三脚を選ぶとき、スペック表の一番下にある「搭載質量」の数字だけを見て、カメラとレンズの重さを足して「よし、載る」と決めてしまうことがあります。載るには載るのに、雲台を締めたあとに構図がじわっとずれる、ということが起きます。
この動画で、ケンコー・トキナーの田原栄一さんは、その「載る」と「安心して使える」の差を、一番売れている三脚を例にして説明していました。三脚の数字の読み方が一段変わる9分半です。
※この動画はパンダスタジオの動画ではありません。ケンコー・トキナーのデモンストレーター田原栄一さんのチャンネルの公開動画(メーカー社員による製品紹介・#pr表記あり)を、参考になった動画として紹介しています。
見どころは2分すぎ。「推奨搭載質量1.5kg、最大荷重3kg」という表記を、三脚自体の重さ1250gと並べて「倍以上の重さを載せて平気、はさすがに無理がある」と読み解くところです。数字の意味が分かると、売り場での見方が変わります。
動画で「一番無難な三脚」として出てくるSLIKのGX 6400系は、パンダスタジオレンタルで取り扱いがあります。
→ SLIK GX-S 6400:
一番売れている三脚 GX-S 6400 は、どこまで任せられるか
田原さんが最初に挙げたのは、SLIKで数が売れている GX-S 6400。動画内の説明では、エレベーターを目いっぱい上げると全高1540mmで、身長178cmの田原さんで「ほぼ目の高さ」。縮めると50cmを切る長さで、重さは1250g。持ち運びやすく、とりあえず三脚が欲しい人にはまずこれ、という位置づけです。
そのうえで、注意点として話していたのが次の2つでした。
- 推奨搭載質量は1.5kg、最大荷重は3kg。3kgは「その重さをかけても滑らない」という意味の表記で、三脚自体が1250gなのに3kgを載せるのは転倒しやすくなる。1.5kgでも「結構危険だなということは分かる」
- 雲台まわりと本体(脚を3本まとめる部分)がプラスチック。脚のレバーロックがプラスチックなのは大きな問題ではないが、本体と雲台がプラスチックだと、固定したあとに構図がずれたり、固定力が足りなかったりする
例として、フルサイズのミラーレスにF2.8の標準ズームを付けると合計約1360g。数字の上では1.5kgに収まります。でも「載るけど安心して使えるというにはちょっと無理がある」。ここがこの動画の一番の要点だと思います。
しっかりした三脚は「パイプの太さ」で選ぶ
では次に何を選ぶか。田原さんの答えは、カーボン三脚をパイプ径で選ぶことでした。動画では SLIK のライトカーボンシリーズを例に、パイプ径ごとの役割を説明しています。
- 22mmパイプ(E64 II):約1kgと軽い
- 25mmパイプ(E74 II):作りやすさもあって価格が手ごろ
- 28mmパイプ(E84 II):F2.8の標準ズームだけでなく70-200mm F2.8クラスもカバー。全高は田原さんの背丈とほぼ同じで、エレベーターをフルに上げなくても目の高さが出る
- 32mmパイプ(E94 II):600mmクラスの超望遠を載せても安定する
もうひとつ大事だったのが、カーボンとアルミの比べ方です。E84 II の約1970gを GX 6400 の1250gと比べると「カーボンは重い」と見えてしまう。でも比べるべきは同じパイプ径同士で、28mmクラスのアルミ三脚は約3kg。同じ太さならカーボンで3割以上軽くできる、さらにパイプの振動も抑えられる、という説明でした。
なお、動画で紹介されているライトカーボンシリーズは、パンダスタジオレンタルでは現在取り扱いがありません。
持ち帰り表:載せる機材と、三脚の目安
動画の考え方を、借りる前・買う前の早見表にしました。数値は動画内の説明をもとにした目安です。
| 載せる機材の例 | 考え方 | 三脚の目安 |
|---|---|---|
| スマホ、コンパクト、APS-C+キットレンズ | 推奨搭載質量の範囲内で余裕あり | GX-S 6400クラス |
| フルサイズ+F2.8標準ズーム(約1.4kg) | 「載る」けど推奨搭載質量ぎりぎり。雲台のずれが出やすい | パイプ径25〜28mm、金属の雲台 |
| 70-200mm F2.8クラス | 重心が前に出る。パイプの太さが効く | パイプ径28mm |
| 600mmクラスの超望遠 | 安定性が最優先 | パイプ径32mm |
→ 「28mmクラスの太い三脚」をまず試すなら、レンタルの在庫では例えばこちら:
この機材が向いていそうな人・現場
- 子どもの発表会用にGX 6400クラスを買ったが、最近F2.8の標準ズームを買い足して、雲台を締めても少しずつお辞儀するのが気になっている人
- 夜景や星空でスローシャッターを始めたいが、カーボン三脚に数万円を出す前に、パイプの太さでどれくらい違うのかを確かめたい人
- イベント撮影で1日だけ70-200mmを使うことになり、手持ちの細い三脚で大丈夫か不安な担当者
レンタルで試す価値があるところ
三脚は、スペック表では差が分かりにくい機材です。推奨搭載質量の数字が足りていても、実際に自分のカメラとレンズを載せて、雲台を締めて、構図がずれないか、風で揺れないかは載せてみないと分かりません。
まず手軽なGX 6400クラスで足りるのか、パイプの太いカーボン三脚まで要るのか。自分の機材で一度比べてから買えば、「軽いのを買ったけど結局もう1本」という二度買いを避けられます。
三脚のレンタルはこちら
→ 動画の基準になっている GX 6400 系(3ウェイ雲台):
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📦 「載るけど安心して使えるというにはちょっと無理がある」。
三脚は数字より、自分の機材を載せた感触で選ぶ。まずは一度、太いパイプを借りて比べてみてください。
