前回、GrokとGrok Buildを使ってDaVinci Resolveと接続するところまでいきました。今回はその続きで、実際の素材を流し込みます。
素材は、パンダスタジオ浜町から撮った入道雲のタイムラプス。撮影はDJI Osmo Pocket 4、しかも取って出しです。
目的ははっきりしています。この素材からいい感じのところを切り出して、Xに投稿してバズらせる。それだけです。
見どころは、AIが切ってきた12秒のタイムラインを見て「まずこれだけでびっくり」となる瞬間と、そのすぐあとに「お前、画像見てないだろ」と冷静に突っ込む場面です。この温度差が、いまのAI自動編集の実力をそのまま表しています。
動画を見たあとで、実際に試すなら
この動画で使っている素材は、Osmo Pocket 4のタイムラプスを取って出しで使ったものです。特別な設定をしなくても、これくらいのものが撮れます。
雲でも工事現場でも、面白い動きを見つけたときに1台持っていると強い機材です。
→ 撮影に使った機材を借りる:
「そもそもどう料理したらいい?」から投げる
素材をDaVinci Resolveに登録します。タイムラプスなので音声はありません。代表フレームを書き出して、どこがいいか選ぶ作業が必要になります。
ここで、細かい指示を出さずにAI任せの問いを投げています。
この素材を、そもそもどういうふうに料理したらいいんだというところから考えてください
返ってきた分析が、なかなか的を射ていました。
- タイムラプスで見せるべきは動きのダイナミックさ
- Xのアルゴリズムは「最後まで見られたか」「リプレイされたか」を重視する傾向があるので、だれる部分があるとそこで離脱される
動画内の反応は「勉強になるわ」「Xのことはグロックに聞け」。X上のサービスを出しているところのAIに、X向けの投稿を相談する。理にかなっています。
ただし、AIは映像を見ていない
そのうえで、すぐに冷静なツッコミが入ります。
この文字のやりとりだけ見てれば、完璧な分析に見えるよね。実際の映像を検証してないから
ここは押さえておきたいところです。AIが返してくる「タイムラプスはこう見せるべき」という一般論は妥当でも、目の前の素材のどこが面白いかを見て言っているわけではありません。
もうひとつ、実作業で出てきた制約も現実的でした。人間がGUIで操作するなら右クリックから速度変更で済むことが、コマンドラインだとどう書けばいいのか分からない。CUIでできることとGUIでできることは別、という話です。
それでも、12秒のタイムラインは出てきた
そして、短尺のタイムラインが実際に生成されます。
タイムライン短尺1、できてるじゃん。まずこれだけでびっくりだよね
尺は12秒。見どころとして選ばれたのは、雲が崩れていくところでした。「個人的にはもう少し早くてもいい気もする」という感想はありつつ、判断としては筋が通っている、という評価です。
人間側が気になっていた別のカット(ボコボコと湧いている部分)については、そこを追うと後半に見どころがないので、これでいい、と自分で納得しています。AIの判断を叩き台にして、人間が最終的に決める。実際の運用はこの形になります。
仕上げは「盛る」より先に「整える」
ここからの手順が参考になります。
テロップは入れない。カラーグレーディングで凝るのは後回し。まず普通に整える方向でやる。具体的にはこうです。
- ホワイトバランス:雲は白いはずなので、そこを基準に整える
- 明るさの調整
- クリエイティブなグレーディングは、そのあと
「完全にAIがいい感じに仕上げてくれるレベルではない」と動画内でも認めたうえで、じゃあ何から整えるかを人間が決めて指示しています。この順番の付け方は、AIに任せる作業を切り分けるときの考え方としてそのまま使えます。
BGMは、手持ちの音楽素材集と、その内容をAIに分析させた結果をあらかじめ用意しておき、それを参考にどれを当てるか考えさせています。素材のリストと分析結果を先に渡しておく、という下ごしらえが効いています。
投稿文まで含めて、ひととおり任せる
書き出したら、Xに投稿します。ここでもGrokに相談。
このポストに動画をアップします。付属するテキストも考えてほしいです。パンダスタジオレンタルなので、Osmo Pocket 4で取って出しで撮ったタイムラプスです、という内容が入っているといいかな
つまりこの回は、編集も投稿文も、GrokとGrok Buildで作られています。
この記事のいちばんの発見は、実はカメラのほう
動画の終盤、独り言のようにこぼしている部分が、レンタル屋としてはいちばん刺さりました。
このカメラ、意外とちゃんと撮れる
Osmo Pocket 4にはログで撮る機能もありますが、それを使って追い込んでいくのはクリエイター向けの話です。今回は取って出し。それでこのレベルのタイムラプスが撮れています。
裏を返すと、クリエイターでなくても、面白い雲を見つけたときにタイムラプスを回すだけで成立するということです。気軽にタイムラプスを撮る機材として1台あると強い、という結論になっていました。
用途別に見るなら
面白いものを見つけたときに、その場で回したい人
タイムラプスは、狙って撮れるものばかりではありません。雲、夕焼け、設営、搬入、工事。始まってしまってから「撮っておけばよかった」となる種類の被写体です。
ポケットに入るサイズで、取って出しでそのまま使える画が撮れるなら、持っている意味があります。バッテリーハンドルを足せば、長回しのタイムラプスでも電池を気にせず置いておけます。
この構成が向いていそうな人・現場
- SNS用の短尺を、日常的に自分で撮って出している広報担当
- イベントの設営から本番までを1台で押さえたい運営チーム
- 買う前に「取って出しでどこまで撮れるか」を自分の目で確かめたい人
本体だけならスタンダード コンボ(上のリンク)で足ります。周辺アクセサリーまで揃えたい場合や、長回しを想定する場合は次のどちらかを。
→ 周辺まで揃えたいならクリエイター コンボ:
→ 長回しのタイムラプス用に:
撮った素材を、AIに切らせてみたい人
今回の自動編集は、外部PythonからDaVinci Resolve Studioに接続して動いています。撮影側だけ揃えても、編集側の環境がないとこの流れは再現できません。
自分の素材で本当に回るのかを先に確かめたい段階なら、ドングル版を借りて手元のマシンで検証するのが早いです。
この構成が向いていそうな人・現場
- 撮りためた素材から、SNS用の短尺を量産したい人
- 同じ形式の編集を毎月くり返していて、定型作業を減らしたいチーム
- 自動編集の導入を、購入前に実データで検証したい人
→ 編集側の環境を借りて検証する:
買う前に借りて試す価値があるところ
今回のいちばんの学びは、「取って出しでどこまで撮れるか」はカタログを読んでも分からない、ということでした。
ログで撮って追い込めばきれいになるのは当然です。知りたいのはその手前で、設定を触らずに回したときに、そのまま使える画が出てくるかどうか。これは自分の被写体で一度撮ってみるしかありません。
編集側も同じです。自分の素材の構成でスクリプトが狙いどおり動くのか、手作業と比べて本当に速いのかは、実際に一度通すまで分かりません。どちらも、検証期間だけ借りて確かめるのに向いた領域です。
📦 関連レンタル機材を探す
この記事で触れた機材は、いずれもパンダスタジオレンタルで取り扱いがあります。まず1点だけ試すなら、撮影側からです。
→ DJI Osmo Pocket 4 スタンダード コンボ:
→ DJI 製品一覧:
DJI(ディージェイアイ)製品一覧
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新着機材一覧
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AIは映像を見ていない。それでも、切ってきた12秒は悪くなかった。この距離感をつかんでおくと、任せる作業と自分で決める作業を分けやすくなります。
まずは面白い雲を見つけるところからです。
