「Osmo Pocket 4Pになってレンズが2つ付いたけど、何が良くなったの?」と聞かれました。私の答えは「いやいや、全然違います」です。3倍ズームができるだけで、セミナー収録のカメラの置き場所が変わりました。
Osmo Pocket 4のときも、動画マニュアルや記録動画のインハウス制作にはめちゃくちゃ便利でした。それは変わりません。ただ、寄れなかった。今回はその「寄れる」が現場で何を変えたか、パンダスタジオ浜町のセミナー収録を例に書きます。
動画の見どころは2分半あたり。浜町の同じ位置から、1倍で撮った画と3倍で撮った画を続けて見せています。「こんぐらい違います」の一言で済ませていますが、置き場所の話はこの2カットを見るのが一番早いです。
動画で使っているのはDJI Osmo Pocket 4P。広角20mmと望遠60mmの2つのレンズを持っていて、この60mm側が「3倍ズーム」です。会場の後ろから講師を撮りたいなら、選ぶのはこちらです。
→ DJI Osmo Pocket 4P スタンダード コンボ:
Pocket 4で困っていたこと:バストショットを撮るには前に出るしかない
セミナーの記録動画を撮る場面を想像してください。講師がいて、スライドはパソコンから別系統で来る。だからカメラは講師だけを撮りたい。できればバストショットで。
Osmo Pocket 4は広く撮るのは得意ですが、あまり寄れません。会場全体が入るそこそこ引いた画でいいなら、演台からある程度離れていても問題ない。でもバストショットが欲しいとなると、受講者の前まで出ていかないと撮れませんでした。これがきつかった。
もちろん4Kで撮っているので、HDで使うなら編集で拡大して「ここだけ使います」もできないことはない。実際そうやって活用していた時期もあります。ただ、撮る段階で寄れるのとは別物です。
浜町で同じ位置から撮り比べ:1倍と3倍
動画では、パンダスタジオ浜町の同じ位置に4Pを置いて、1倍(広角側)と3倍(望遠側)を撮り比べています。1倍だと講師が小さく会場の中の人、3倍だと講師の表情が見える画になります。
これまでは演台のすぐそばにカメラを置いて講師の顔を撮っていました。Osmo Pocketはこの大きさなので邪魔感は少ないんですが、カメラの後ろにお客さんがいるわけで、やっぱり気になるっちゃ気になる。3倍ズームができるようになったことで、お客さんの後ろに立てておいても、そこそこ寄った画が撮れるようになりました。カメラを受講者の視界から消せる、というのが現場で一番効いた変化です。
ジェスチャーで「簡易PTZ」にもなる
もうひとつ。ジェスチャーで手を出せばトラッキングが始まるので、講師が動いてもカメラが追ってくれます。動画内でも私が動きながら「ちゃんと追ってくれる」とやっています。本格的なPTZカメラではありませんが、後ろに置いたまま講師を追う、という簡易PTZ的な運用ができるようになりました。
正直に線引き:大会議室の最後方からなら、これじゃない
ここは正直に書きます。本当にでかい会議室の後ろから撮るなら、いわゆるビデオカメラの出番です。SONYのZ200やNX800、NX5Rのような、10倍20倍で寄れるカメラを持っていくべきで、3倍では届きません。
そうではなくて、「ちょっとした学会で記録だけ取っておいてくれればいい、予算はあまりない」という案件。社内のインハウスで記録を残しておきたい、という場面。こういう「そこまで本格的でなくていい」収録に、3倍寄れるOsmo Pocket 4Pは非常に便利です。私個人としては、画質うんぬんより、この3倍寄れることをいちばん活用しています。
セミナー収録の「置き場所×欲しい画」早見表
撮り比べと線引きを、自分用の判断表にしておきます。会場の広さより「カメラをどこに置けるか」と「どの画が欲しいか」で決まる、というのが今回の学びです。
| カメラを置ける場所 | 欲しい画 | 向いている機材 |
|---|---|---|
| 演台の近く(受講者の前) | 会場全体が入る引きの画 | Osmo Pocket 4で十分 |
| 演台の近く | 講師のバストショット | Pocket 4でも撮れる。ただし受講者の視界に入る |
| 受講者の後ろ(小〜中会場) | 講師のバストショット | Osmo Pocket 4Pの3倍ズーム。ジェスチャーでトラッキング開始 |
| 大会議室の最後方 | 講師のアップ | 10倍以上寄れるビデオカメラ(Z200/NX800/NX5R など) |
引きの画で足りる収録なら、価格を抑えて無印の4という選択もあります。
→ DJI Osmo Pocket 4 スタンダード コンボ:
大会議室の後方から本格的に寄る必要があるときは、こちらのクラスです。
→ SONY PXW-Z200:
この使い方が向いていそうな人・現場
- 月1回の社内セミナーや小さな学会の記録を頼まれているが、予算もカメラマンもいない担当者。演台の前にカメラを置くと受講者の邪魔になる、と毎回気にしている人
- スライドは別系統で収録していて、カメラには「講師だけをそこそこ寄って」撮ってほしいインハウス動画担当
- 街おこし・村おこしで祭りや獅子舞の記録係を任されていて、前へ前へ出て撮るのがひんしゅくになる場面がある人。動画の後半で触れていますが、記録係こそ「ちょっとでも寄れる」が効きます
レンタルで試す価値があるところ
3倍で足りるかどうかは、会場の奥行きと、どこにカメラを置かせてもらえるかで決まります。これはスペック表を見ても分からないし、浜町の撮り比べを見ても、あなたの会場で同じになる保証はありません。
動画でも言っていますが、「実際のところどうなんだ、うちの会場でどれだけ使えるか分からない」という方は、まず借りて試して判断してください。次のセミナーの日に受講者の後ろに1台置いてみて、バストショットが撮れたら、それがあなたの会場での答えです。
Osmo Pocket 4Pをインハウス動画制作にどう使っているかの全体像は、ハブ記事「『スマホより安い』!? Osmo Pocket 4Pがインハウス動画制作にめっちゃ使える説」にまとめています。今回のセミナー収録は、そこで挙げた使い方10連発のうちの1つを深掘りしたものです。
用途別に探すなら
Osmo Pocket 4と4Pを並べて比較したい人
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📦 迷ったら、まず借りて自分の会場で置き場所を試す。3倍で足りるかは会場が決めます。
