Osmo Pocket 4Pのモーションラプスを4Kで撮る。初期値1080Pの罠の回避手順と「編集いらず」の撮影間隔設計

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この記事を書いた人・監修した人

パンダスタジオの創業メンバーの1人。東京都立産業技術大学院大学で修士号を取得。電気通信大学大学院、熊本大学大学院、グロービス大学院でも学ぶ。PANDASTUDIO.TVでは、主に、BlackMagic Design製品を担当しスタジオ構築や配信を担当。

前回、Osmo Pocket 4Pのモーションラプスを9時間20分回した記事で、正直に白状したことがあります。「4Kのつもりが、1080pで撮れていました」。モーションラプスを選ぶと画面表記が勝手に1080P30に切り替わる、という罠です。

今回はそのリベンジです。設定をひと手間だけ足して、同じ窓から4Kのモーションラプスを撮り直しました。結論から言うと、ちゃんと4Kで撮れます。そして4Kと1080p、並べると差は一目瞭然でした。

Osmo Pocket 4Pのモーションラプスで撮った同じ橋の等倍比較。左が1080p記録の拡大でディテールが溶けており、右が4K記録で看板の文字まで読める
同じ窓から撮った橋の等倍クロップ。左が前回の1080p記録(拡大表示)、右が今回の4K記録。右は対岸の看板の文字まで読めます

今回の動画は5時間ぶんの空と街が2分に圧縮されています。曇天の雲が川の上を流れ続け、その間カメラはゆっくり右へ首を振る。編集は一切していません(BGMを乗せただけ)。この「撮って出しで完成している」ことが、実は今回のもうひとつのテーマです。

→ 今回使ったカメラ:

DJI Osmo Pocket 4P スタンダード コンボ (マイクロSDカード128GB付属)


4Kで撮るための、ひと手間

おさらいすると、モーションラプスの設定はタイムラプス画面から「下から上にスワイプ→サブモードでモーションラプスを選択→首振り方向を選ぶ→間隔と撮影時間を設定」の流れです(詳しくは前回記事の手順へ)。

前回は「モーションラプスを選んだ瞬間に1080P30に切り替わる」と書きましたが、今回、本体をファクトリーリセットまでしてこの挙動の正体を確かめました。分かったのはこうです。解像度はモードごとに別々に記憶されていて、モーションラプスの工場出荷時の初期値が1080P30。だから初めて使うと問答無用で1080pになり、逆に一度4Kに変えれば、次からはモーションラプスを開いても4Kのままです。

ファクトリーリセット直後のOsmo Pocket 4Pでモーションラプスのサブモードを開いた画面。左上の解像度表記が1080P30になっている
ファクトリーリセット直後にモーションラプスを開いたところ。左上が初期値の1080P30です。この表記部分がそのまま設定ボタンになっています

変え方は、この左上の解像度表記(1080P30)をタップするだけ。「解像度 1080P/4K」「25/30」の選択画面が出るので、4Kを選べば完了。以後は記憶されます。

Osmo Pocket 4Pのモーションラプス解像度設定画面。横向き撮影 解像度で1080Pと4K、フレームレート25と30が選べる
解像度表記をタップすると出てくる選択画面。1080P/4K、25/30を選べます。ここで4Kと30を選択

まとめると、罠が発動するのは「初めてモーションラプスを使うとき(と設定リセット後)」の1回だけ。録画前に左上の解像度表記を確認する癖さえあれば、もう1080pで泣くことはありません。

今回の実測データ(4K・間隔5秒・5時間)

項目今回の実測
カメラDJI Osmo Pocket 4P(広角20mm側)/モーションラプス
解像度4K(3840×2160)/29.97p・H.265 10bit・約80Mbps・ノーマルカラー
撮影間隔・撮影時間間隔5秒(設定値。実時間÷動画尺の逆算150倍速とも一致)・実撮影5時間00分(11:47〜16:47)
できた動画2分00秒=約150倍速。編集なしでこの尺に仕上がる
ファイルサイズ約1.3GB(実時間1時間あたり約0.27GB)
給電USB給電(5時間の長回しのため)

注目してほしいのはファイルサイズです。前回の間隔0.5秒では1080pでも実時間1時間あたり約2.1GBでしたが、今回は4Kなのに1時間あたり約0.27GB。間隔を10倍に開くと、記録するフレームが1/10になるので、解像度を4倍にしてもストレージはむしろ軽くなります。

撮影間隔は「見せたい尺」から逆算する

前回は間隔0.5秒(15倍速)で撮って、37分の素材を編集で20倍速に詰めて2分にしました。今回は逆のアプローチで、最初から「2分で見せる」と決めて間隔を設計しています。計算は単純です。

仕上がり尺(秒)= 撮影時間(秒)÷ 間隔(秒)÷ 30(fps)
今回:5時間=18,000秒 ÷ 5秒 ÷ 30fps = 120秒(2分)

アプローチ撮影間隔メリットデメリット
前回:短め間隔で撮って編集で詰める0.5秒あとから何倍速にもできる。決定的瞬間を間引かないファイルが重い(2.1GB/時間)。編集が1工程増える
今回:仕上がり尺から逆算して撮る5秒撮って出しで完成。4Kでも軽い(0.27GB/時間)あとから遅くはできない。虹のような偶発イベントには弱い

使い分けの目安はこうです。何が起きるか分からない空を狙うなら短め間隔(前回方式)、「雲が流れる2分の環境映像」のように仕上がりが決まっているなら逆算方式(今回)。今回のような曇天の雲は、150倍速だと画面全体がうねるように流れて、正直、晴天より絵になります。

もうひとつ、間隔5秒にして気づいた効果があります。首振りの動きが目に見えてダイナミックになること。ジンバルの首振り自体は前回と同じゆっくりペースですが、150倍速で再生されるぶん、画面上のパンは前回(15倍速)の10倍の速さで流れます。「首を振っている感」を出したいなら、間隔は長めが正解でした。

4Kモーションラプス開始時のアングル。曇天の隅田川と橋を見下ろす
11時47分、撮影開始。前回と同じ窓、同じ「左から右」のパンです。空一面の曇天が今回の主役
4Kモーションラプス終了間際のアングル。パンが進み市街地とビル群が画面に入っている
16時42分ごろ、終了間際。5時間かけて橋が画面の外へ、ビル群と公園がフレームイン

モーションラプスを4Kで撮る意味

1つ目、あとからの「切り出し耐性」。4Kで撮っておけば、フルHD納品の動画に組むときに2倍までパンチイン(拡大トリミング)できます。首振りの方向やスピードは撮影後に変えられませんが、4K素材なら「もう少し寄りたい」を編集で救えます。

2つ目、静止画の切り出し。4Kの1フレームは約800万画素。ブログのアイキャッチやSNS投稿に使う分には十分な解像度で、今回の記事の写真もすべて動画からの切り出しです。

3つ目、コストがほぼ増えない。上で書いたとおり、間隔を開けた撮影なら4Kにしてもストレージは軽いまま。「とりあえず4Kで撮っておく」のデメリットが実質なくなります。

ひとつだけ変わらない注意点は電源です。今回も5時間の連続稼働なのでUSB給電で回しています。長回し前提なら給電手段はセットで。

→ 給電しながらの長回しには、バッテリーグリップ付きのセットが安心です:

Osmo Pocket 4P バッテリーグリップセット


レンタルで試す価値があるところ

モーションラプスは前回・今回と2本撮ってみて、「設定より設計」のモードだと分かってきました。どの方向へ、何時間かけて振り、何分の映像に仕上げるか。この感覚は1回撮ればつかめますし、機材は置いておくだけなので失敗のコストもほぼゼロです。週末に1台借りて、まず自分の窓で1本設計してみてください。

シリーズの他の記事はこちら:モーションラプス基本編(9時間20分の首振り撮影)定点タイムラプス編(ゲリラ豪雨と二重の虹)ハブ記事「Osmo Pocket 4Pがインハウス動画制作にめっちゃ使える説」

Osmo Pocket 4Pのレンタルはこちら

→ 今回使ったスタンダードコンボ:

DJI Osmo Pocket 4P スタンダード コンボ (マイクロSDカード128GB付属)

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前回の記事を読んで「1080pになった」人も、これから初めて試す人も、まず1台借りて、録画前の解像度表記だけ確認してください。

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