らないよう画角に注意 |
| 全身、複数人、引きの構図 | 3×6m(PS-RA) | 背景スタンドか、スタジオの背景昇降に掛ける |
| 白・黒・グレーを被写体ごとに入れ替えたい(EC撮影) | 黒はPS-RB/PS-RA、白・グレーは別途 | 3色入れ替えられる背景スタンドセットと組み合わせる |
ECショップのように「しょっちゅう撮影して、被写体によって白・黒・グレーを使い分ける」現場では、背景紙の昇降セットや撮影ブースを工事で作ると40万円くらいかかる、という話もセミナーで出ていました。3色を入れ替えられる設備は確かに便利ですが、まず黒が本当に沈む布を1枚借りて、自分の撮影で差が出るかを見てからでも遅くありません。
→ まず2m幅で試すなら:
無反射布バックが向いていそうな人・現場
- ECショップの商品写真を自分で撮っていて、黒い背景紙の前で撮った写真が「なんかグレー」で、ライトを2灯3灯と増やしてもきれいにならなかった担当者。原因は背景です
- 趣味で作ったアクセサリーやネイルをSNSに上げているが、写真が安っぽく見えて悔しい人。黒バック+ライト1灯で高級感が出ます
- マンションの一室でポートレートや配信を撮っていて、背景スタンドを置く場所がない人。2m幅なら天井に貼って垂らすだけで始められます
レンタルで試す価値があるところ
「黒です」としか書けない商品なので、スペック表からは何も分かりません。効くかどうかは、自分のライトを当てたときにどこまで沈むか、自分の被写体(黒髪、黒い服、黒い商品)が背景から分離するか、で決まります。
収録時点の動画内では、レンタルが1日3,300円、購入でも9,900円と紹介されていました(現行価格は商品ページでご確認ください)。1万円を切るなら「どうせ買うなら一番黒くなるやつ」でもいいのですが、2m幅と3×6mのどちらが自分の現場に合うかは、一度借りて画角を確かめてから決めた方が失敗がありません。
無反射布バックのレンタルはこちら
→ 2m幅(動画の作例と同じサイズ):
→ 全身・引きの構図まで撮るなら3×6m:
→ 白・黒・緑を入れ替えて使いたい人向けの背景スタンドセット:
用途別に探すなら
パンダスタジオ・プロ機材ドットコムの背景まわりをまとめて見たい人
→ PANDASTUDIO .TV(パンダスタジオ) 製品一覧
作例と同じ「大きなライト1灯」を探している人
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→ 新着機材一覧
📦 黒が沈まないのは腕のせいじゃない。背景を1枚替えて、比べてみてください。
ライト1灯・レフなしで、まず一度。
