屋外の配信で一番怖いのは回線です。MiNEMediaがIBC 2026で見せていた3-in-1スイッチャーは、エンコーダー、デコーダー、スイッチャーを1台にして、前面に5Gを2回線、4Gを2回線。SIMカード4枚で有線もWi-Fiもない場所からそのまま配信できる、という製品です。しかもハイライトのリプレイ機能まで入っています。
後半には、カメラと回線ボンディングと配信を1台にまとめたMango A5も登場。小売価格649米ドル(収録時点)と、価格まで聞き出しています。
動画で見るべきはリプレイの実演(3分すぎ)。ライブ映像に対してReplayを空きチャンネルへドラッグし、見どころでマークを付けると直前の5秒が保存され、切り替えるとリプレイが放送される。スポーツ配信の「あのプレーもう一回」が、この1台の中で完結する流れは映像で見ると早いです。
MiNEMediaの製品は現時点で新規取り扱い候補です。「回線を束ねて屋外から配信する」運用自体は、パンダスタジオレンタルのボンディング機材でいま試せます。
→ 屋外配信の回線ボンディングの定番:
3-in-1スイッチャー:回線・入力・差し替え素材が1台に
担当者の説明を、動画に出てきた順に並べます。
- 前面に5G×2、4G×2。SIMカード4枚で、有線ネットワークやWi-Fiのない屋外から接続
- 挿入したカードに映像素材を保存しておき、配信中に再生できる。トラブル時や映せない場面の差し替え用
- 入力はSDI×3、HDMI×3。HDMI出力×2で大型ディスプレイへ。有線LANポート×2、USB/TFカード対応
- 実端子の入力6系統に加えて、7〜12番にはほかのエンコーダーからの映像(RTMPの受信アドレス)を取り込める
- 画像、文字、スコアボードを追加できる。スコアボードは無料
- 内蔵バッテリーで満充電からおよそ4〜6時間
「配信中にトラブルが起きたときに差し替えられる素材をカードに入れておく」というのは、屋外配信をやったことのある人なら、その価値がすぐ分かる機能だと思います。
タリーランプ:番号が表示され、5番のカメラに切り替えると5番が光る
取材班が「こちらに向けていただけますか」と頼んで見せてもらったのがタリーランプ。電源を入れると番号が表示され(デモでは5番)、撮影現場のカメラに取り付けて使います。5番のカメラに切り替えると点灯し、カメラマンに「いま本番で使われている」と伝わる。一体型スイッチャーにタリーまで付いてくるのは、小規模現場ではありがたい構成です。
ハイライトリプレイ:5〜30秒、マークした直前を保存
実演の手順はこうでした。ライブ映像に対してReplayを空いているチャンネルへドラッグ、元映像のチャンネルを選ぶ。リプレイの長さは5〜30秒で設定(デモでは5秒)。ライブ中に見どころがあればマークを付けると、例えばゴールの瞬間にマークすれば直前の5秒間が保存される。切り替えるとリプレイとして放送でき、繰り返し再生も可能。再生後はライブに戻してマークを消し、次の見どころを待つ。解除はReplayをもう一度ドラッグ。
取材班の「これは一体型なのですか」に「はい、全体が一体になったスイッチャーです」と即答でした。
Mango A5:カメラ+4G×2ボンディング+配信が1台、649米ドル
後半はボンディングカメラのMango A5。4GのSIMカードを2枚搭載し、2回線を束ねて使用。SDカードへの録画、UVCとHDMI出力、YouTube・Facebook・Twitchなど最大4プラットフォームへの同時配信、OSDでロゴやスコアボード、スクロール字幕。内蔵バッテリーで2〜3時間。小売価格は649米ドルで、販売店向けには別価格があるとのこと(収録時点)。
「1台のカメラにまとまっている」と前面を見せてもらう場面で終わります。画質や回線の安定性は動画では分かりませんが、価格帯を考えると、SNS配信の「もう1カメ」としては現実的な選択肢になりそうです。
※MiNEMediaの3-in-1スイッチャーとMango A5は、現時点では新規取り扱い候補として紹介しています。パンダスタジオレンタルでのレンタル開始が決定しているものではありません。商品ページ公開後、この記事にもリンクを追加する予定です。
→ 5G回線を束ねる小型エンコーダーを、いま試すなら:
この機材が向いていそうな人・現場
- 地域のスポーツ大会をSIM回線だけで配信していて、「いいプレーをもう一回見せたい」と毎回言われている配信ボランティア・自治体の担当者
- 屋外イベントで回線・スイッチャー・エンコーダーを別々に持ち込み、設営に1時間かかっているイベント会社
- SNS配信用に「安くて回線を束ねられる1カメ」を足したいライブコマースのチーム
持ち帰り:屋外配信の回線を「束ねる」機材の役割分け
| 構成 | いま借りられる例 | MiNEMediaの該当製品(候補) |
|---|---|---|
| カメラ→ボンディング送信機→クラウド→スイッチャー | LiveU Solo Plus(4回線) | — |
| カメラ→小型ボンディングエンコーダー | KILOVIEW P3(5G) | Mango A5(カメラ一体・4G×2) |
| 複数カメラ→回線内蔵スイッチャーで直接配信 | (該当なし・スイッチャー+LiveUの組み合わせ) | 3-in-1スイッチャー(5G×2+4G×2) |
| カメラマンへの本番通知 | Hollyland ワイヤレスタリー | 付属タリーランプ |
→ 表の4行目、いま借りられるタリー:
レンタルで試す価値があるところ
回線ボンディングは、その会場のその時間帯で試すまで答えが出ません。同じ4回線でも、観客が集まった瞬間に速度が落ちる場所と落ちない場所がある。MiNEMediaの入荷を待つ間に、LiveU Solo PlusかKILOVIEW P3を借りて、本番会場で一度テスト配信をしておくと、「回線内蔵スイッチャー」が自分の現場でどれだけ効くかが読めます。
用途別に探すなら
回線ボンディング・屋外配信の機材を探したい人
タリー・インカムなど現場の連絡系を揃えたい人
展示会で見た新製品が入荷したかを確かめたい人
→ 新着機材一覧
MiNEMediaは前夜編で「まだ見たことがない中国企業に出会えるかも」と言っていた期待に、そのまま当たった1社だと思います。入荷が決まればリンクを追加します。
📦 回線内蔵スイッチャーを待つ間に、本番会場で一度テスト配信をしておく。
IBC 2026取材シリーズの動画は、撮れたものから順にPANDASTUDIO TVで公開しています。
→ 新着機材一覧(展示会で見た製品の入荷チェックに)
→ 映像制作・撮影技術のセミナー情報
→ PANDASTUDIO TV でIBC 2026取材動画をチェックする
出典:パンダスタジオ IBC 2026 アムステルダム取材動画「IBC Day1 08 MiNEMedia Rough v01 2」(2026年9月11日収録)
※製品名・仕様・発売時期は取材時のブース担当者の説明(字幕)に基づくもので、収録時点の情報です。掲載のレンタル商品は商品一覧(2026年7月版)でIDの実在を確認済みです。
