SIRUI Lマウント アナモルフィックレンズ|35mm/50mm/75mmの使い分けガイド

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PANDASTUDIO.TVのCEOの西村正宏のWeb上ニックネーム。東京都中央区在住。兵庫県たつの市出身。早稲田大学大学院で情報工学の修士号。駒澤大学大学院で経営学の修士号を取得。IT,インターネット、AI、映像機器、音響機器を愛す。

SIRUI Saturn V2 Lマウント フルサイズ アナモルフィックレンズの4つの特徴

映像制作の現場において、視覚的な差別化と映画のようなルック(シネマティックルック)の追求は、クリエイターにとって重要な課題です。SIRUI(シルイ)が展開する「SIRUI Saturn V2シリーズ フルサイズ アナモルフィック シネマレンズ 35mm / 50mm / 75mm T2.9 1.6X Lマウント 専用ハードケース付きセット」は、本格的な映画撮影やハイエンドな動画制作を求めるプロフェッショナルおよびハイアマチュア層に向けて設計されたLマウントレンズです。アナモルフィックレンズ(アナモフィックレンズ)特有のワイドな画角、美しい楕円ボケ、そして印象的なフレアを、小型・軽量なボディで実現しています。ここでは、本レンズセットが持つ4つの主要な特徴について詳しく解説します。これらの特徴を理解することで、Lマウントシステムにおけるシネマレンズ運用の可能性を大きく広げることができます。

1.6倍スクイーズが実現する本格的なシネマスコープ画角

SIRUI Saturn V2シリーズの最大の特徴は、1.6倍のスクイーズファクター(圧縮率)を採用している点にあります。一般的な球面レンズ(スフェリカルレンズ)でシネマスコープサイズ(約2.39:1や2.4:1など)の映像を制作する場合、センサーの上下をクロップ(切り抜き)してワイドなアスペクト比を作り出す手法が多く用いられます。しかし、この方法ではセンサー本来の解像度を犠牲にすることになり、画角も狭くなってしまいます。一方、1.6倍スクイーズを持つ本アナモルフィックレンズを使用すれば、フルサイズセンサーの領域を最大限に活用しながら、水平方向の画角を1.6倍広く取り込むことが可能です。撮影後にデスクイーズ(引き伸ばし)処理を行うことで、16:9の撮影モードでは2.8:1という超ワイドなパノラマ映像を、3:2のオープンゲート撮影モードでは2.4:1という映画館のスクリーンと同様の本格的なシネマスコープ画角を、画素欠損なく高精細に生成できます。これにより、視聴者に対して圧倒的な没入感とスケール感を提供する映像表現が実現します。

フルサイズセンサー対応とT2.9の明るさによる高い描写力

本レンズシリーズは、35mmフルサイズセンサーのイメージサークルを完全にカバーする光学設計がなされています。Lマウントを採用するPanasonic LUMIX SシリーズやSIGMA fpシリーズ、Leica SLシリーズなどのフルサイズミラーレスカメラと組み合わせることで、センサーの広いダイナミックレンジと高感度性能を余すことなく引き出すことができます。また、全焦点距離(35mm、50mm、75mm)において開放T値2.9という明るさを統一して実現している点も、プロの動画制作現場において極めて有利に働きます。F値ではなく実際の透過光量を示すT値で2.9を確保しているため、夜間撮影や室内などの低照度環境下でも、ISO感度を過度に上げることなくノイズを抑えたクリアな映像を記録できます。さらに、フルサイズセンサーの大きな受光面積とT2.9の浅い被写界深度が相乗効果を生み出し、被写体を背景から立体的に浮き上がらせる豊かな階調表現と高い描写力を提供します。

映画撮影を彩る美しい楕円ボケと印象的なレンズフレア

アナモルフィックレンズ(アナモフィックレンズ)が多くの映画監督やシネマトグラファーを魅了し続ける理由は、球面レンズでは決して模倣できない独特の光学特性にあります。SIRUI Saturn V2シリーズは、1.6倍という高いスクイーズ倍率により、背景のボケが縦長に美しく伸びる「楕円ボケ」を顕著に作り出します。特にアウトフォーカス部分の点光源が縦長のラグビーボールのような形状にボケることで、画面全体に絵画的でノスタルジックな奥行きが生まれます。また、強い光源がレンズに入射した際に発生する水平方向の「アナモルフィックフレア」も大きな魅力です。本シリーズでは、经典的でSF映画のような雰囲気を醸し出す「ブルーフレア」と、光源の色味を素直に反映し肌の色(スキントーン)に馴染みやすい「ニュートラルフレア」のバリエーションが展開されており、作品の世界観やトーンに合わせて選択が可能です。これらの光学的特徴が、単なる記録映像を情緒豊かな「映画」へと昇華させます。

カーボンファイバー採用による小型・軽量設計と高い機動性

従来のフルサイズ対応アナモルフィックシネマレンズは、複雑な光学系ゆえに大型で重量が1kgから数kgに及ぶものが一般的であり、大型のシネマカメラや頑丈な三脚、リグシステムが必須でした。しかし、SIRUI(シルイ)のSaturn(サターン)V2シリーズは、鏡筒のフロントバレル部分に軽量かつ高剛性なカーボンファイバー素材を採用することで、常識を覆す小型・軽量化を達成しています。35mm、50mm、75mmのいずれのモデルも重量が約400g〜500g前後に抑えられており、全長もコンパクトに設計されています。この圧倒的な軽さは、ワンマンオペレーションや少人数でのロケーション撮影において絶大なアドバンテージとなります。手持ち撮影での疲労を大幅に軽減するだけでなく、小型の電動ジンバル(スタビライザー)やドローンへの搭載も容易に行えるため、これまでアナモルフィックレンズでは困難だったアグレッシブなカメラワークや高い機動性を活かした撮影を可能にします。

35mm T2.9の特徴と動画制作における4つの活用シーン

セットの中で最も広い画角を持つ「35mm T2.9」は、1.6倍のスクイーズ効果により、水平方向の画角が球面レンズの約22mm相当という超広角の視野をカバーします。垂直方向は35mmの標準的なパースペクティブを維持しながら、横方向だけに広大な空間を取り込むことができるため、アナモルフィックレンズならではのダイナミックな映像美を最も強く体感できる一本です。ここでは、35mm T2.9の特性を最大限に活かせる4つの具体的な動画制作シーンについて解説します。

広大な風景や建築物をダイナミックに捉えるエスタブリッシングショット

映画やドラマ、ドキュメンタリー映像において、物語の舞台となる場所や時間、状況を一目で視聴者に伝える「エスタブリッシングショット(状況設定ショット)」は極めて重要です。35mm T2.9は、水平画角約22mm相当のワイドな視野角を活かし、雄大な自然風景や高層ビル群が立ち並ぶ都市の全景、歴史的建造物の威容などを、画面いっぱいにダイナミックに捉えることができます。通常の超広角球面レンズ(20mmや24mmなど)を使用した場合、画面の上下にも余計な空間(空や地面など)が広く写り込んでしまい、主題が散漫になることがあります。しかし、本レンズであれば上下の画角は35mm相当に抑えられているため、天地を無駄に広げることなく、水平方向の広がりだけを強調した密度の高いシネマスコープ構図を作ることが可能です。歪みを適切にコントロールしながら、圧倒的なスケール感を演出できます。

室内や車内など限られたスペースでのワイドな空間表現

日本の住宅事情やオフィス、店舗、さらには自動車の車内など、物理的にカメラの引きしろ(被写体からの距離)が確保できない狭小空間でのロケーション撮影は、動画制作において頻繁に直面する課題です。35mm T2.9は、このような限られたスペースにおいて絶大な威力を発揮します。被写体との距離が近い状態であっても、1.6倍のスクイーズによって横方向の空間を広くフレーム内に収めることができるため、部屋全体の雰囲気やインテリアの配置、車内の運転手と助手席の人物の関係性などを、窮屈さを感じさせることなくワイドに表現できます。また、開放T2.9の明るさがあるため、照明機材を十分に設置できない狭い室内でも、既存の環境光や小型のLEDライトを活かして明るくノイズの少ない映像を撮影することが可能です。

ジンバルやドローンと組み合わせた躍動感のある移動撮影

SIRUI Saturn V2 35mm T2.9は、カーボンファイバーの採用により非常に軽量・コンパクトに仕上げられているため、DJI RSシリーズなどのハンドヘルドジンバルや、シネマティックFPVドローン、大型ドローンへの搭載に最適です。広角レンズは望遠レンズに比べてカメラの微細な揺れが画面上で目立ちにくいという特性があるため、ジンバルを用いたトラッキングショット(追いかけ撮影)や、狭い通路をすり抜けるような移動撮影において、非常に滑らかで安定した映像を得ることができます。さらに、水平方向の広い画角が背景の流れを強調するため、被写体と共に移動する際のスピード感や躍動感が倍増します。ドローンによる空撮においても、地上から上空へと一気に視点が変化するダイナミックな映像を、本格的なシネマスコープのアスペクト比で記録することができます。

複数の被写体と背景の情報を同時に収めるグループショット

ミュージックビデオにおけるバンドメンバーやダンスグループのパフォーマンス撮影、あるいは映画や企業VPにおける会議シーン、複数の登場人物が横並びで歩くシーンなど、複数の被写体を同時にフレームに収める「グループショット」においても、35mm T2.9は理想的な選択肢となります。横長のアスペクト比(2.4:1や2.8:1)は、複数の人物を水平方向に配置するレイアウトと極めて相性が良く、全員に均等に存在感を与えながら、画面の端から端までを使ったバランスの良い構図を構築できます。さらに、フルサイズセンサーとT2.9の組み合わせにより、広角でありながらも被写体と背景の間に適度な立体感(セパレーション)を生み出し、背後のロケーション情報もストーリーの一部として効果的に映像に織り込むことが可能です。

50mm T2.9の特徴と標準画角ならではの4つの活用シーン

「50mm T2.9」は、セットの中核を担う標準域のアナモルフィックレンズです。垂直方向は人間の視野に近い50mmの自然な遠近感を保ちつつ、水平方向は1.6倍スクイーズによって球面レンズの約31mm相当という準広角の画角を提供します。広角特有のパースペクティブの誇張が少なく、かつ望遠のような強い圧縮効果も生じないため、最も汎用性が高く、ストーリーテリングのベースとなるレンズです。ここでは、50mm T2.9が活躍する4つの代表的なシーンを紹介します。

人間の視覚に近い自然な遠近感を活かした日常的なシーンの描写

映画やドラマの中で、登場人物の日常的な行動や生活風景を違和感なく視聴者に伝えるためには、過度な演出感を抑えた自然な遠近感(パースペクティブ)が求められます。50mm T2.9は、縦方向の画角が標準レンズそのものであるため、人物の立ち姿や部屋の奥行き感が人間の肉眼で見た感覚に非常に近く、視聴者が映像の世界へスムーズに感情移入できる環境を作り出します。その一方で、横方向には約31mm相当の広がりを持っているため、単なるホームビデオのような平凡な画作りにはならず、日常の何気ない一コマを映画のワンシーンのような品格あるルックへと引き上げます。カフェでコーヒーを飲む姿や、街中を歩くシーンなど、自然な空気感を大切にした撮影においてメインレンズとして機能します。

登場人物の対話を臨場感たっぷりに切り取るダイアログ撮影

映像作品において、2人以上の登場人物が会話を交わす「ダイアログ(対話)シーン」は、ストーリーを進行させる上で最も重要な要素の一つです。50mm T2.9は、肩越しに相手を捉える「オーバー・ザ・ショルダー・ショット(OTS)」や、2人を同時に画面に収める「ツーショット」の撮影において抜群の使いやすさを誇ります。水平画角が約31mm相当と広いため、カメラを被写体に比較的近づけて配置しても、対話する2人の距離感や表情、そして周囲の環境を同時にフレーム内に収めることができます。これにより、視聴者がまるでその場の会話に同席しているかのような高い臨場感を生み出します。また、フォーカスを送る(ラックフォーカス)際にも、前後の人物のボケ味が美しい楕円形となるため、視線の誘導を極めてシネマティックに行うことができます。

被写体と背景のバランスを最適化したミディアムショット

人物の腰から上、あるいは膝から上を捉える「ミディアムショット(ウエストショット・ニーショット)」は、被写体の表情やボディランゲージ(身振り手振り)と、背景のロケーション情報の双方をバランスよく見せるための基本的なショットです。50mm T2.9を用いてミディアムショットを撮影すると、人物のプロポーションに歪みが生じることなく、端正で美しいシルエットを描き出すことができます。同時に、開放T2.9の浅い被写界深度によって背景が適度にボケ始め、35mmレンズよりも明確に美しい縦長の楕円ボケや、点光源からの印象的なアナモルフィックフレアが画面を彩ります。主役である被写体をしっかりと引き立てながらも、背景の空気感や色彩を豊かに表現できる、まさにスイートスポットと言える画角です。

歪みを抑えてストーリーへの没入感を高めるドキュメンタリー表現

インタビュー映像やドキュメンタリー制作、企業のブランディングムービーなど、実在する人物の言葉や情熱、職人の作業風景などをリアルに伝えるジャンルにおいても、50mm T2.9は高い適正を示します。広角レンズで人物に寄りすぎると顔が歪んでしまい、逆に望遠レンズで遠くから狙うと被写体との心理的な距離が離れてしまうことがありますが、50mm(水平約31mm相当)であれば、インタビュアーやカメラマンが被写体と自然なコミュニケーションを取れる距離感を保ちながら撮影に臨めます。空間の歪みが極めて少ないため、作業の手元や製品のディテールも正確に描写しつつ、アナモルフィック特有のシネマスコープ画角がドキュメンタリー映像に重厚感と説得力を与え、視聴者のストーリーへの没入感を極限まで高めます。

75mm T2.9の特徴と中望遠を活かした4つの活用シーン

セットの中で最も長い焦点距離を持つ「75mm T2.9」は、垂直方向は75mmの中望遠、水平方向は1.6倍スクイーズにより約47mm(標準レンズ相当)の画角を実現します。中望遠レンズならではの浅い被写界深度と背景の圧縮効果により、アナモルフィックレンズの最大の魅力である「楕円ボケ」と「レンズフレア」が3本の中で最も大きく、ドラマチックに表れるレンズです。ここでは、75mm T2.9の特性を活かした4つの印象的な活用シーンを解説します。

被写体の微細な感情や表情を際立たせるクローズアップ撮影

物語のクライマックスや、登場人物の心が大きく揺れ動く瞬間など、役者の瞳の輝きや微細な表情の変化を画面いっぱいに捉える「クローズアップ(バストアップや顔のアップ)」には、75mm T2.9が不可欠です。広角や標準レンズで顔をアップにすると、鼻が大きく写るなどのパースペクティブの歪み(遠近感の誇張)が発生し、人物の魅力が損なわれることがあります。しかし、75mmという中望遠の焦点距離であれば、被写体から適切なワーキングディスタンスを保って撮影できるため、顔の造形を最も自然で美しく、端正に描写することが可能です。さらに、水平方向には約47mm相当の余裕があるため、顔のクローズアップでありながらも左右に心地よい余白(ルッキングルーム)が生まれ、シネマスコープならではの叙情的な構図が完成します。

圧縮効果と大きな楕円ボケで被写体を浮き上がらせるポートレート

75mm T2.9を開放T2.9付近で使用すると、フルサイズセンサーの恩恵も相まって、極めて浅い被写界深度が得られます。ピントが合っている被写体の瞳やまつ毛はシャープに解像し、そこから前後に外れるに従って、とろけるように滑らかで巨大な「縦長の楕円ボケ」が広がります。また、中望遠レンズ特有の「圧縮効果」により、遠くにある背景が被写体のすぐ背後にあるかのように引き寄せられ、画面内の密度が劇的に高まります。この圧縮効果と大きな楕円ボケの組み合わせは、ファッションムービーやブライダル映像、アーティストのプロモーションビデオなど、人物を最も美しく、幻想的に浮き上がらせたいシネマティック・ポートレート撮影において、他のレンズでは代替できない圧倒的な映像美を生み出します。

背景を整理して重要なモチーフに視線を誘導するインサートカット

映像編集において、シーンの繋ぎや状況説明、あるいは物語の伏線として挿入される「インサートカット(Bロール)」や、時計、指輪、グラス、料理などの小物を魅力的に見せる「テーブルトップ(ブツ撮り)撮影」においても、75mm T2.9は強力な武器となります。画角が狭く背景を大きくぼかすことができるため、周囲に余計な物が置かれている雑多なロケーションであっても、背景を整理してシンプルかつ美しい色面のボケへと変換し、見せたい重要なモチーフだけに視聴者の視線を強制的に誘導することができます。手元の細かい所作や、製品が持つ質感・ディテールをドラマチックに切り取ることで、作品全体のクオリティと説得力を一段階引き上げることが可能です。

撮影照明やLEDライトの点光源を活かした幻想的な夜景・イルミネーション撮影

75mm T2.9の光学特性が最も華やかに発揮されるのが、夜間のロケーション撮影や、スタジオで撮影照明(LEDライトなど)を効果的に配置したシーンです。街灯や車のヘッドライト、ネオンサイン、あるいは背景に意図的に配置した小型LEDライトなどの「点光源」をアウトフォーカス(ピント外)に置くことで、75mmの長い焦点距離がそれらを巨大で美しい縦長の楕円ボケへと変化させ、画面全体を宝石箱のような幻想的な空間に演出します。さらに、光源を直接レンズに入射させれば、画面の端から端まで一直線に伸びる鮮やかなアナモルフィックフレアが出現します。照明機材とのコンビネーションを計算して撮影することで、ミュージックビデオやCMなどで見られる、極めてスタイリッシュで印象的なビジュアルを構築できます。

専用ハードケース付き3本セット(35mm/50mm/75mm)を導入する4つのメリット

SIRUI Saturn V2シリーズは単体での購入も可能ですが、本格的な動画制作や映画撮影を見据えるのであれば、「35mm / 50mm / 75mm T2.9 1.6X Lマウント 専用ハードケース付きセット」として一括導入することに非常に大きな戦略的価値があります。ここでは、レンズセットとして導入することで得られる、コスト面、運用面、そして映像表現面における4つの具体的なメリットについて詳しく解説します。

モデル名 焦点距離 水平画角(球面換算) 開放T値 スクイーズ倍率 主な用途・ショット
Saturn V2 35mm 35mm 約22mm相当 T2.9 1.6X 風景、狭小空間、ジンバル・ドローン、グループショット
Saturn V2 50mm 50mm 約31mm相当 T2.9 1.6X 日常描写、ダイアログ(対話)、ミディアムショット、ドキュメンタリー
Saturn V2 75mm 75mm 約47mm相当 T2.9 1.6X クローズアップ、ポートレート、インサートカット、夜景・点光源表現

単体購入よりもコストパフォーマンスに優れたセット価格

映像制作機材への投資において、予算の最適化は常に重要なテーマです。一般的に、フルサイズ対応のシネマ用アナモルフィックレンズは、1本あたり数十万円から数百万円という高価なプライスゾーンに位置しており、複数の焦点距離を揃えることは多くのクリエイターや制作会社にとって高いハードルとなっていました。SIRUI(シルイ)は革新的な設計と製造技術により、プロ品質のアナモルフィックレンズを驚異的なコストパフォーマンスで提供していますが、この「3本セット」を選択することで、35mm、50mm、75mmをそれぞれ個別に単体購入するよりもさらに抑えられた、極めて有利なセット価格で導入することが可能です。初期投資を抑えつつ、広角・標準・中望遠という映像制作に必須となる黄金の3焦点距離を一度に手に入れられる点は、ビジネス視点においても非常に賢明な選択と言えます。

過酷なロケ現場への移動時も機材を安全に保護する専用ハードケース

本レンズセットには、3本のレンズ(35mm/50mm/75mm)を完璧に収納できる「専用ハードケース」が標準で付属しています。精密な光学機器であるシネマレンズをロケーション現場へ持ち運ぶ際、移動中の振動や衝撃、さらには急な天候の変化による水滴や砂塵から機材を保護することは、撮影を滞りなく進行させるための絶対条件です。付属の専用ハードケースは、耐衝撃性に優れた堅牢な外装を備えているだけでなく、内部には各レンズの形状に合わせて精密にくり抜かれた高密度ウレタンフォームが配置されており、輸送中のレンズ同士の干渉やガタつきを完全に防ぎます。現場でのセッティングや撤収作業の際にも、ケースを開けるだけで3本のレンズの所在が一目で確認できるため、機材の管理効率と安全性が飛躍的に向上します。

焦点距離を変更しても色味やトーンが統一される一貫した映像美

1つの映像作品を制作する過程では、35mmで全体の状況を見せ、50mmで人物の会話を捉え、75mmで感情のクローズアップを抜くといったように、複数のレンズを頻繁に交換しながらカットを積み重ねていきます。この時、異なるメーカーや異なるシリーズのレンズを混在させて使用すると、レンズごとのコーティングや光学ガラスの違いから、発色(カラーバランス)やコントラスト、フレアの色味や出方にバラつきが生じ、編集(カラーグレーディング)段階でトーンを合わせるために膨大な時間と労力を費やすことになります。SIRUI Saturn V2の3本セットであれば、全レンズが同一の設計思想とコーティング技術で作られており、開放T値もすべてT2.9で統一されているため、どの焦点距離に切り替えても色味やコントラスト、ボケの質感、フレアの特性が完全に一致し、作品全体を通して一貫したプロフェッショナルな映像美を維持できます。

ギア位置の統一によりマットボックスやフォローフォーカスの調整が容易

本格的なシネマ撮影や動画制作の現場では、カメラボディにケージを装着し、ピントや絞りを精密に操作するための「フォローフォーカス(マニュアルまたはワイヤレス)」や、不要な光をカットし角型フィルターを装着するための「マットボックス」といったアクセサリーを組み合わせてシステムを構築します。SIRUI Saturn V2シリーズは、35mm、50mm、75mmの3本すべてにおいて、フォーカスリングとアパチャー(絞り)リングのギア位置が完全に統一されて設計されています。また、フロントのフィルター径や外径サイズも共通化されているため、撮影現場でレンズを35mmから50mm、あるいは75mmへと交換する際にも、ロッド上のフォローフォーカスモーターの位置をずらしたり、マットボックスのアダプターリングを付け替えたりする煩雑な再調整作業が一切不要となり、限られたロケ時間の中で圧倒的なワークフローの迅速化を実現します。

LマウントシステムでSIRUIシネマレンズを運用する際の4つのポイント

ライカ、パナソニック、シグマの3社による「Lマウントアライアンス」によって展開されるLマウントシステムは、動画性能に優れたカメラボディが多数ラインナップされており、SIRUIのLマウント対応アナモルフィックレンズと組み合わせることで極めて強力なシネマ制作環境を構築できます。ここでは、Lマウントカメラで本レンズセットを最大限に活用するための4つの実践的な運用ポイントを解説します。

  • カメラボディ内のアナモルフィックデスクイーズ表示機能の適切な設定
  • マニュアルフォーカス精度を高めるピーキングおよび拡大表示のカスタマイズ
  • 1.6倍スクイーズの水平画角を計算に入れた事前のロケーションハンティング
  • ポストプロダクション(編集ソフト)におけるアスペクト比変換とカラーグレーディング

LUMIXやSIGMAなどLマウント対応カメラボディでのデスクイーズ設定

1.6倍のアナモルフィックレンズを装着して撮影すると、カメラのセンサーには水平方向がギュッと圧縮された(縦長に潰れた)状態の映像が記録されます。このままの状態でカメラのモニターやEVF(電子ビューファインダー)を見てフレーミングやピント合わせを行うことは非常に困難です。そのため、Lマウント対応カメラ(Panasonic LUMIX S5II / S5IIX / S1Hや、SIGMA fp / fp Lなど)のメニュー設定から「アナモルフィックデスクイーズ表示」の機能をオンにし、倍率を「1.6x」(カメラ側が1.6xに非対応の場合は最も近い1.5xなど、または外部モニターの1.6xデスクイーズ機能を活用)に設定することが必須となります。これにより、撮影現場でリアルタイムに正しいシネマスコープのアスペクト比を確認しながら、正確な構図作りを行うことができます。特にLUMIXシリーズの「オープンゲート(3:2や6K全画素読み出し)」撮影モードと組み合わせれば、センサー面積をフルに活かした最高峰のアナモルフィック撮影が可能です。

マニュアルフォーカスを正確に操作するためのピーキングと拡大表示の活用

SIRUI Saturn V2シリーズは、精密なピント送りを実現するために電子接点を持たない完全なマニュアルフォーカス(MF)仕様のシネマレンズとして設計されています。フルサイズセンサーかつT2.9の浅い被写界深度で確実にピントを合わせるためには、Lマウントカメラボディが備えるMFアシスト機能を積極的に活用することが重要です。具体的には、ピントが合っている輪郭部分に色をつけて強調する「フォーカスピーキング機能」をオンにし、背景の色と同化しにくい視認性の高い色(レッドやイエロー、ブルーなど)と適切な検出感度を設定します。さらに、カメラのカスタムボタンに「画面拡大表示機能」を割り当てておくことで、撮影開始前に被写体の瞳などを数倍〜十数倍に拡大して厳密なピント位置を追い込むことができ、大画面のスクリーンに投影しても破綻のないシャープな映像を記録できます。

1.6倍アナモルフィック特有の画角を計算に入れたロケーションハンティング

アナモルフィックレンズを用いた撮影を成功させるためには、事前のロケーションハンティング(ロケハン)やコンテ作成の段階から、1.6倍スクイーズ特有の「縦と横で画角が異なる」という性質を計算に入れておく必要があります。例えば、50mm T2.9を使用する場合、上下の画角は50mmですが、左右の画角は約31mm相当まで大きく広がります。そのため、通常の50mm球面レンズの感覚でカメラ位置を決めると、画面の左右の端に、本来写したくない照明スタンドやレフ板、スタッフ、あるいはロケ地の現代的な看板やコンセントなどが入り込んでしまう(見切れてしまう)ケースが多発します。ロケハンの際には、水平方向が1.6倍広く写ることを常に意識し、背景の左右まで美しく整理できるカメラアングルを探ると同時に、撮影照明やLEDライトをどの角度から入射させれば効果的なアナモルフィックフレアが発生するかをシミュレーションしておくことが重要です。

編集ソフトでのアスペクト比変換とカラーグレーディングの基本ワークフロー

撮影が完了した後のポストプロダクション(動画編集)工程においては、DaVinci ResolveやAdobe Premiere Pro、Final Cut Proなどの非線形編集ソフトを用いて、圧縮された映像を本来の横長の比率に戻す「デスクイーズ処理」を行います。具体的なワークフローとしては、まず読み込んだクリップの属性(フッテージの解釈)設定を開き、「ピクセルアスペクト比」を「1.6」(またはカスタムで水平方向を1.6倍に引き伸ばす設定)に変更します。次に、タイムラインの解像度設定を、16:9で撮影した場合は「2.8:1(例:3840×1371など)」、3:2で撮影した場合は「2.4:1(例:3840×1600など)」のシネマスコープサイズに設定することで、上下に黒帯(レターボックス)のない純粋なワイドスクリーン映像が完成します。その後、SIRUI Saturn V2の統一されたニュートラルな色味をベースに、Log撮影データにLUTを適用し、楕円ボケやフレアの美しさを引き立てるカラーグレーディングを施すことで、劇場公開映画に匹敵するハイクオリティな作品を出力することができます。

SIRUI Saturn V2シリーズ フルサイズ アナモルフィック シネマレンズ 35mm / 50mm / 75mm T2.9 1.6X Lマウント 専用ハードケース付きセット

●このセットに含まれる商品

SIRUI Saturn V2シリーズ フルサイズ アナモルフィック シネマレンズ 35mm T2.9 1.6X Lマウント
SIRUI Saturn V2シリーズ フルサイズ アナモルフィック シネマレンズ 50mm T2.9 1.6X Lマウント
SIRUI Saturn V2シリーズ フルサイズ アナモルフィック シネマレンズ 75mm T2.9 1.6X Lマウント
SIRUI Saturn V2シリーズ フルサイズ アナモルフィック シネマレンズ 35mm / 50mm / 75mm T2.9 1.6X 3本レンズセットの 専用ハードケース

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