企業のマーケティングやイベント運営において、ライブ配信の重要性はかつてないほど高まっています。しかし、屋外や仮設会場での配信は、電源やインターネット回線の確保、機材の設置スペースなど、屋内のスタジオとは異なる多くの課題を抱えています。これらの課題をスマートに解決し、プロフェッショナルな品質の映像を安定して届けるための強力なツールが、Cerevo(セレボ)の「LiveShell W」です。本記事では、PC不要かつLTE通信に対応したこの革新的なハードウェアエンコーダーが、屋外ライブ配信の常識をどのように変革するのか、その具体的な機能とビジネスにおける活用メリットを詳しく解説します。
屋外ライブ配信の課題を解決する「LiveShell W」とは?
PC不要で安定したストリーミングを実現するハードウェアエンコーダー
Cerevo(セレボ)が提供する「LiveShell W(ライブシェル)」は、PC不要で高品質なライブ配信を実現する画期的なハードウェアエンコーダーです。従来の屋外配信では、高性能なPCや複雑な配線、電源の確保が不可欠であり、機材トラブルや熱暴走による配信停止のリスクが常に伴いました。しかし、LiveShell Wはエンコード処理を専用ハードウェアで完結させるため、PCに依存することなく極めて安定したストリーミングを可能にします。コンパクトな筐体でありながら、長時間の連続稼働にも耐えうる設計が施されており、屋外という過酷な環境下でもプロフェッショナルな品質を維持し続けることができます。
さらに、本機はハードウェアエンコーダーとしての基本性能が高いだけでなく、誰でも直感的に扱える操作性を備えています。現場でのセットアップ時間を大幅に短縮し、少人数でのオペレーションを実現することで、配信業務全体のコストダウンにも寄与します。PC不要という特長は、機材運搬の負担を軽減するだけでなく、OSのアップデートや予期せぬフリーズといったソフトウェア由来のトラブルを根本から排除するため、企業の重要なイベントや公式配信においても絶対的な安心感を提供します。
LTE通信対応によりWi-Fiのない環境でも配信可能
屋外ライブ配信において最大の障壁となるのが、安定したインターネット回線の確保です。Wi-Fi環境が整備されていない野外イベント会場や建設現場などでは、これまでは高価なモバイルルーターや専用の中継車を手配する必要がありました。しかし、LiveShell WはLTE通信に対応したUSBモデムを直接接続できるため、携帯電話の電波が届く場所であればどこからでも即座にストリーミングを開始できます。これにより、場所の制約を受けない自由度の高い屋外配信が実現し、これまで配信が困難だったロケーションからの生中継も容易に行えるようになりました。
このLTE通信への対応は、単に利便性を向上させるだけでなく、配信の信頼性を担保する上でも重要な役割を果たします。有線LANやWi-Fiと組み合わせたネットワークの冗長化にも対応可能であり、メイン回線に障害が発生した場合でもシームレスに通信を維持することが可能です。Cerevoの技術力が結集されたこの機能により、インフラが未整備な環境下であっても、途切れることのない高品質な映像を視聴者に届けることができ、ビジネスにおけるライブ配信の可能性を大きく広げています。
モバイルバッテリー駆動で長時間の屋外配信にも対応
屋外でのライブ配信現場において、ネットワーク回線と並んで深刻な課題となるのが電源の確保です。発電機や大容量のポータブル電源を持ち込むことは、コストや運搬の手間、さらには騒音の問題を引き起こす可能性があります。LiveShell Wは、一般的なモバイルバッテリー駆動に対応しており、コンセントがない場所でも長時間の安定した稼働を実現します。消費電力が最適化されたハードウェア設計により、市販のモバイルバッテリーでも十分な駆動時間を確保でき、機動力を活かしたフットワークの軽い配信オペレーションが可能となります。
このモバイルバッテリー駆動のメリットは、移動しながらの配信や、カメラポジションを頻繁に変更するようなダイナミックな現場で特に威力を発揮します。電源ケーブルの制約から解放されることで、アングルや撮影場所の選択肢が格段に広がり、より魅力的な映像コンテンツの制作に貢献します。また、予備のバッテリーを複数用意するだけで、イベントの規模や長さに応じて柔軟に配信時間を延長できるため、屋外配信における電源不安を根本から解消し、配信スタッフがコンテンツの質向上に集中できる環境を提供します。
2系統のHDMI入力と内蔵ビデオスイッチャーがもたらす3つのメリット
複数カメラの切り替えを1台で完結できる操作性
LiveShell Wの大きな特長の一つが、2系統のHDMI入力を備え、ビデオスイッチャー機能を本体に内蔵している点です。従来の配信環境では、複数のカメラ映像を切り替えるために専用のスイッチャー機材を別途用意する必要がありました。しかし、本機を導入することで、2台のカメラやPCのプレゼンテーション資料を直接接続し、1台のデバイス内でシームレスに映像を切り替えることが可能になります。この統合されたシステムにより、配信現場での配線が劇的にシンプルになり、接続トラブルのリスクを大幅に軽減することができます。
また、映像の切り替え操作は非常に直感的であり、専門的な技術を持たないスタッフであっても容易に扱うことができます。本体のボタン操作や、後述する専用Webアプリ「LiveShell Studio」を通じた遠隔操作により、状況に応じた的確なスイッチングを実現します。対談番組でのカメラの切り替えや、イベントにおける全体俯瞰とクローズアップの使い分けなど、複数カメラを活用したリッチな映像表現が、追加の機材なしで完結する点は、コストパフォーマンスとオペレーション効率の両面において多大なメリットをもたらします。
1080/60pの高画質映像をスムーズに処理
現代のライブ配信において、視聴者が求める映像品質は年々高まっており、特に動きの激しい被写体や細かな文字情報を扱う場面では、高解像度かつ高フレームレートでの配信が不可欠です。LiveShell Wは、最大1080/60p(フルHD・60フレーム/秒)の高画質映像の入力およびエンコードに対応しており、スポーツ中継やゲーム配信、精密な製品デモンストレーションなどにおいても、滑らかで鮮明な映像を視聴者に届けることができます。ハードウェアエンコーダーならではの高い処理能力により、高負荷な映像データであってもコマ落ちや遅延を最小限に抑えた安定したストリーミングを実現します。
この1080/60p対応は、単に画質が美しいというだけでなく、ブランドイメージの向上や視聴者のエンゲージメント維持に直結する重要な要素です。カクつきのない滑らかな映像は長時間の視聴でもストレスを与えず、企業の公式発表やプロフェッショナルなイベント配信において、発信者の信頼性を高める効果があります。Cerevoが培ってきた映像処理技術により、PCレスのコンパクトな機材でありながら、ハイエンドな配信システムに匹敵するクオリティを屋外の過酷な環境でも安定して提供できるのが、LiveShell Wの真髄と言えます。
外部機材を減らし配信現場の省スペース化を実現
屋外や仮設会場でのライブ配信では、機材の設置スペースが極端に限られているケースが少なくありません。LiveShell Wは、ハードウェアエンコーダー、ビデオスイッチャー、オーディオミキサーの機能を手のひらサイズのコンパクトな筐体に集約しているため、配信現場の劇的な省スペース化を実現します。これにより、重厚な機材ラックや複雑なケーブル配線が不要となり、小さなテーブルひとつ、あるいはカメラの三脚に固定するだけでも、本格的な2カメ配信のベースステーションを構築することが可能です。
機材のミニマム化は、運搬コストの削減や設営・撤収時間の短縮にも直結し、配信プロジェクト全体のROI(投資対効果)を大きく向上させます。また、スペースの制約が厳しい展示会のブース内や、人が密集するイベント会場の片隅など、これまで大掛かりな配信システムの持ち込みが躊躇されていた場所でも、高品質なライブ配信を容易に実施できるようになります。外部機材への依存度を下げることで、トラブルシューティングもシンプルになり、少人数での効率的な現場運営を強力にサポートします。
「LiveShell Studio」を活用したプロ品質の映像演出3選
画面構成を豊かにするPinP(ピクチャー・イン・ピクチャー)機能
LiveShell Wのポテンシャルを最大限に引き出すのが、専用のコントロールWebアプリ「LiveShell Studio」です。このアプリを使用することで、プロの放送現場で用いられるような多彩な映像演出を直感的な操作で実現できます。その代表的な機能の一つが、PinP(ピクチャー・イン・ピクチャー)機能です。2系統のHDMI入力から得た映像を組み合わせ、メイン画面の中にサブ画面を小窓として配置することで、視聴者に対して同時進行する複数の情報を効果的に伝えることが可能になります。
例えば、企業のオンラインセミナーでは、プレゼンテーションのスライド資料をメイン画面に大きく映し出し、登壇者の表情をPinPで隅に配置するといった構成が定番です。また、eスポーツの配信や製品レビューなどでも、手元の操作風景と全体の映像を同時に見せることで、コンテンツの説得力と臨場感が飛躍的に向上します。LiveShell Studio上では、小窓のサイズや位置を自由に調整できるため、配信の進行に合わせて最適な画面レイアウトをリアルタイムで構築し、視聴者を飽きさせない魅力的な番組作りをサポートします。
背景合成を容易にするクロマキー機能の実用性
プロフェッショナルな映像制作において欠かせないクロマキー合成も、LiveShell WとLiveShell Studioの組み合わせにより、外部の専用機材なしで簡単に実行できます。クロマキー機能を使用すれば、グリーンバックなどで撮影した人物の背景を透過させ、別の映像や画像とリアルタイムに合成することが可能です。この機能は、ニュース番組のようなバーチャルスタジオの構築や、ゲーム実況でのプレイヤーの透過表示など、限られたスペースでもスケールの大きな映像表現を可能にします。
屋外配信の現場においても、簡易的なグリーンバックを用意するだけで、現地の風景にプレゼンターを合成したり、逆に現地の映像を背景にしてスタジオのキャスターを合成したりと、多彩な演出が実現します。LiveShell Studioのインターフェースは非常に洗練されており、透過させる色の指定や境界線の調整といった細かなセッティングも直感的に行えるため、専門的な映像編集の知識がない担当者でも、高品質な合成映像をスムーズに作成できます。これにより、企業のライブ配信コンテンツのクオリティが一段と引き上げられます。
リアルタイムでのテロップ挿入による情報伝達の強化
ライブ配信において、視聴者の理解を深め、重要なメッセージを確実に届けるためには、適切なテキスト情報の提示が不可欠です。LiveShell Studioには、配信中の映像に対してリアルタイムでテロップ(字幕やロゴ)を挿入できる機能が搭載されています。登壇者の名前や役職、現在進行中のプログラム名、緊急のお知らせなどを画面上に美しくレイアウトすることで、途中から視聴を開始したユーザーにも現在の状況を瞬時に伝えることができ、離脱率の低下に貢献します。
テロップ機能は、事前に準備した画像ファイルをオーバーレイ表示する形式を採用しており、企業のブランドガイドラインに沿ったオリジナルのデザインやロゴマークを簡単に画面に組み込むことができます。また、配信の進行に合わせて表示・非表示をワンクリックで切り替えられるため、ライブ感のあるダイナミックな情報提供が可能です。音声を出せない環境で視聴しているユーザーへの配慮としてもテロップは極めて有効であり、LiveShell Wを活用することで、より多くのターゲット層にリーチするアクセシビリティの高い配信を実現できます。
複数プラットフォームへの同時配信と録画対応による業務効率化
最大3ストリームへの同時配信でリーチを最大化
現代のデジタルマーケティングにおいて、単一のプラットフォームだけに依存した情報発信は機会損失を招く可能性があります。LiveShell Wは、YouTube Live、Facebook Live、Twitch、あるいは企業独自のRTMPサーバーなど、最大3つの異なるプラットフォームに対して同時にストリーミングを行う「同時配信」機能を備えています。この強力な機能により、各プラットフォームに属する異なるユーザー層へ一度の配信で同時にアプローチすることができ、コンテンツのリーチと視聴者数を劇的に最大化することが可能です。
従来、複数プラットフォームへの同時配信を行うには、クラウド上の再配信サービスを有料で契約するか、極めてハイスペックなPCを用意してエンコード負荷に耐える必要がありました。しかし、LiveShell Wは本体のハードウェアエンコーダーのみで3ストリームの同時処理を完結させるため、追加のランニングコストや機材投資を抑えつつ、マルチチャネル展開を実現します。これにより、企業の広報担当者やイベント主催者は、配信技術の制約に縛られることなく、より戦略的かつ広範なオーディエンス獲得に向けたマーケティング活動に注力できるようになります。
配信と同時に本体SDカードなどへの録画対応
ライブ配信におけるリスク管理とコンテンツ資産の保全という観点から、配信映像のローカル録画は極めて重要です。LiveShell Wは、ライブストリーミングを実行しながら、同時に本体に挿入したmicroSDカードやUSBメモリなどの外部ストレージへ映像を記録する「録画対応」機能を搭載しています。これにより、万が一プラットフォーム側の障害やインターネット回線のトラブルで配信が途切れてしまった場合でも、手元には完全な高画質の映像データが確実に残るため、後日アーカイブとして公開する際の致命的なデータ喪失を防ぐことができます。
この同時録画機能は、ハードウェアエンコーダーならではの安定した処理能力によって支えられており、配信のパフォーマンスに悪影響を与えることなくバックグラウンドで確実に行われます。PCのソフトウェアエンコーダーで配信と録画を同時に行う場合、CPUの過負荷によるフリーズやコマ落ちのリスクが常に伴いますが、専用機であるLiveShell Wであればその心配は無用です。屋外の不安定な通信環境下での配信においては、このローカル録画機能が最後の砦となり、ビジネスユースにおける絶対的な安心感を提供します。
録画データの二次利用によるコンテンツ価値の向上
LiveShell Wによってローカルストレージに高画質で保存された録画データは、ライブ配信終了後の二次利用において絶大な価値を発揮します。1080/60pのクリアな映像素材は、そのままアーカイブ動画としてVOD(ビデオ・オン・デマンド)配信に活用できるだけでなく、ハイライトシーンを切り取ってSNS用のショート動画を作成したり、社内教育用のeラーニング教材として再編集したりと、多様な用途に展開することが可能です。ライブ配信という一過性のイベントを、持続的な価値を生むデジタル資産へと変換することができます。
特に、PinPやテロップ、クロマキー合成といったLiveShell Studioの機能を用いて演出された完成状態の映像をそのまま録画できるため、事後の編集作業にかかる時間とコストを大幅に削減できる点が大きなメリットです。また、プラットフォーム側で自動生成されるアーカイブ映像は圧縮による画質劣化が避けられませんが、LiveShell Wのローカル録画データであれば、本来の高精細なクオリティを維持したまま二次利用が行えます。このように、配信と録画を1台でシームレスにこなす本機は、コンテンツマーケティングの効率化とROIの最大化に大きく貢献するツールと言えます。
Cerevo(セレボ)「LiveShell W」が活躍する3つのビジネスシーン
スポーツ中継や野外イベントの公式ライブ配信
LiveShell Wの優れた機動性と安定性が最も活かされるシーンの一つが、スポーツの試合中継や音楽フェスなどの野外イベントにおける公式ライブ配信です。これらの現場では、広大な敷地内でカメラを機動的に運用する必要があり、電源や有線ネットワークの確保が困難なケースが多々あります。LTE通信対応とモバイルバッテリー駆動を兼ね備えた本機であれば、グラウンドの脇や観客席の最後方など、あらゆる場所に即座に配信拠点を構築し、臨場感あふれる映像をリアルタイムで世界中に届けることが可能です。
さらに、1080/60pの滑らかな映像処理は、選手の素早い動きや熱狂する観客の表情を克明に捉えるスポーツ中継において不可欠な要素です。2系統のHDMI入力と内蔵ビデオスイッチャーを活用すれば、メインカメラの映像とスコアボードのPC画面をPinPで合成したり、実況席の映像とフィールドの映像を瞬時に切り替えたりといった、テレビ放送さながらの高度な演出を少人数のスタッフで実現できます。過酷な屋外環境でも熱暴走やフリーズのリスクが低い専用ハードウェアの信頼性は、絶対に失敗が許されない公式配信において強力な武器となります。
建設現場や工場からのリアルタイム状況報告
ビジネスの現場において、遠隔地とのリアルタイムな情報共有の重要性は高まり続けています。特に建設現場や大規模工場など、関係者が多岐にわたり、現地の正確な状況把握が求められる環境において、LiveShell Wは極めて有効なソリューションとなります。PC不要でセットアップが簡単な本機を現場に持ち込めば、ヘルメットに装着したウェアラブルカメラやドローンの映像をHDMI入力で取り込み、LTE回線を通じて本社の会議室やクライアントへ直接高画質な映像をストリーミングすることが可能です。
このような用途では、LiveShell Studioのテロップ機能を活用して、現在の工区名や作業内容、注意点などを映像上に明記することで、遠隔地にいる指示者とのコミュニケーションエラーを防止できます。また、最大3ストリームへの同時配信機能を応用すれば、社内のセキュアなサーバーと協力業者向けの限定公開URLへ同時に映像を共有するといった柔軟な運用も可能です。粉塵や振動が多く、精密機器であるPCの持ち込みがためらわれるような現場環境においても、堅牢でコンパクトなLiveShell Wであれば、安全かつ効率的な遠隔モニタリングシステムを容易に構築できます。
企業説明会や展示会におけるオンライン同時中継
ハイブリッド型のイベントが定着した現在、企業説明会や新製品の展示会において、オフラインの会場とオンラインのライブ配信を同時に進行するケースが急増しています。しかし、展示会のブース内はスペースが限られており、大掛かりな配信機材を設置することは困難です。ここで、省スペース設計でありながら2系統のHDMI入力とスイッチャー機能を備えたLiveShell Wが真価を発揮します。製品のデモンストレーションを行う手元カメラと、プレゼンターを映す全体カメラを本機1台で統合し、限られたスペースからプロ品質のオンライン中継を実現します。
また、企業の公式行事においては、ブランドイメージを損なわない高品質な映像演出が求められます。LiveShell Studioによるクロマキー合成やPinP機能を活用すれば、単調になりがちな説明会の映像に動きとプロフェッショナリズムを与え、オンライン視聴者の離脱を防ぐことができます。配信と同時にローカルへの録画対応も行えるため、イベント終了後には即座にアーカイブ動画として自社サイトに公開し、当日参加できなかった見込み顧客へのフォローアップに活用するなど、マーケティング活動のスピードと質を同時に引き上げることが可能です。
機材トラブルを防ぎ高品質な屋外配信を実現するための3つのポイント
専用ハードウェアエンコーダーによる圧倒的な安定性の確保
屋外でのライブ配信を成功に導くための最大のポイントは、機材トラブルによる配信停止をいかに防ぐかという点に尽きます。一般的なPCを使用したソフトウェアエンコード方式では、OSのバックグラウンド処理によるCPUの突発的な負荷上昇や、熱暴走による予期せぬシャットダウンのリスクが常に伴います。特に直射日光が当たる夏の屋外などでは、PCのパフォーマンス低下は避けられません。これに対し、LiveShell Wは動画のエンコード処理のみに特化して設計された専用ハードウェアエンコーダーであり、PCレス環境による圧倒的なシステムの安定性を誇ります。
Cerevoが長年にわたり培ってきたストリーミング機器の開発ノウハウが詰め込まれた本機は、長時間の連続稼働を前提とした排熱設計と堅牢なシステムを備えています。配信中に他のアプリケーションが干渉することもなく、割り当てられたリソースを常に100%エンコード処理に集中できるため、コマ落ちや音声のズレといった配信トラブルを未然に防ぎます。プロの現場において「止まらないこと」は最高のスペックであり、専用ハードウェアエンコーダーの導入は、視聴者の信頼を担保し、配信プロジェクトを成功させるための最も確実な投資と言えます。
LTE通信とモバイルバッテリーによる完全ワイヤレス環境の構築
屋外配信における物理的なトラブル要因の多くは、複雑なケーブル配線に起因します。電源ケーブルやLANケーブルが長く這い回る現場では、スタッフや来場者が足を引っ掛けて機材が落下したり、接続が切断されたりする事故が後を絶ちません。LiveShell Wを活用して高品質な配信を実現するための第二のポイントは、LTE通信用USBモデムとモバイルバッテリー駆動を組み合わせた「完全ワイヤレス化」による配信拠点の構築です。これにより、外部インフラへの物理的な依存を断ち切り、ケーブルトラブルのリスクを劇的に低減させることができます。
完全ワイヤレス環境の構築は、単に安全性を高めるだけでなく、カメラワークや設営の自由度を飛躍的に向上させます。イベントの進行に合わせて配信ブースごとスムーズに移動したり、通常ではケーブルが届かないような特殊なアングルからの映像を届けたりすることが可能になります。また、設営および撤収にかかる時間も大幅に短縮されるため、天候の急変など屋外特有の予測困難な事態にも迅速に対応できます。機動力と安全性を両立するこのワイヤレス運用は、現代の屋外ライブ配信における新たなスタンダードと言えるでしょう。
LiveShell W導入によるトータルコストとオペレーションの最適化
高品質なライブ配信を継続的に実施するためには、機材のスペックだけでなく、運用に関わるトータルコストと人的リソースの最適化が不可欠です。複数のカメラを使用する配信環境を従来の機材で構築する場合、PC、キャプチャーボード、ビデオスイッチャー、オーディオミキサーなど多数の機材を購入またはレンタルする必要があり、初期費用が高額になる傾向がありました。さらに、それらの機材を連携させて正しく操作するためには、専門知識を持った専任の技術スタッフを複数名配置する必要があり、ランニングコストも膨らみがちです。
LiveShell Wの導入は、これらの課題を一挙に解決する第三のポイントとなります。エンコーダー、スイッチャー、録画機能が1台に統合されているため、機材調達の初期コストを大幅に抑えることができます。さらに、LiveShell Studioの直感的なUIにより、高度な映像演出(PinP、クロマキー、テロップなど)を含めた複雑なオペレーションを、専門のエンジニアでなくても1名で完結させることが可能になります。機材の省スペース化による運搬費用の削減も含め、LiveShell Wは配信業務全体のコスト構造をスリム化し、より持続可能で利益率の高いビジネスオペレーションを実現する強力なパートナーとなります。
LiveShell Wに関するよくある質問(FAQ)
Q1. LiveShell Wを使用する際、本当にPCは一切不要ですか?
はい、配信業務そのものにおいてPCは不要です。LiveShell Wは本体内蔵のハードウェアエンコーダーで映像処理からネットワーク配信までを完結させます。ただし、映像の切り替えやテロップ挿入、PinPなどの詳細な演出設定を行うための専用Webアプリ「LiveShell Studio」を操作するためには、同一ネットワークに接続されたタブレットやPC、スマートフォンなどのブラウザ搭載端末が必要となります。初期設定や演出操作用のコントローラーとして端末を使用しますが、エンコード処理の負荷は一切かかりません。
Q2. LTE通信を利用する場合、どのキャリアの回線に対応していますか?
LiveShell Wは、各通信キャリアが提供しているUSB接続型のLTEデータ通信端末(USBドングル)に対応しています。NTTドコモ、au、SoftBankなどの主要キャリアの回線を利用することが可能ですが、対応するUSBモデムの具体的な型番や動作確認済み機器の最新リストについては、Cerevo(セレボ)の公式ウェブサイトのサポートページにて事前にご確認いただくことを推奨しております。
Q3. モバイルバッテリーで駆動させる場合、どの程度の時間配信できますか?
駆動時間は使用するモバイルバッテリーの容量や配信設定(解像度、同時配信数など)によって異なりますが、一般的に普及している大容量のモバイルバッテリー(例:10,000mAh〜20,000mAhで、出力が5V/3Aに対応したもの)を使用した場合、数時間の連続配信が可能です。長時間の屋外イベントなどでは、複数のバッテリーを用意して途中で交換するか、より大容量のポータブル電源を併用することで、1日を通した長時間のライブ配信にも余裕で対応できます。
Q4. 録画対応機能で使用できるストレージの形式は何ですか?
LiveShell W本体にはmicroSDカードスロットが搭載されており、市販のmicroSDカード(SDHC/SDXC対応)を挿入することで配信と同時のローカル録画が可能です。また、USBポートにUSBメモリや外付けのUSBハードディスク/SSDを接続して録画先に指定することもできます。1080/60pの高画質で録画を行う場合はデータ容量が大きくなるため、書き込み速度が速く、容量に余裕のあるストレージ(スピードクラスの高いmicroSDカードなど)のご使用をおすすめします。
Q5. LiveShell WのHDMI入力には、どのような機材を接続できますか?
LiveShell Wは2系統のHDMI入力端子(フルHD 1080/60p対応)を備えており、HDMI出力を持つ一般的なビデオカメラ、一眼レフカメラ、ミラーレスカメラ、アクションカメラなどを直接接続できます。また、プレゼンテーション用のパソコンやタブレット、ゲーム機などの映像出力も入力可能です。HDCP(著作権保護技術)が有効な映像信号の配信はできませんので、接続する機器の仕様にはご注意ください。これらを組み合わせることで、手軽に2カメ配信や資料合成配信が実現します。
