ROIで一番聞かれるのが「どこまで寄れるんですか」です。答えはこの動画にあります。ローランドの伊藤さんが200%を基準に、300%、400%と実際に寄っていく映像を出しているので、「ここまでなら使える」を自分の目で決められます。
機材屋チャンネルの「【遂に出た】Roland V-1-4K登場!」は、発表直後にローランドの伊藤さんを迎えて、スライドのブロック図で仕様を押さえてから実演に入る構成。社長の質問が現場寄りで、スペック解説動画の中では一番「使う側」の目線でした。
※この動画はパンダスタジオの動画ではありません。「機材屋チャンネル|provideokizaiya」さんの公開動画を、参考になった動画として紹介しています。
見るべきは18分〜22分台です。マルチビューではなくプログラムアウトの映像そのものに切り替えて、200%→300%→400%と寄っていく。「輪郭に若干スケーリング感が出ているかも」という400%の絵と、「白がはっきり分かる」200%の絵を、同じ被写体で見比べられます。
動画のRoland V-1-4Kは、パンダスタジオレンタルで取り扱いがあります。ズーム率の許容範囲は被写体と照明で変わるので、自分の商品・自分の会議室で確かめるのが確実です。
→ Roland V-1-4K:
ブロック図で分かる「システムフォーマット」の考え方
この動画が他と違うのは、入出力をブロック図で説明しているところです。左から信号が入り、真ん中のコア部分で「システムフォーマット」(4KかフルHDか、フレームレートはいくつか)を決め、右に出ていく。OUT 1・2はシステムフォーマットと同じ信号が出るので、4KモードでフルHDを入れればアップコンバートされてスイッチングされる、という流れが図で腑に落ちます。
ここで伊藤さんが挙げた注意点が2つ。
- HDRとSDRの混在入力はできない。システムフォーマットでHLGを選んだら、カメラ側もHLGで入れる。出力側はOUT 3・4でHDR/SDR変換ができる
- USB出力はOUT 4と同じ映像だが、USB専用のスケーラーを持っているので、OBSなどの配信ソフト側で解像度とフレームレートを選んでUSBだけダウンコンバートできる
画面合成は最大3レイヤー。プログラム+DSK、プログラム+PinP+DSK、スプリット+DSKの3パターンで、Graphics Presenter(Roland Fill+Key)使用時はPinPとスプリットが同時に使えない、という制限はここでも明言されています。
ROIモードの動作。IN 1がクロスポイント1〜4に分配される
ROIモードをオンにすると、マルチビュー左下の表示が変わり、HDMI IN 1の映像がクロスポイント1〜4に分配されます。IN 2〜5はクロスポイント5〜8にずれて並ぶ。ROIに使えるのはIN 1だけで、2〜5番は対象外です。動画では実際に赤枠(プログラム)と緑枠(プリセット)を見ながら、ROI 2をズームして社長側に寄せ、Tバーでディゾルブして「カメラ1台しかないのにマルチカメラのように」切り替える様子を実演しています。
本体のつまみで調整した後、iPadアプリのROIセットアップに切り替えて指で動かすと、社長が「つまみでやるのは大変です」、伊藤さんが「1回iPadを使うとつまみに戻れないかもしれない」と。プレビューで調整してからプログラムに出す流れも見せています。
ズーム率の目安。200%が「ドットバイドット」、400%まで寄れる
ここが本記事の主題です。伊藤さんの説明を表にしました。
| ズーム率 | 動画での説明 | 使い方の目安 |
|---|---|---|
| 100% | 4Kの引き画そのまま | ROI 1の初期値。引きショット |
| 200% | 4KからフルHDを純粋に切り出した「ドットバイドット」の状態。スケーリングが破綻しない基準 | 画質を保ちたい寄り。バストアップ |
| 300% | 「全然使えますね」(社長)。フォーカスが合っていれば実用 | 顔寄り、手元の商品 |
| 400% | スペック上の上限。「輪郭に若干スケーリング感が出ているかも」 | 多少荒れても寄りたいとき |
補足として、200%からわずかに外れて202.9%になっても「プログレッシブ処理なので即座に破綻はしない」という説明もありました。インターレース時代の感覚で「必ず整数倍に」と身構える必要はなさそうです。
ただし条件があります。動画で4K映像を出していたのはCanon EOS R5 Cで、8Kまで撮れる高解像度機です。伊藤さん自身が「大判のカメラをできるだけ使ってほしい」「1型カメラではここまでの解像感は出ない」と言っていました。大判はピントのズレも目立つので、「横並びで同じ距離に演者がいる」ような、深度を稼ぎやすい配置が前提になります。
スプリットとROIの組み合わせに社長が一番反応していた
切り出した2ショットをスプリット機能で左右に並べ、1台のカメラから対談画面を作る実演。社長の「これスプリットでいけるの?」「コロナの頃にあったらよかった」という反応が印象的でした。伊藤さんが挙げたメリットは、三脚とカメラのセッティングが1/3〜1/4になることに加えて、ソースが1つなのでホワイトバランスや明るさを合わせる作業がそもそも発生しないこと。カメラマンとアシスタントで色合わせをしていた時間が消えます。
PTZ制御、アサイナブルパッド、そして1つの非対応事項
LAN端子経由でPTZカメラを5台までコントロールでき、カメラのプリセットをアサイナブルパッド(8×4バンク=32個)に割り当てられる。音声のミュートやソロもパッドに置ける。アプリはGraphics Presenter ver.3(4K対応)、VenuSet、V-1-4K RCS(Win/Mac)、V-1-4K Remote(iPad)にフル対応。
1点だけ、伊藤さんが「ご了承ください」と前置きしたのが、USB接続時にマルチビューの映像をiPadやPCに切り出して表示するUSBビデオモニタリング機能には非対応という制約です。V-80HDやVR-6HDでは使えるこの機能を当てにしてiPadだけで完結させようと考えている人は、マルチビュー用のモニターを別に用意する前提で組んでください。
この動画が参考になりそうな人・現場
- 商品紹介のライブ配信で、手元のパッケージ文字が読める寄りをROIで作れるか知りたいEC担当者
- 2人対談をカメラ1台で収録したい、社内のインタビュー動画担当者
- ROI用に高解像度カメラを買う前に、200%と400%の差を自分の目で確かめたい人
レンタルで試す価値があるところ
「200%が基準、400%まで」は原理上の話で、自分の被写体で許容できるかは別問題です。商品の細かい文字、人の肌、暗めの会議室。照明が弱いと高感度ノイズがそのまま拡大されるので、動画のスタジオ環境より厳しく出ます。V-1-4Kと高画素機をセットで数日借りて、本番と同じ照明で200%・300%・400%を録画しておくと、以後の機材判断の基準になります。
Roland V-1-4Kのレンタルはこちら
→ Roland V-1-4K:
※動画で使われていたCanon EOS R5 Cは現時点で当社の商品一覧に見当たらないため、ここでは同じく高解像度で4K以上が撮れるフルサイズ機を代わりに紹介しています。
→ SONY α1(約5,010万画素・8K対応):
用途別に探すなら
ローランドのスイッチャーを見比べたい人
ROI用の高解像度カメラを探したい人
最新の入荷機材をチェックしたい人
→ 新着機材一覧
📦 「どこまで寄れるか」は、自分の商品と自分の照明で決まります。
スイッチャーとカメラをセットで借りて、200%と400%を録って残しておいてください。
