こんにちは、パンダスタジオの中村です。今日はちょっと変わった実験から始まります。「対談相手がいなくても、AIが一緒に喋ってくれれば番組って成立するんじゃないの?」という思いつきを、そのまま試してみた回です。
相手はChatGPTの音声モード(うちでは親しみを込めて「チャッピー」と呼んでます)。接続はびっくりするほど簡単で、手元のノートPCでChatGPTを開いて、そのHDMIアウトをスイッチャーに突っ込むだけ。マイクはPCに入れて、AIの音声出力はスイッチャー経由でモニターに返して、僕の耳に戻ってくる——という構成です。製品紹介をしたいときは背景を切り替えればいい。これで「ひとり対談番組」が成立するか、というテストでした。
……結論から正直に言うと、テンポは微妙でした。その話は最後にちゃんとします。ただ、その実験のお題として喋った機材ネタのほうは、本当に自信を持っておすすめできる内容だったので、まずはそっちを置いておきます。
今日のお題:ワークショップ・セミナーの録画、どう撮る?
きっかけは、こんな相談でした。
「中村さん、ワークショップを撮影するんです。おすすめのアクションカメラを教えてください。首から下げてずっと撮っておくのなんていいと思うんですけど」
気持ちはすごく分かります。手元で作業する様子を撮りたいなら、自分の目線に近いところにカメラがあるアクションカメラを首から下げる、というのは一見ベストに思える。実際、僕も最初はそう思っていました。
思っていたんですが——これ、やってみたら正直あんまり良くなかったんです。
失敗談:木工教室を「首掛けアクションカメラ」で撮ったら
これは実体験です。以前、東京都檜原村(ひのはらむら)の木工教室を撮影したことがあって、まさにこの相談をくれた方と一緒の現場でした。みんなが木工体験をしている間、僕はアクションカメラを首から下げて撮っていたんですが、これがなかなか思い通りにいきませんでした。
手ブレについては、最近のアクションカムは補正がかなり優秀なので、そこは心配いりません。問題は画角でした。
- 首から下げていると、自分が思っている画角と、実際に映っている範囲がけっこうズレる
- 「この辺が映ってるかな」と思っていたら、もっと広く(遠く)映っていたりする
- 見せたいものが自分の正面じゃなく横にあると、いちいち体ごと向き直さないと映らない
- スマホで常時モニターしていればまだしも、カメラが胸の位置にあるので、何が映っているのか結局よく分からない
要するに、映したいものが、意外とちゃんと映らない。これが首掛けアクションカメラの正直な使用感でした。記録としてとりあえず回しておく、くらいなら成立しますが、「ワークショップの良い場面を残したい」という目的だと、ちょっと物足りなかったんですね。
正解はこっちでした:Osmo Pocketのようなジンバルカメラ
で、その木工教室の現場で実際にどうしたかというと、途中からOsmo Pocket(オズモポケット)に切り替えました。そうしたら、これが非常に良かった。失敗らしい失敗がなくなったんです。
何が効いたかというと、シンプルにこの2点です。
① 机に置いたまま操作できて、自分の手元も撮れる
スティック状の小さなボディなので、作業机の上にちょこんと置いておける。自分が手元で作業をしながらでも、置きっぱなしで回せます。アクションカメラを首から下げて体ごと動かすのとは、取り回しのストレスがまるで違いました。
② 小さい画面でも「いま何が映っているか」がすぐ分かる
本体に回転式のタッチ画面が付いているので、画面はちっちゃいながらも、どう映っているのかがその場ですぐ確認できる。首掛けアクションカメラで一番つらかった「画角が分からない問題」が、これだけで解消しました。3軸ジンバルでブレも少ないので、絵そのものも安定します。
インハウスの動画制作でインタビューを撮る、ワークショップを撮る、イベントを撮る——そういう「現場でサッと回したい」場面に、Osmo Pocketは本当に忍ばせておいて損のない一台だと思います。
この用途なら、僕は「Osmo Pocket 4」推しです
Osmo Pocketには2023年発売の「3」と、2026年4月に出た新型「4」があります。ワークショップ撮影という今回の用途だと、僕はOsmo Pocket 4がいいと思っています。理由は、地味だけど効く「107GBの内蔵ストレージ」です。
Pocket 3まではmicroSDカードへの保存が前提でした。それがPocket 4では本体に107GBのストレージを内蔵していて、「SDカードを差し忘れた」「カードの容量が足りなくなってきた」というときの保険になるんです。現場で「今日カード入れてなかった、録れない!」みたいなうっかりに対応できる安心感は、長時間になりがちなワークショップ撮影とすごく相性がいい。センサーは1インチのまま、ダイナミックレンジは14ストップ、4K/240fpsのスローにも対応と、画質面もしっかり正当進化しています。
あわせて用意しておきたいもの
Osmo Pocketを現場で気持ちよく使うために、いくつか足しておくと安心なものがあります。
- バッテリーハンドル:これが一番大事だと思っています。ワークショップは長時間になりがちで、バッテリー切れは致命的。モバイルバッテリーを後付けで繋ぐのは、手持ちでみるみる減っていく場面だと正直しんどいので、最初からバッテリーハンドルを足しておくと撮影に集中できます。Pocket 4向けにリニューアルされたものも出ています。
- ミニ三脚:机置き・固定の安定感が段違いになります。
- スマホ連携でのモニター:本体画面でも確認できますが、スマホと連携して大きい画面で画角を見たり、設定を変えたりできると、より安心です。
- 外部マイク:音をクリアに残したいなら検討の価値あり。Pocket 4は内蔵マイクと外部マイクを柔軟に使えます。
で、AIとの対談はどうだったのか(振り返り)
さて、冒頭の実験です。今回はChatGPT(チャッピー)に「早口でちょっとギークな感じで」とキャラ付けをして、さらに「僕が”お願いします”と言うまでは聞き役に徹して、相槌だけ返してね」とお願いして進めました。
やってみての感想は——思ったより会話が弾まない。間合いがやりづらいんですね。今回は僕自身の実体験を一方的に喋った形だったので、チャッピーが活躍する場面がそもそも少なかった、というのもあります。とはいえ、「全く番組として成立しない」かというと、そうでもない。相槌や最後のまとめは、それなりに形になっていました。
将来的に、もう少しワイワイできるようなAIの性格付けやテンポ調整ができれば、対談番組の相方として十分アリだな、というのが今回のプレ実験の手応えです。今日はあくまで「プレ」、ちょっと微妙な感じでしたけど、伸びしろは感じました。
まとめ
番組のテンポはさておき、喋った中身は本気でおすすめです。ワークショップやセミナー、インハウスのインタビューやイベント撮影なら、首掛けアクションカメラよりも、机に置けて画角がすぐ確認できるOsmo Pocket。特にSDカード忘れの保険になる内蔵ストレージ付きのOsmo Pocket 4は、この用途にしっかりハマる一台だと思います。
Osmo Pocketは、パンダスタジオレンタルでも取り扱っています。「自分の現場でちゃんと使えるか、まず試してみたい」という方は、ぜひレンタルで触ってみてください。チャッピーとの対談番組のほうも、もう少し練ってまたお届けできればと思います。
