レンズベビーの Spark 2.0 は、写真で見ると「なんだこれ」と思うレンズです。カメラの前に蛇腹がついていて、その先にレンズ。ピントリングはありません。指で蛇腹を引っ張ったり、傾けたりしてピントを合わせます。
どう操作するのか、実際に使えるのか。それを国内でレンズベビーを扱うケンコー・トキナーのデモンストレーター、田原栄一さんが、歴史から操作まで9分ほどで話している動画がありました。借りる前の予習にちょうどよかったので紹介します。
※この動画はパンダスタジオの動画ではありません。ケンコー・トキナーのデモンストレーター田原栄一さんのチャンネルの公開動画(メーカー社員による製品紹介・#pr表記あり)を、参考になった動画として紹介しています。
見どころは6分すぎ。蛇腹の先を押さえて遠くにピントを合わせ、離すと1mほどに戻り、横に曲げると画面の右側、反対に曲げると左側にピントが移っていきます。文章で読むより、動いているところを見たほうが一瞬で分かります。
動画で紹介されている Spark 2.0 は、パンダスタジオレンタルで取り扱いがあります。
→ レンズベビー Spark 2.0(Sony Eマウント):
レンズベビーは「掃除機のホースに虫メガネ」から始まった
動画の前半は歴史の話です。田原さんによると、レンズベビーの大元は、掃除機のホースの先に虫メガネのレンズを付けた試作品。それをアメリカのウェディングの展示会に持ち込んだら受けたので量産した、と聞いているそうです。量産開始は2004年。
- オリジナル:蛇腹の先に金属部品とレンズ。絞りは穴の開いた輪っかを前から入れ、ゴムで押さえる方式で「装着はすごく手間だった」
- 2.0:絞りの輪っかが磁石で吸着する方式になり、装着がかなり楽に。このころからケンコー扱いになったはず、とのこと
- コンポーザー:蛇腹をやめて、ボールソケットとピントリングの方式へ。ここから先端の光学部分を交換できる「オプティックスワップシステム」に
今の Spark 2.0 は、オリジナルに近い蛇腹スタイルのまま、このオプティック交換に対応したモデル、という位置づけです。
Spark 2.0 の操作は「引く・押す・傾ける」の3つ
動画で田原さんが実演している操作を整理します。
- 引く:蛇腹の先を手前に押さえるほど遠くにピントが合う
- 離す:指を離すと、ピントは1mほどの位置に戻る
- 傾ける:蛇腹を曲げた方向にピントの合う場所が移る。上下左右どの方向にも振れる
シャッターは人差し指、蛇腹は中指で操作する、という持ち方の話も出てきます。慣れが要るレンズであることは、本人も隠していません。
絞りは「ピントが合う範囲の広さ」を決める
今のスイート50やスイート35のオプティックには絞りリングがあり、F22まで絞れます(開放はF2.5)。絞るほど画面の中でピントが合う範囲が広がりますが、「スイートスポット」以外にはピントが来ないレンズなので、周辺までシャープにはなりません。撮影前に前から覗くと、絞りがどこにあるかが見える「クラシックなレンズ」だ、とも話していました。
マウントはアダプター経由でも使える
動画の個体はニコンFマウント用で、マウントアダプターを介してキヤノンのミラーレスに付けていました。Spark 2.0 にはソニーEマウントなどの版もあるので、持っているカメラに合わせて選ぶか、一眼レフ用をアダプターで使う、という説明です。
持ち帰りメモ:Spark 2.0 を初めて使う日の手順
| 順番 | やること | 動画内のポイント |
|---|---|---|
| 1 | オプティック(先端)がカチッとはまっているか確認 | バヨネット式。回すとき絞りも一緒に回りやすい |
| 2 | 絞りを選ぶ | 初めはF4前後から。開放F2.5はピントの合う範囲がかなり狭い |
| 3 | 蛇腹を引いて遠くにピント | 押さえるほど遠く、離すと約1m |
| 4 | 蛇腹を傾けてピントの場所を動かす | 曲げた方向にピントが移る |
| 5 | 人差し指でシャッター、中指で蛇腹 | 両手で支えると安定する |
→ この手順で一日遊んでみるなら:
この機材が向いていそうな人・現場
- ミラーレスで花や街角を撮っているが、最近どの写真も同じに見えてきて、撮る手順そのものを変えてみたい人
- ウェディングやポートレートの撮影で、全カットの中に数枚だけ「夢の中のような1枚」を混ぜたいカメラマン
- MVや短編映像で、ピントがゆらゆら動く主観カットを手持ちで撮りたい映像制作者
レンタルで試す価値があるところ
Spark 2.0 は、写りよりも「操作が自分に合うか」で評価が分かれるレンズです。中指で蛇腹を押さえながらシャッターを切る感覚が楽しいのか、ストレスなのか。それは動画を見ても分かりません。数時間触れば分かります。
田原さんも、マウントアダプター経由で使うと「難しくて大変なレンズなんですけど面白い」と言っていました。その「面白い」が自分にとって本当かどうかを、買う前に1日で確かめられるのがレンタルの使いどころです。オプティックを替えた使い方は、別の回の記事にまとめています。
→ Spark 2.0 に Sweet 35 とエッジ80を付けてコスモスを撮る回
→ Spark 2.0 で夏の雑草と里芋の葉を撮る回
レンズベビー Spark 2.0 のレンタルはこちら
→ Sony Eマウント版:
→ 動画と同じように一眼レフ用をアダプターで使うなら(Nikon Fマウント版):
用途別に探すなら
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→ 新着機材一覧
📦 ピントリングの代わりに、指で蛇腹。
慣れるまで少し手間取ります。でもその手間ごと楽しめるかは、1日触れば分かります。
