CFastとUSB-C収録に対応するHyperDeck Extreme 4K HDRの柔軟性

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PANDASTUDIO.TVのCEOの西村正宏のWeb上ニックネーム。東京都中央区在住。兵庫県たつの市出身。早稲田大学大学院で情報工学の修士号。駒澤大学大学院で経営学の修士号を取得。IT,インターネット、AI、映像機器、音響機器を愛す。

Blackmagic Design(ブラックマジックデザイン)が提供する「HyperDeck Extreme 4K HDR」は、従来の放送デッキの信頼性と最新のテクノロジーを融合させた革新的な4Kレコーダーです。本記事では、CFastおよびUSB-C収録に対応したこのビデオレコーダーがもたらす圧倒的な柔軟性について、H.265やProRes、12G-SDI、10Gイーサネットなどの先進的な仕様を交えながら詳細に解説します。ライブプロダクションからデジタルアーカイブ、デジタルサイネージまで、あらゆるビジネスシーンでハイパーデッキがどのように貢献できるのかをご紹介します。

HyperDeck Extreme 4K HDRの概要と収録メディアの柔軟性

Blackmagic Design(BMD)が提供する次世代放送デッキの特徴

Blackmagic Design(BMD)が開発したHyperDeck Extreme 4K HDRは、従来の放送デッキが持つ堅牢で使いやすい操作パネルと、最新のデジタルファイルベースのワークフローをシームレスに統合した次世代のビデオレコーダーです。このハイパーデッキは、大型のタッチスクリーンを搭載し、直感的な操作と高精細な映像モニタリングを同時に実現しています。また、12G-SDIや10Gイーサネットといった最新のインターフェースを備え、ネイティブ4K映像の収録やネットワーク経由での高速データ転送にも対応しています。

さらに、H.265やApple ProResといった業界標準の高画質コーデックをサポートしており、プロフェッショナルな映像制作現場において求められる高い品質基準をクリアしています。放送局のマスター収録からライブプロダクションのバックアップまで、あらゆる現場のニーズに応える設計が施されており、現代の多様な映像制作環境に欠かせない中核的な機材として機能します。

デュアルCFastスロットによるノンストップ収録の実現

HyperDeck Extreme 4K HDRは、本体前面にデュアルCFastメディアスロットを搭載しており、ミッションクリティカルな現場で不可欠なノンストップ収録を可能にしています。一方のCFastカードの容量がいっぱいになると、自動的にもう一方のカードへ収録が引き継がれるため、長時間のイベントやライブプロダクションでも収録が途切れる心配がありません。CFastカードは非常に高速な読み書き性能を誇り、高ビットレートの4K HDR映像やProResフォーマットのデータもコマ落ちすることなく安定して記録できます。

さらに、収録中のカードを安全に取り外して新しい空のカードと交換するホットスワップにも対応しているため、事実上無制限の連続収録が実現します。このデュアルスロット設計は、放送デッキとしての信頼性を高めるだけでなく、オペレーターの心理的負担を大幅に軽減し、より確実なオペレーションをサポートします。

USB-C収録を活用した外部フラッシュディスクへの直接記録

CFastカードに加えて、HyperDeck Extreme 4K HDRはUSB-C拡張ポートを搭載しており、外部のフラッシュディスクや大容量ストレージアレイへの直接記録をサポートしています。このUSB-C収録機能により、ユーザーは高価な専用メディアに依存することなく、市販の安価で大容量なUSB-Cドライブを活用して長時間の4K収録を行うことができます。特に、大容量のH.265ファイルやProResデータを扱う場合、外付けSSDなどを接続することでストレージ容量の制約から解放されます。

収録が完了した後は、そのUSB-Cドライブをそのまま編集用のコンピューターに接続するだけで、データのコピーや転送プロセスを省略し、即座にポストプロダクション作業を開始することが可能です。この革新的なアプローチは、収録から編集までのワークフローを劇的に効率化し、制作現場のスピードと柔軟性を飛躍的に向上させます。

レガシー機器と最新テクノロジーを融合するビデオレコーダーの設計思想

Blackmagic Designは、HyperDeck Extreme 4K HDRの設計において、最新のデジタル技術とレガシーな放送機器との高い互換性を両立させることに注力しています。このビデオレコーダーは、最新の12G-SDIや10Gイーサネットを搭載する一方で、RS-422デッキコントロールなどの伝統的なインターフェースも標準装備しています。これにより、既存の放送局インフラや旧型の編集システムに組み込んで使用することが容易であり、過去のSD/HD資産を最新の4K HDRフォーマットやH.265ファイルとしてデジタルアーカイブ化する用途に最適です。

また、オプションのHyperDeck Extreme Controlと組み合わせることで、従来のVTRライクな操作感を実現し、ベテランのオペレーターでも違和感なく操作できるよう配慮されています。過去の遺産を尊重しつつ未来のフォーマットへ橋渡しをするこの設計思想こそが、BMD製品が世界中のプロフェッショナルから高く評価される理由です。

CFastおよびUSB-C収録がもたらす4つのビジネスメリット

高価な専用メディアを不要にするストレージコストの最適化

HyperDeck Extreme 4K HDRが採用しているCFastおよびUSB-C収録の最大のビジネスメリットは、ストレージコストの大幅な最適化です。従来の放送用ビデオレコーダーでは、メーカー独自の高価な専用メディアを使用することが一般的であり、それが運用コストを押し上げる要因となっていました。しかし、本機は市販のCFastカードや一般的なUSB-C接続のSSD・フラッシュディスクを利用できるため、メディア調達にかかる初期投資とランニングコストを劇的に削減できます。

汎用性の高いメディアは価格競争が激しく、容量あたりの単価が年々低下しているため、プロジェクトの予算に応じて最適なストレージを柔軟に選択することが可能です。これにより、制作会社や放送局は浮いたコストを他の機材投資やコンテンツ制作そのものに振り向けることができ、ビジネス全体の競争力強化につながります。

収録後からポストプロダクションへの迅速なデータ移行

現代の映像制作ビジネスにおいて、スピードは極めて重要な要素です。USB-C収録やCFastカードを活用することで、HyperDeck Extreme 4K HDRは収録完了後からポストプロダクション(編集・カラーグレーディング・音声ミックスなど)へのデータ移行をこれまでにないほど迅速化します。収録に使用したUSB-CドライブやCFastカードをPCやMacに直接接続するだけで、ファイルは即座に認識され、データのコピーを待つことなく直接編集を開始することも可能です。

特にApple ProResやH.265といった汎用性の高いファイルフォーマットで記録されているため、トランスコード(変換)の手間も省けます。このシームレスなワークフローは、ニュース報道やスポーツ中継のハイライト制作など、即時性が求められるプロジェクトにおいて圧倒的な優位性をもたらし、納品までのリードタイムを大幅に短縮します。

長時間のライブプロダクションにおける大容量ストレージの拡張性

ライブプロダクションや長時間のイベント収録において、ストレージ容量の枯渇は重大なリスクです。HyperDeck Extreme 4K HDRは、USB-Cポートを介して大容量の外部ストレージを接続できるため、この問題を根本から解決します。例えば、Blackmagic MultiDock 10Gのような複数ドライブを搭載できるディスクアレイをUSB-Cで接続すれば、数TBから数十TBに及ぶ巨大なストレージ環境を構築でき、複数日にわたるカンファレンスや音楽フェスティバルでもメディア交換なしで連続収録が可能です。

また、H.265エンコーディングを選択することで、4K HDRの高画質を維持したままファイルサイズをコンパクトに抑えることができ、ストレージの消費ペースをさらに遅らせることができます。この比類なき拡張性は、大規模なプロジェクトを請け負う制作チームに大きな安心感と運用上の余裕をもたらします。

物理的なメディア交換リスクを低減する運用上の安全性

映像制作の現場では、メディアの抜き差しや交換時に発生するヒューマンエラーや物理的なトラブルが、データ喪失の致命的な原因となることがあります。デュアルCFastスロットによる自動リレー収録機能は、収録中のメディア交換頻度を減らし、オペレーターの負担とミスのリスクを最小限に抑えます。さらに、USB-C接続の大容量フラッシュディスクを使用すれば、長時間の収録でもメディアを一度も交換する必要がなくなり、物理的な接触不良や落下による破損のリスクを劇的に低減できます。

また、HyperDeck Extreme 4K HDRは堅牢な筐体設計を採用しており、過酷な現場環境でもメディアを安全に保護します。このような運用上の安全性の向上は、再収録が不可能な一発勝負のライブイベントや重要なアーカイブ作業において、ビジネスの信頼性を担保するための不可欠な要素となります。

4K HDR・H.265・ProRes対応による高品質な映像収録機能

最新のHDR規格に対応した鮮やかな内蔵タッチスクリーン

HyperDeck Extreme 4K HDRのフロントパネルには、非常に明るく鮮やかな大型タッチスクリーンが搭載されており、最新のHDR(ハイダイナミックレンジ)規格に対応した高精細な映像モニタリングが可能です。このディスプレイは、広色域と高いコントラスト比を誇り、PQやHLGなどのHDRフォーマットで入力された映像のディテールや色彩を正確に再現します。これにより、オペレーターは外部モニターを用意することなく、収録中の映像のフォーカスや露出、カラーバランスを本体だけで厳密に確認することができます。

また、タッチスクリーン上には波形モニター、ベクトルスコープ、ヒストグラムといったプロフェッショナルなスコープ機能も表示可能で、技術的な品質管理もシームレスに行えます。直感的なタッチ操作と高度なモニタリング機能の融合は、現場での作業効率を飛躍的に高めます。

H.265エンコーディングによる高画質維持とファイルサイズの削減

4K解像度の映像はデータ量が膨大になりがちですが、HyperDeck Extreme 4K HDRは最新のビデオ圧縮規格であるH.265(HEVC)エンコーディングをサポートすることで、この課題を見事にクリアしています。H.265は、従来のH.264と比較して約半分のビットレートで同等の画質を実現できるため、ネイティブ4K映像の極めて高い解像感や豊かな色彩を損なうことなく、ファイルサイズを大幅に削減します。

これにより、CFastカードやUSB-Cドライブのストレージ容量をより有効に活用できるだけでなく、10Gイーサネットを経由したネットワーク転送やクラウドへのアップロードにかかる時間とコストも削減できます。また、H.265ファイルは近年の多くの編集ソフトウェアでネイティブサポートされているため、ポストプロダクションのワークフローにもスムーズに統合され、高画質と扱いやすさを高い次元で両立しています。

業界標準であるApple ProResフォーマットへの完全対応

H.265による高効率な収録に加え、HyperDeck Extreme 4K HDRは映像業界のデファクトスタンダードであるApple ProResフォーマットでの収録・再生にも完全対応しています。ProRes 422 HQ、ProRes 422、ProRes 422 LTなど、用途に応じた複数の圧縮率を選択でき、ポストプロダクションにおけるカラーグレーディングやVFX作業に最適な、視覚的に無損失な高品質データを記録できます。

ProResフォーマットは、CPUへの負荷が軽く編集時のレスポンスが非常に良いため、MacおよびWindows環境を問わず、多くのノンリニア編集システム(NLE)で快適に扱うことができます。マスター収録や高品位なデジタルアーカイブの作成において、このProRes対応は必須の要件であり、BMDのハイパーデッキが世界中の放送局やハイエンドな映像制作プロダクションで採用されている大きな理由の一つです。

妥協のないネイティブ4K映像を記録するための高度な画像処理

Blackmagic DesignのHyperDeck Extreme 4K HDRは、妥協のないネイティブ4K映像を記録・再生するために、内部に高度な画像処理エンジンを搭載しています。12G-SDIインターフェースを通じて入力される最大4K DCI 60pの非圧縮ベースバンド信号を、極めて低い遅延で正確にキャプチャし、指定されたフォーマットへとリアルタイムでエンコードします。また、内蔵のタイムベースコレクター(TBC)やフレームシンクロナイザーにより、古いアナログVTRや不安定なソースからの入力信号であっても、安定したクリーンな映像信号として処理・記録することが可能です。

さらに、3D LUTの適用にも対応しており、フラットなLog映像で収録しながら、タッチスクリーンや外部出力にはRec.709などの適切なカラースペースを当てた映像を表示することができます。このような高度な画像処理能力により、常に最高品質の映像を保証します。

ハイパーデッキを活用できる4つの主要なプロフェッショナル用途

ライブプロダクションにおけるマスター収録と確実な再生

ライブプロダクションの現場において、HyperDeck Extreme 4K HDRはマスターレコーダーとして中心的な役割を果たします。スイッチャーからのプログラムアウトを12G-SDIで受け取り、H.265またはProResフォーマットでCFastやUSB-Cドライブに高画質収録を行います。デュアルスロットによるノンストップ収録機能により、長時間のイベントでも確実な記録が保証されます。

また、収録だけでなく、ビデオ再生機(ポン出し機)としての能力も極めて優秀です。CM素材やオープニング映像、VTRインサートなどを事前にストレージに保存しておき、タッチスクリーンや外部コントローラーから瞬時に再生することができます。ネットワーク経由で離れた場所からメディアファイルを転送することも可能なため、放送中の急な素材追加にも柔軟に対応でき、ライブ現場の厳しい要求に応える高い信頼性を提供します。

過去のSD/HD番組素材の高品質なデジタルアーカイブ化

多くの放送局や映像制作会社が抱える課題の一つに、大量に保管されている過去のSDやHDフォーマットの磁気テープ素材の劣化問題があります。HyperDeck Extreme 4K HDRは、これらのレガシー資産を最新のデジタルファイルへと変換するデジタルアーカイブ化の用途に最適です。RS-422デッキコントロール端子を備えているため、BetacamやHDCAMなどの古い放送用VTRを直接制御し、バッチキャプチャを自動化することが可能です。

さらに、入力されたSD/HD信号を強力な内蔵プロセッサーで処理し、省スペースかつ高画質なH.265ファイルとしてUSB-Cドライブやネットワークストレージ(NAS)に直接記録できます。これにより、物理的な保管スペースの削減、テープ劣化によるデータ消失リスクの回避、そして過去の映像資産の検索・再利用性の劇的な向上が実現します。

大規模なデジタルサイネージシステムでの高解像度メディア再生

商業施設、空港、スタジアムなどで導入が進む大規模なデジタルサイネージシステムにおいても、HyperDeck Extreme 4K HDRは強力なメディアプレイヤーとして機能します。ネイティブ4K HDRの圧倒的な高画質映像を、12G-SDI接続を通じて巨大なLEDディスプレイやマルチモニター環境へ遅延なく送出できます。10Gイーサネットを搭載しているため、遠隔地のサーバーからFTP経由で最新のサイネージ用動画ファイルを直接ハイパーデッキ内のストレージに高速転送・更新することが可能です。

また、複数台のHyperDeckをネットワーク経由で同期再生させる機能も備えており、8K以上の超高解像度コンテンツを分割して再生するマルチスクリーン環境の構築も容易です。堅牢な放送用ハードウェアであるため、24時間365日の連続稼働が求められるサイネージ用途でも高い安定性を発揮します。

放送局の既存インフラに適合する送出用4Kレコーダーとしての運用

HyperDeck Extreme 4K HDRは、最新のIPワークフローへの移行過渡期にある放送局にとって、既存のSDIベースのインフラとシームレスに統合できる理想的な送出用4Kレコーダーです。標準的な19インチラックマウントに収まるサイズでありながら、12G-SDI入出力を備えているため、既存のルーターやスイッチャーとケーブル1本で4K信号をやり取りできます。また、リファレンス入力(ブラックバースト/Tri-Sync)やタイムコード入出力を備えており、局内のシステムクロックと完全に同期した運用が可能です。

さらに、オプションのハードウェアコントロールパネルを追加することで、従来のVTRと全く同じジョグ/シャトル操作が可能になり、オペレーターの再教育コストをかけずに最新の4Kファイルベース運用へとスムーズに移行できます。

12G-SDIや10Gイーサネットを含む高度な接続性と操作性

12G-SDIインターフェースによるシームレスな4K映像ルーティング

HyperDeck Extreme 4K HDRは、次世代の映像伝送規格である12G-SDIインターフェースを標準搭載しており、1本のBNCケーブルで最大4K 60pの高フレームレート映像を入出力できます。従来のクワッドリンク(3G-SDI×4本)による4K伝送と比較して、配線の複雑さが劇的に解消され、機材のセットアップ時間やトラブルのリスクが大幅に軽減されます。

また、この12G-SDIポートはマルチレートに対応しており、入力される映像信号のフォーマット(SD、HD、3G、6G、12G)を自動的に検出し、適切に切り替わります。これにより、最新の4Kカメラだけでなく、既存のHDスイッチャーやレガシーなSD機器ともシームレスに接続・ルーティングすることができ、あらゆる現場の映像システムにおいて柔軟なハブとして機能します。

10Gイーサネットを活用した超高速なネットワークファイル転送

ファイルベースのワークフローにおいて、大容量データの転送速度は作業効率に直結します。HyperDeck Extreme 4K HDRは、超高速な10Gイーサネットポートを搭載しており、一般的な1G(ギガビット)イーサネットの最大10倍の帯域幅を提供します。これにより、CFastカードやUSB-C接続されたストレージ内の巨大な4K ProResファイルやH.265ファイルを、ネットワーク経由で編集サーバーやNASへ驚異的なスピードで転送することが可能です。

FTPプロトコルをサポートしているため、特別なソフトウェアを導入することなく、汎用的なFTPクライアントを使用して遠隔地から安全かつ迅速にファイルにアクセスできます。この10Gネットワーク機能は、収録直後のハイライト編集や、離れた拠点間でのコラボレーションを強力に推進します。

RS-422プロトコルによる従来の放送用コントローラーとの連携

最新のテクノロジーを詰め込んだHyperDeck Extreme 4K HDRですが、放送業界で長年標準として使用されてきたSony互換のRS-422デッキコントロールプロトコルにも完全に対応しています。本体背面に配置されたRS-422ポートを使用することで、既存の放送用スイッチャー、オートメーションシステム、またはサードパーティ製の編集コントローラーから、再生、停止、録画、ジョグ/シャトルなどのコマンドを正確に受信し動作します。

これにより、放送局の送出システムやリニア編集室の既存インフラを大幅に変更することなく、レコーダー部分のみを最新の4Kファイルベース機材にリプレイスすることが可能です。過去のシステム投資を無駄にせず、段階的な機材更新を可能にするこの互換性は、システムインテグレーターや放送エンジニアにとって非常に価値のある機能です。

直感的な操作とモニタリングを可能にするタッチスクリーンUI

HyperDeck Extreme 4K HDRの最大の特徴の一つは、フロントパネルに搭載された大型のタッチスクリーンによる直感的なユーザーインターフェース(UI)です。スマートフォンのように画面をタップしたりスワイプしたりするだけで、録画・再生のコントロール、タイムコードの確認、オーディオレベルの監視、そして詳細なメニュー設定まで全てをスムーズに行うことができます。物理的なボタンやダイヤルを減らすことで、複雑な設定階層に迷い込むことなく、目的の機能に素早くアクセスできる設計となっています。

さらに、オンスクリーンで表示される波形モニターやベクトルスコープは、タッチ操作で表示サイズや位置を自由にカスタマイズでき、オペレーターの好みに合わせた最適なモニタリング環境を構築できます。この洗練されたUIは、現場での操作ミスを防ぎ、よりクリエイティブな作業に集中できる環境を提供します。

映像制作システムへ導入する際の4つの重要なポイント

既存のSDI環境と最新のIPワークフローの統合計画

HyperDeck Extreme 4K HDRを映像制作システムに導入する際、最初に考慮すべきポイントは、既存のベースバンド(SDI)環境と最新のIP・ファイルベースワークフローをどのように統合するかという全体計画です。本機は12G-SDIによるリアルタイムの映像入出力と、10Gイーサネットによる高速なファイル転送の両方をサポートしているため、この2つの世界を橋渡しするゲートウェイとして機能します。

例えば、スタジオのSDIルーターから映像を受け取って収録しつつ、同時に10Gネットワーク経由で編集室のNASへファイルを転送するようなハイブリッドな運用フローを設計することが重要です。ネットワークの帯域幅やIPアドレスの管理、FTPサーバーのセキュリティ設定などを事前に綿密に計画することで、ハイパーデッキのポテンシャルを最大限に引き出し、シームレスで効率的なシステムを構築できます。

プロジェクトの要件に応じたCFastカードとUSB-Cドライブの選定基準

収録メディアの柔軟性が高い反面、プロジェクトの要件に最適なメディアを選定することが安定運用の鍵となります。CFastカードはコンパクトで本体に内蔵できるため、機動性が求められるロケ収録や、振動の多い環境での使用に適しています。一方、USB-C接続のフラッシュディスクやSSDは、TBクラスの大容量を安価に構築できるため、長時間のライブイベント収録や、H.265によるアーカイブ用途に最適です。

メディアを選定する際は、Blackmagic Designが公式に推奨している動作確認済みメディアのリストを参照し、必要な書き込み速度(特に4K ProRes収録時)を満たしているかを必ず確認する必要があります。また、USB-Cケーブルの品質や長さもデータ転送の安定性に影響するため、信頼性の高いアクセサリを使用することが推奨されます。

アーカイブやサイネージにおける長期運用のための設置環境と冷却

デジタルアーカイブの自動化システムや、24時間稼働のデジタルサイネージの送出機としてHyperDeck Extreme 4K HDRを使用する場合、設置環境の温度管理と冷却対策が非常に重要になります。本機は高度な画像処理プロセッサーや10Gイーサネットコントローラーを搭載しているため、稼働中には一定の熱を発します。標準的な19インチラックにマウントする際は、機器の上下に適切な排熱スペース(ブランクパネル)を設ける、またはラック内の空調・換気システムを最適化して、推奨動作温度の範囲内を維持するよう配慮してください。

特に、複数のハイパーデッキを密接して設置する場合や、発熱の大きい外付けUSB-Cドライブを併用する場合は、熱暴走によるシステムダウンを防ぐために、事前のサーマルテストと運用ルールの策定が不可欠です。

他のブラックマジックデザイン製品群との連携によるシステム全体の最適化

HyperDeck Extreme 4K HDRは単体でも非常に強力なビデオレコーダーですが、他のBlackmagic Design製品群と連携させることで、その真価をさらに発揮します。例えば、ATEM Constellationなどのライブプロダクションスイッチャーとイーサネット経由で接続すれば、スイッチャー側からハイパーデッキの録画トリガーや再生コントロールをリモートで行うことができます。

また、HyperDeck Extreme Controlパネルを追加すれば、従来のVTRライクな操作環境を構築でき、Teranex規格のコンバーターと組み合わせれば、あらゆるフォーマットの映像をリアルタイムで変換しながら収録することが可能です。このように、BMDのエコシステム全体を視野に入れたシステム設計を行うことで、機材間の互換性トラブルを排除し、コストパフォーマンスに優れた高度な映像制作・配信ソリューションを構築することができます。

HyperDeck Extreme 4K HDRに関するよくある質問(FAQ)

ここでは、Blackmagic DesignのHyperDeck Extreme 4K HDRや収録メディアに関するよくある質問とその回答をまとめました。

  • Q1: CFastカードとUSB-Cフラッシュディスクは同時に使用できますか?
    A1: はい、可能です。HyperDeck Extreme 4K HDRはデュアルCFastスロットとUSB-Cポートを備えており、メニューから収録先メディアを選択・切り替えることができます。ただし、同じ映像を複数のメディアに同時にバックアップ録画(ミラーリング)する機能は備えていないため、リレー収録や用途に応じた使い分けとなります。
  • Q2: 10Gイーサネットポートを使用して直接ネットワークストレージ(NAS)に収録することは可能ですか?
    A2: 現在の仕様では、映像を直接ネットワーク越しのNASにリアルタイム収録することはできません。映像は必ずCFastカードまたはUSB-Cドライブに記録され、その記録されたファイルを10Gイーサネット(FTP)経由でNASやPCへ高速に転送・コピーするという運用になります。
  • Q3: H.265とProResのどちらのフォーマットで収録すべきですか?
    A3: 用途によって異なります。ポストプロダクションでの高度なカラーグレーディングや複雑な編集を前提とする場合は、画質劣化がなく編集ソフトでの動作が軽いApple ProResが推奨されます。一方、長時間のイベント収録やアーカイブ、サイネージ用途でストレージ容量を節約しつつ高画質を維持したい場合は、圧縮効率の高いH.265が最適です。
  • Q4: 外部モニターを接続せずに本体のタッチスクリーンだけで運用できますか?
    A4: はい、運用可能です。本体の大型タッチスクリーンは高輝度かつHDR対応で、フォーカスや色味の確認に十分な品質を持っています。また、波形モニターやオーディオメーターなどのスコープ類も画面上に表示できるため、外部モニターなしでも高度な品質管理とオペレーションが完結します。
  • Q5: 古いアナログVTRの映像をアーカイブしたいのですが、直接接続できますか?
    A5: HyperDeck Extreme 4K HDRの映像入力は12G-SDI(デジタル)のみとなっているため、アナログコンポジットやコンポーネント信号を直接入力することはできません。アナログVTRからキャプチャする場合は、間に「Teranex Mini Analog to SDI」などのコンバーターを挟んでSDI信号に変換して入力してください。RS-422によるデッキコントロールは直接接続して利用可能です。
HyperDeck Extreme 4K HDR

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