近年、ライブ配信やイベント収録の現場において、映像品質の向上とともに省人化・効率化が強く求められています。その解決策として注目を集めているのが、JVC KENWOOD(ジェイブイシー ケンウッド)が提供するリモートカメラコントローラー「JVC RM-LP100」です。本記事では、KY-PZ510NやGY-HM850といったカメラレコーダーやPTZカメラとの連携を中心に、RM-LP100がどのように高品質な配信環境を構築するのか、その魅力と具体的な活用方法を詳しく解説します。IP接続による最大100台接続の集中管理、コントロールレバーやタッチパネルを用いた直感的なPTZ操作など、プロフェッショナルな現場を支える機能群を紐解いていきましょう。
JVC(ジェイブイシー)RM-LP100とは?高品質なライブ配信を実現する4つの基本性能
JVC KENWOOD(ジェイブイシー ケンウッド)が誇るプロフェッショナル向けPTZコントローラー
JVC(ジェイブイシー)RM-LP100は、映像・音響機器のトップブランドであるJVC KENWOOD(ジェイブイシー ケンウッド)が開発したプロフェッショナル向けのPTZコントローラーです。放送局や本格的なイベント収録の現場で求められる高い信頼性と操作性を兼ね備えており、PTZカメラ(パン・チルト・ズーム機能を持つカメラ)を自在に操るための司令塔として機能します。堅牢なボディに配置された各種操作ボタンやレバーは、長時間のオペレーションでも疲労を感じさせない人間工学に基づいた設計が施されています。
また、本機は単なるリモートカメラコントローラーにとどまらず、IP接続を活用した次世代の映像制作ワークフローの中核を担うデバイスとして位置づけられています。JVC RM-LP100を導入することで、従来は複数人のカメラマンを必要とした現場でも、1人のオペレーターが高品質なカメラワークを実現できるようになり、制作コストの削減と映像クオリティの維持・向上を両立させることが可能です。
リモートカメラの遠隔操作を劇的に効率化するシステム設計
RM-LP100の最大の特長は、リモートカメラの遠隔操作を極めて効率的に行えるシステム設計にあります。IPネットワークを経由してカメラと接続することで、コントロールルームや別室からでも、まるでカメラのすぐそばにいるかのようなレスポンスの速さでPTZ操作を行うことができます。これにより、カメラマンが立ち入れない狭小スペースや高所に設置されたカメラであっても、安全かつ確実にコントロールすることが可能です。
さらに、事前に設定したカメラのポジション(プリセット)を瞬時に呼び出す機能や、複数のカメラの設定を統一して管理する機能など、現場のオペレーションを強力にバックアップする仕組みが整っています。複雑なカメラワークが求められるライブ配信やイベント収録においても、オペレーターの負担を大幅に軽減し、ミスを未然に防ぐスムーズな進行をサポートします。
ライブ配信やイベント収録における省人化の実現
昨今の映像制作現場が抱える深刻な課題の一つが、慢性的な人手不足と制作予算の制約です。JVC RM-LP100を活用したリモートカメラシステムは、この課題に対する明確なソリューションを提供します。1台のRM-LP100から複数のPTZカメラを集中制御できるため、これまでカメラごとに配置していた人員を削減し、少人数でのオペレーション(省人化)を実現します。
特に、長時間のライブ配信や、複数アングルからの撮影が必要なイベント収録において、その効果は絶大です。オペレーターは手元のコントロールレバーとタッチパネルを駆使して、複数台のカメラを切り替えながら最適な画角を構築できます。限られたリソースの中でも、視聴者を飽きさせないダイナミックで多彩な映像表現が可能となり、ビジネスにおける映像活用をより身近で効果的なものへと昇華させます。
既存の配信環境に組み込みやすい高い汎用性
新しい機材を導入する際、既存のシステムとの親和性は重要なチェックポイントとなります。JVC RM-LP100は、IP接続をベースとした標準的なネットワークプロトコルに対応しており、すでにある配信環境やスタジオ設備にスムーズに組み込むことができる高い汎用性を誇ります。LANケーブル1本でネットワークに参加できるため、煩雑な配線作業を省略し、セットアップ時間を大幅に短縮できます。
加えて、JVC製のPTZカメラやカメラレコーダーだけでなく、スイッチャーや配信エンコーダーなどの周辺機器とも柔軟に連携する設計がなされています。これにより、小規模な社内スタジオから、大規模なホールでのイベント収録システムまで、規模や用途に応じたスケーラブルなシステム構築が可能です。将来的な機材の増設やシステムのアップデートにも柔軟に対応できるため、中長期的な投資対効果に優れた選択肢と言えます。
直感的なPTZ操作を可能にする4つの優れたインターフェース
精細なカメラワークを実現する高性能なコントロールレバー
PTZコントローラーの操作性を決定づける最も重要なパーツが、コントロールレバー(ジョイスティック)です。JVC RM-LP100に搭載されているコントロールレバーは、プロの厳しい要求に応えるべく、指先のわずかな力の入れ具合や動きを正確に読み取り、カメラのパン(左右首振り)とチルト(上下首振り)に反映させます。この高精度なセンシング技術により、被写体の動きに合わせた滑らかな追従や、ミリ単位の精細な構図調整が可能となります。
また、レバーの重さや反応速度は、オペレーターの好みや現場の状況に合わせて微調整することができます。動きの激しいスポーツ中継では素早いレスポンスに、厳粛な式典の撮影ではゆっくりとした静かなカメラワークに設定するなど、シーンに応じた最適なPTZ操作を実現。長時間のライブ配信でもストレスを感じさせない、直感的で確実なコントロールを提供します。
各種設定を素早く呼び出せる視認性の高いタッチパネル
RM-LP100の操作盤には、視認性に優れた大型のカラータッチパネルが採用されています。このタッチパネルは、カメラの選択やプリセットポジションの呼び出し、ホワイトバランスやフォーカスといった各種パラメーターの調整など、多岐にわたる操作を直感的に行うためのインターフェースとして機能します。物理ボタンだけでは煩雑になりがちな深い階層の設定も、画面上の分かりやすいアイコンをタップするだけで瞬時にアクセス可能です。
暗転の多いイベント収録現場やスタジオ内でも、バックライト付きのタッチパネルは確実な操作をサポートします。現在選択されているカメラのステータスや、ネットワークの接続状況なども一目で確認できるため、トラブルの早期発見にも役立ちます。物理的なコントロールレバーと、デジタルなタッチパネルの長所を融合させることで、オペレーターの思考を妨げないシームレスな操作環境を実現しています。
滑らかな画角調整をサポートするシーソーズーム
映像の迫力や被写体のディテールを伝えるために欠かせないズーム操作。JVC RM-LP100には、放送用カメラのレンズ操作に慣れ親しんだプロフェッショナルにとって使いやすい「シーソーズーム」レバーが独立して配置されています。コントロールレバー(ジョイスティック)のひねり操作によるズームとは異なり、指先でシーソー型のスイッチを押し込む深さによって、ズームのスピードを無段階かつ繊細にコントロールできます。
このシーソーズーム機能により、じわじわと被写体に寄っていく「スローズーム」や、瞬時に画角を切り替える「クイックズーム」など、表現力豊かなカメラワークが容易になります。パン・チルト操作をコントロールレバーで行いながら、空いた指でシーソーズームを同時に操作するといった高度な複合操作もスムーズに行えるため、ライブ配信中のダイナミックな映像演出に大きく貢献します。
現場の状況に合わせてカスタマイズできるユーザーアサイン機能
映像制作の現場は、一つとして同じ条件の場所はありません。JVC RM-LP100は、そうした多様なニーズに応えるため、本体に配置された複数のボタンやダイヤルに、頻繁に使用する機能を自由に割り当てることができる「ユーザーアサイン機能(カスタムボタン)」を搭載しています。例えば、ワンタッチで特定のプリセットポジションに移動させたり、アイリス(絞り)の自動/手動切り替えを瞬時に行ったりと、オペレーター独自の操作パネルを作り上げることができます。
このカスタマイズ性により、事前のリハーサルで決まった特定の操作手順をボタン一つに集約し、本番中の操作ミスを劇的に減らすことが可能です。複数のオペレーターが交代で操作する場合でも、それぞれの好みに合わせた設定プロファイルを保存・呼び出しできるため、誰が操作しても常に高いパフォーマンスを発揮できる環境を構築できます。
大規模なイベント収録に対応する4つのネットワーク・接続機能
安定した遠隔操作を可能にするIP接続の仕組み
JVC RM-LP100は、従来のシリアル通信(RS-232CやRS-422など)に加えて、汎用的なLANケーブルを用いたIP接続に完全対応しています。IP接続の最大のメリットは、ネットワークインフラが整っている場所であれば、距離の制限をほとんど受けずに遠隔操作が可能になる点です。施設内の既存のLAN環境を活用することで、コントロールルームとカメラ設置場所が離れていても、安定した通信を確保できます。
また、IPネットワークの帯域幅を活かし、制御信号だけでなく、カメラからのステータス情報(タリー情報やエラー通知など)を双方向でやり取りすることが可能です。これにより、オペレーターは常にカメラの正確な状態を把握しながらPTZ操作を行うことができ、長時間のイベント収録や重要なライブ配信においても、高い信頼性と安定性を担保した運用が実現します。
最大100台接続で複数台のリモートカメラを1台で集中管理
大規模なカンファレンスや音楽フェスなど、広大な会場をカバーするためには多数のカメラが必要です。JVC RM-LP100は、IP接続を利用することで、なんと最大100台接続という驚異的な拡張性を誇ります。1台のリモートカメラコントローラーから、ネットワーク上にある最大100台のPTZカメラや対応するカメラレコーダーを切り替えて制御することができ、大規模な映像システムの集中管理を可能にします。
これだけの台数を接続しても、タッチパネル上のわかりやすいインターフェースにより、目的のカメラを素早く選択することができます。各カメラには個別のIPアドレスと任意の名前(例えば「ステージ上手」「客席後方」など)を割り当てることができるため、混乱することなく的確なスイッチングとPTZ操作が行えます。この圧倒的な接続台数は、他社の同等クラスの製品と比較しても極めて強力なアドバンテージとなります。
複数台のPTZカメラをグループ化して一括制御する機能
最大100台接続が可能なRM-LP100において、効率的なオペレーションを支えるのがカメラの「グループ化」機能です。複数のカメラを特定のグループ(例えば、メインステージ用グループ、サブステージ用グループ、控室用グループなど)に分類して登録しておくことで、タッチパネル上でグループごとに対象カメラを絞り込むことができます。これにより、膨大なカメラリストの中から目的の1台を探し出す手間を省き、迅速な操作を実現します。
さらに、同じグループに属するカメラに対して、ホワイトバランスの調整やタリーランプの点灯など、特定の設定を一括で送信・適用することも可能です。照明条件が同じエリアにある複数のカメラの色味を瞬時に揃えるといった作業が容易になり、セットアップの大幅な時短に貢献します。イベント収録の現場における限られたリハーサル時間を有効に活用するための強力な機能です。
ネットワーク経由での高度なカメラ設定とステータス監視
RM-LP100は、単にカメラの向きを変える(PTZ操作)だけでなく、カメラ内部の詳細なメニュー設定までネットワーク経由でリモートコントロールすることができます。アイリス、シャッタースピード、ゲイン、ホワイトバランスといった映像の基本パラメーターはもちろん、映像フォーマットの変更やストリーミング設定など、通常はカメラ本体のメニュー画面でしか行えないような高度な設定も、手元のタッチパネルから直接アクセス可能です。
また、接続されているすべてのカメラの動作状況やネットワーク接続状態をリアルタイムで監視する機能も備えています。万が一、特定のカメラとの通信が途絶えたり、エラーが発生したりした場合には、コントローラー側で即座に検知し、アラートを表示します。これにより、本番中の予期せぬトラブルに対しても迅速な初動対応が可能となり、ライブ配信のダウンタイムを最小限に抑えることができます。
JVC製カメラ(KY-PZ510N・GY-HM850等)と連携する4つのメリット
最新PTZカメラ「KY-PZ510N」のポテンシャルを最大限に引き出す
JVCの最新4K PTZカメラ「KY-PZ510N」は、超広角レンズや高度な自動追尾(オートトラッキング)機能、NDI|HX対応など、最先端のスペックを備えたモデルです。このKY-PZ510Nの持つ卓越したポテンシャルを最大限に引き出す最適なパートナーが、同じJVC製であるRM-LP100です。両者を組み合わせることで、4Kの高精細な映像表現と、遅延のない極めてスムーズなPTZ操作がシームレスに融合します。
特に、KY-PZ510Nの特長である自動追尾機能のオン/オフや追尾対象の切り替えなども、RM-LP100からリモートで制御することが可能です。例えば、普段は自動追尾に任せておき、特定のシーンだけマニュアルのコントロールレバー操作に切り替えるといった柔軟な運用が実現します。最新の映像技術と熟練のオペレーション技術を橋渡しする、最高の組み合わせと言えるでしょう。
カメラレコーダー「GY-HM850」との高度な連携操作
RM-LP100の優れた点は、PTZカメラだけでなく、JVCのプロフェッショナル用カメラレコーダー「GY-HM850」などのハンドヘルド・ショルダー型カメラとの連携も可能であることです。IPネットワーク経由でGY-HM850と接続することで、ズーム操作(対応レンズ装着時)や録画のスタート/ストップ、各種画質調整といった基本操作を遠隔で行うことができます。これにより、固定設置したGY-HM850をリモートカメラとして運用する道が開かれます。
例えば、ホールの最後方に設置したGY-HM850でステージ全体を俯瞰撮影しつつ、その録画制御や露出調整を別室のRM-LP100から行うといった運用が可能です。有人操作のメインカメラと、無人・遠隔操作のサブカメラを混在させたシステムにおいて、RM-LP100がすべてのカメラの統合的なコントロールセンターとして機能し、制作ワークフローを大幅に効率化します。
定番モデル「KY-PZ100」を含めた混在環境でのシームレスな制御
多くの現場で長年愛用されているJVCの定番HD PTZカメラ「KY-PZ100」。すでにKY-PZ100を複数台導入している環境に、新たに4K対応のKY-PZ510NやカメラレコーダーのGY-HM850を追加導入するケースも少なくありません。JVC RM-LP100は、世代や解像度の異なるこれらのカメラが混在するネットワーク環境においても、一切の違和感なくシームレスな制御を実現します。
オペレーターは、操作しているカメラの機種を意識することなく、コントロールレバーやシーソーズームを使った統一感のある操作感でカメラワークに集中できます。旧機種から新機種への段階的な機材リプレイスを進める際にも、コントローラーであるRM-LP100を中核としてシステムを維持できるため、既存の資産(KY-PZ100など)を無駄にすることなく、スムーズな移行と運用が可能です。
専用リモートカメラコントローラーならではの強固な互換性
サードパーティ製の汎用コントローラーを使用した場合、基本的なパン・チルト操作はできても、カメラ固有の特殊な機能(特定の色調補正メニューや詳細なネットワーク設定など)にはアクセスできないことが多々あります。しかし、JVC KENWOOD純正のリモートカメラコントローラーであるRM-LP100であれば、そのような心配は無用です。JVC製カメラのファームウェアと深く連携するよう設計されており、強固な互換性と動作の安定性を保証します。
カメラ側に新しい機能が追加されるファームウェアアップデートがあった場合でも、RM-LP100もそれに追従するアップデートが提供されるため、常に最新の機能セットを利用することができます。トラブル発生時のメーカーサポートも、カメラとコントローラーを一括してJVC KENWOODに相談できるため、原因究明が早く、ビジネスユースにおいて極めて重要な「安心感」を提供します。
ビジネスや現場の課題を解決する4つの活用シーン
企業カンファレンス・株主総会での高画質なライブ配信
企業の重要な情報発信の場であるカンファレンスや株主総会では、映像の乱れや操作ミスが企業の信頼に直結するため、極めて高い安定性とクオリティが求められます。JVC RM-LP100とKY-PZ510NなどのPTZカメラを組み合わせたシステムは、このような厳格なビジネスシーンに最適です。カメラを会場の目立たない場所に複数台設置し、別室からRM-LP100で集中制御することで、参加者の視界を遮ることなく、登壇者の表情やプレゼン資料を的確に捉えた高画質なライブ配信を実現します。
また、事前に登壇者の立ち位置や質疑応答用のマイク位置をプリセット登録しておくことで、進行に合わせてタッチパネルから瞬時にカメラを向けることができます。少人数のスタッフでも、テレビ放送さながらのスムーズでプロフェッショナルな映像切り替えが可能となり、オンライン視聴者に対しても臨場感と説得力のある映像体験を提供します。
音楽ライブや舞台など動きのあるイベント収録
アーティストが激しく動き回る音楽ライブや、シーン展開の早い演劇・舞台のイベント収録において、カメラマンの技量は映像の出来栄えを大きく左右します。JVC RM-LP100の高性能なコントロールレバーとシーソーズームは、こうした動的な被写体を追従するのに威力を発揮します。オペレーターの指先の感覚がダイレクトにカメラの動きに反映されるため、音楽のリズムに合わせたスピード感のあるパンニングや、感情の高ぶりに合わせたドラマチックなズームインなど、芸術性の高いカメラワークが可能です。
複数のPTZカメラをステージ袖や天井のバトンなど、有人のカメラマンでは配置不可能なアングルに設置し、RM-LP100から遠隔操作することで、これまでにない斬新な構図での映像収録が実現します。最大100台接続の強みを活かし、ステージ全体を網羅するマルチアングル収録システムを構築することで、後日の編集作業やBlu-ray/DVD化に向けたリッチな映像素材を確保できます。
大学のオンライン授業やハイブリッド型セミナーの自動化
教育機関におけるオンライン授業の常態化や、リアルとオンラインを組み合わせたハイブリッド型セミナーの普及により、日常的な映像配信のニーズは急増しています。しかし、毎回専門の技術スタッフを配置することはコスト面で現実的ではありません。そこで、JVC RM-LP100を導入し、教員やアシスタントスタッフでも簡単に操作できる環境を構築することが解決策となります。
ユーザーアサイン機能を活用し、「黒板の全体」「教員のアップ」「生徒席」といった基本的な構図をボタンに割り当てておくことで、専門的なPTZ操作のスキルがなくても、ワンタッチで的確な映像に切り替えることができます。KY-PZ510Nの自動追尾機能と組み合わせれば、歩き回りながら講義をする教員をカメラが自動で追いかけ、必要に応じてRM-LP100で微調整を加えるといった、半自動化された効率的な授業配信システムが完成します。
放送局やスタジオにおける少人数での番組制作
放送局のニューススタジオや、企業が自社で保有する配信用スタジオにおいても、働き方改革やコスト削減の波を受けて、番組制作の少人数化(ワンマンオペレーション化)が進んでいます。JVC RM-LP100は、スイッチャーやオーディオミキサーと並べて卓上に設置しやすいコンパクトな設計でありながら、本格的なカメラコントロール機能を備えているため、ディレクターやテクニカルディレクター(TD)が一人で複数台のカメラを操るワンマンオペレーションに最適です。
GY-HM850などのメインカメラと、KY-PZ100などのサブカメラをIP接続で統合し、RM-LP100から一元管理することで、限られた人員でも多彩なアングルを駆使したリッチな番組制作が可能になります。色調整やアイリスコントロールも手元で行えるため、スタジオの照明変化にも即座に対応でき、放送品質を維持したまま制作体制のスリム化を実現します。
導入を成功に導く4つのポイントと運用ステップ
導入前に確認すべきネットワーク環境とIP設定
JVC RM-LP100の性能をフルに発揮するためには、安定したIPネットワーク環境の構築が不可欠です。導入前の第一ステップとして、施設内のLAN環境の帯域幅や、ルーター・スイッチングハブの仕様を確認することが重要です。特に、複数台のPTZカメラの映像信号(ストリーミング)と制御信号を同じネットワークに流す場合、トラフィックの輻輳を防ぐために、ギガビット対応のネットワーク機器を使用し、必要に応じてVLANでネットワークを論理的に分割するなどの設計が求められます。
また、RM-LP100と各カメラ(KY-PZ510NやGY-HM850など)のIPアドレスは、競合が起きないように固定(スタティック)で割り振るのが基本です。導入前にIPアドレスの管理表を作成し、どのカメラがどのIPアドレスとポート番号を使用するかを明確にしておくことで、セットアップ時のトラブルを防ぎ、その後の最大100台接続といった拡張にもスムーズに対応できるようになります。
現場のオペレーターに向けた操作トレーニングの重要性
いくらRM-LP100が直感的で使いやすいインターフェースを備えているとはいえ、プロフェッショナル向けの機材である以上、本番でミスなく操作するためには事前のトレーニングが欠かせません。導入後のステップとして、実際に機材を使用するオペレーターに対する操作講習会を実施することを強く推奨します。コントロールレバーの感度調整やシーソーズームのスピード感など、ハードウェア特有の操作感は、実際に触れて体で覚える必要があります。
トレーニングでは、単にカメラを動かすだけでなく、タッチパネルを使ったプリセットの登録・呼び出し方法や、ユーザーアサイン機能のカスタマイズ手順など、現場のオペレーションを効率化する機能を中心に習熟度を高めます。定期的に模擬配信やリハーサルを行い、オペレーターが自信を持ってPTZ操作を行える状態を作ることが、高品質なライブ配信やイベント収録を成功させる鍵となります。
本番中のトラブルを防ぐためのバックアップ体制
ライブ配信やイベント収録は「一発勝負」であり、機材トラブルによる映像の停止は絶対に避けなければなりません。IP接続をベースとするRM-LP100の運用において、最も警戒すべきはネットワークの断線や障害です。これを防ぐため、LANケーブルは抜けにくいツメ折れ防止タイプを使用し、人が頻繁に通る動線上の配線は避けるか、ケーブルプロテクターで保護するなどの物理的な対策を徹底します。
さらに、万が一ネットワークスイッチが故障した事態に備えて、予備のハブやケーブルを現場に常備しておくことも重要です。また、RM-LP100からの遠隔操作が完全に不能になった最悪のケースを想定し、重要なメインカメラ(例えばGY-HM850など)にはすぐに有人操作に切り替えられるよう、カメラマンをスタンバイさせておくか、最低限の定点映像を確保できるフェイルセーフの仕組みを構築しておくことが、プロフェッショナルな現場におけるリスクマネジメントです。
費用対効果を最大化するシステム構築の考え方
JVC RM-LP100を中心としたリモートカメラシステムの導入は、初期投資こそ必要ですが、中長期的に見れば人件費の削減や制作効率の向上により、極めて高い費用対効果(ROI)をもたらします。この効果を最大化するためには、現在の課題解決だけでなく、将来のビジネス展開を見据えたスケーラブルなシステム構築を考えることが重要です。最初はRM-LP100と数台のKY-PZ100で小規模にスタートし、配信規模の拡大に合わせて最新のKY-PZ510Nを追加していくといった段階的な投資が可能です。
また、機材の稼働率を上げることも重要です。例えば、平日は社内のオンライン会議やセミナー配信用として活用し、休日は外部ホールのイベント収録に持ち出して運用するなど、RM-LP100の高い汎用性と可搬性を活かしてマルチに活用することで、投資回収期間を大幅に短縮できます。JVC KENWOODの強固な製品エコシステムを最大限に利用し、自社のビジネス成長に貢献する最適な映像ソリューションを構築してください。
よくあるご質問(FAQ)
- Q1: JVC RM-LP100は最大何台のカメラを制御できますか?
A1: IP接続を使用することで、最大100台接続が可能です。これにより、大規模なイベント収録や複数のスタジオをまたいだ集中管理システムを構築することができます。 - Q2: RM-LP100はどのJVC製カメラに対応していますか?
A2: 定番のPTZカメラ「KY-PZ100」や最新の「KY-PZ510N」はもちろん、対応するファームウェアを搭載したプロフェッショナル用カメラレコーダー「GY-HM850」などの遠隔操作にも対応しています。 - Q3: ネットワークに詳しくないのですが、IP接続の設定は難しいですか?
A3: 基本的なLANの知識があれば設定可能です。カメラとRM-LP100を同一ネットワーク上に接続し、タッチパネルからIPアドレスを割り当てることで連携が完了します。導入時には固定IPアドレスの設計を行っておくことをおすすめします。 - Q4: シーソーズームとコントロールレバーの違いは何ですか?
A4: コントロールレバー(ジョイスティック)は主にパン(左右)とチルト(上下)のPTZ操作を直感的に行うためのものです。一方、シーソーズームはズームイン・ズームアウトの速度を指の押し込み具合で無段階かつ滑らかに調整するための専用レバーです。 - Q5: JVC以外の他社製PTZカメラをコントロールすることはできますか?
A5: RM-LP100はJVC KENWOOD(ジェイブイシー ケンウッド)製のカメラの性能を最大限に引き出すために専用設計されたリモートカメラコントローラーです。そのため、基本的にはJVC製カメラ(KY-PZ510NやGY-HM850等)との組み合わせでのご使用を前提としています。
