ローランド V-1-4K 体験会レポート|4Kカメラ1台が “マルチカメラ”になる。コンパクト4Kスイッチャーの実力

※本記事はパンダスタジオレンタルのデータベースを元にAIを活用して制作しています。 リンク経由のレンタルや購入で収益を得る場合があります。

この記事を書いた人・監修した人

パンダスタジオの創業メンバーの1人。東京都立産業技術大学院大学で修士号を取得。電気通信大学大学院、熊本大学大学院、グロービス大学院でも学ぶ。PANDASTUDIO.TVでは、主に、BlackMagic Design製品を担当しスタジオ構築や配信を担当。

「4K対応のカメラやディスプレイは増えたのに、肝心のスイッチャーだけが手軽な選択肢に乏しい」——現場でそう感じていた方は多いのではないでしょうか。

ローランドが先月発表した新製品V-1-4Kは、まさにその“すき間”を埋めにきたモデルです。先日開催された体験会では、ローランドの伊藤氏が製品概要から目玉機能のデモまでを一気に解説してくれました。本記事では、その内容をレポートとして整理します。

結論から言うと、見どころは「4Kカメラ1台を、あたかも複数カメラのように切り替えられるROIモード」です。ただ、それ以外の足回り——入出力のスケーラー、本格オーディオミキサー、PTZ制御——も非常に作り込まれていました。


ローランド V-1-4K スイッチャー体験会のアーカイブ。製品概要のプレゼンから、ROIモード・オーディオ・アプリ連携のデモまでを収録しています。

今回紹介する Roland V-1-4K はこちら(※2026年6月25日発売予定/現在入荷待ち):

Roland V-1-4K

V-1-4Kとは|“後継”ではなく、V-1シリーズに加わった4Kモデル

ローランドは10年以上前から、V-1HD・V-1HDプラス・V-1 SDIといったコンパクトなV-1シリーズのスイッチャーを展開してきました。小規模イベントやセミナーでのスクリーン出し、収録、配信といった現場で使われてきたシリーズです。

V-1-4Kは、その型番のとおり4Kに対応した新モデル。位置づけとしては「既存機の後継」ではなく、ラインナップに4K機が1台加わったと考えるのが正確です。

ローランドはこれまでも4Kスイッチャーを手がけてきましたが、どうしてもサイズが大きく、価格も高くなりがちでした。V-1-4Kは、従来のV-1シリーズとほぼ同じ横幅(iPadと並べても変わらないくらい)のコンパクトさと、手の届きやすい価格を両立しています。本体には小型のTバー(ビデオフェーダー)が備わり、いわゆるライブスイッチングがしっかり行えます。


入力5系統すべてにスケーラー|4KとHD、フレームレートの“混在”が可能

V-1-4KはHDMIの入出力スイッチャーで、入力は5系統。特徴的なのは、すべての入力にスケーラーが入っている点です。

これにより、4Kに対応していながら、入力も出力もすべてを4Kで揃える必要がありません。設定画面のビデオインプット欄では各系統の信号ステータス(4K / フルHD、59.94 / 60 / 29.97 などのフレームレート)を確認でき、解像度もフレームレートも混在させて運用できます

たとえば——

  • パソコンは4K 60Pで入力
  • カメラは4K 30Pしか出せない、あるいは長時間運用のため、あえて30Pを選ぶ
  • その隣でフルHDを60Pで運用

こうした混在状態でも、手前にスケーラーやコンバーターを挟まず、スイッチャーにつなぐだけで絵が合って出てくる。ローランドが「マルチフォーマット対応」と呼んでいるコンセプトを、この小さな筐体が継承しています。


出力も5系統|3・4番はバス選択+ダウンコンバート対応

出力も5系統用意されています。役割は次のとおりです。

  • 1番・2番:プログラムアウト/プレビューアウト(役割固定)
  • 3番・4番:出力バスを選択可能。プログラムアウトの分配のほか、特定の入力を直接アサインしてスルーアウトのように使える
  • 5番:マルチビュー出力

3・4番が柔軟なので、「特定のパソコンだけ演者用の返しモニターに送りたい」「特定のカメラだけバックアップ収録用に外付けレコーダーへ送りたい」といった要望に、マトリックススイッチャーや分配器を別途用意しなくても対応できます。

さらに3・4番には独立した出力スケーラー(ダウンコンバーター)を搭載。メインは4Kで出しつつ、バックアップ収録用はHDにダウンコンバートして出す、といった構成が1台で組めます。

5番のマルチビューは10分割。プログラム・プレビューに加え、入力が下段に並ぶレイアウトです。初代V-1HDの4分割(入力のみ)から、オペレーション用として大きく強化されています。メニュー画面の操作系は従来のローランド機(V-160HDなど)を使ったことがあれば、ほぼ説明書なしで把握できるシンプルさです。


USBストリーミング出力|ドライバー不要でZoom・Teamsのカメラに

V-1-4KにはUSB-CによるUVC(USBビデオクラス)出力が新たに搭載されました。パソコンとつなぐとウェブカメラ相当のデバイスとして認識され、ドライバーのインストールなしでZoomやTeamsなどの映像入力デバイスとして使えます

隣のUSBホスト端子はUSBメモリ用で、静止画の取り込みや本体設定のバックアップに使えます。

※システム設計上の注意:USBの映像出力は、HDMI 4番と同じ映像が出力されます(4番のダウンコンバーター後段から信号を引いているため)。たとえば「USBは4K、HDMI 4番はフルHD」といった出し分けはできません。USB用のスケーラーは別途あるため、HDMI 4番を4Kで出しつつUSBだけHDに落とす、という逆方向は可能です。


本格オーディオミキサーを内蔵|14チャンネル+出力バスで“ループ”を防ぐ

ローランドならでは、と言えるのがデジタルオーディオミキサーの内蔵です。入力は合計14チャンネル構成。

  • HDMI 1〜5(各ステレオ)で10チャンネル
  • XLRアナログ入力で2チャンネル(※LINEレベルのみ。マイク直結は不可)
  • USB経由(パソコンとの送受信)で2チャンネル

各入力チャンネル・各出力にイコライザー、コンプレッサー、音声ディレイ(映像との同期調整)まで備わります。表にフェーダーやつまみは出ていませんが、内部は非常にリッチです。

そして配信で効いてくるのが出力バス(メイン/AUX1/AUX2/モニター)。出力先ごとにミックス内容を作り変えられます。これがウェブ会議で重要になる理由を、伊藤氏は具体例で示してくれました。

会議室のマイク音声を配信PCへ送り、遠隔参加者の音声がUSBで戻ってくる構成を考えます。もし「メイン」だけしかなければ、全部の音が混ざって出るため、遠隔参加者の声が配信PCへ送り返され、音がループしてしまいます。ここでAUX(出力バス)を使えば、「この音声は送る/送らない」を入力ごとに個別設定でき、いわゆるマイナス1(マイナスワン)を1台で作れます。外部ミキサーを足さずに音声ルーティングを管理できるのは、大きな強みです。


画面合成|DSK・ピクチャーインピクチャー・スプリットの3パターン

スイッチャーに欠かせない画面合成も搭載。大きく3パターンです。

  • プログラム/プリセット+DSK:ABで映像を切り替えつつ、ロゴやテロップを重ねる
  • ピクチャーインピクチャー+DSK:小画面を合成し、その上にDSK
  • スプリット+DSK:左右または上下に画面を分割し、その上にDSK

1点注意として、テロップ合成アプリ「グラフィックスプレゼンター」で使うローランド フィル+キー機能と、ピクチャーインピクチャー/スプリットは同時使用できません。グラフィックスプレゼンターを使う場合は、プログラム/プリセットを切り替えながらテロップを載せる運用になります。システム検討時に押さえておきたいポイントです。


新機能①:PTZ(リモート)カメラ制御|最大5台

従来のV-1シリーズにはなかったLAN端子が付き、各社のPTZカメラをリモートコントロールできるようになりました。HDMI 5入力に対応するかたちで、制御できるカメラも最大5台です。


新機能②:アサイナブルパッド|“自分専用ボタン”を自由に割り当て

本体3列目に追加されたボタンがアサイナブルパッドです。バンクA/B/C/Dを切り替えながら1〜8のボタンを使い、メモリー呼び出し、オーディオミュート、オートスイッチングのオン/オフなど、好きな機能を1ボタンずつ自由に割り当てられます。

上位機のV-8HDなどでは「1〜8まで同じ機能がずらりと並ぶ」使い方が中心でしたが、V-1-4Kでは機能をバラバラに配置できるため、よく使う操作を効率よくまとめておけるユーザーボタンとして機能します。

このほか、EDIDエミュレーター、4K対応の静止画取り込み、設定メモリー、パネルロック、オートスイッチング/オートミキシングなど、これまでのローランド機で好評の機能も継承しています。


目玉機能|ROIモード:4Kカメラ1台が“マルチカメラ”になる

ここからが今回の目玉、ROI(リージョン・オブ・インタレスト)専用モードです。4Kカメラ1台の映像からHD解像度の部分を切り出し、あたかも複数台のカメラがあるかのような演出を実現します。

仕組みはこうです。HDMI 1番に入れた4K映像が、ROIモードをオンにするとスイッチングのクロスポイント1〜4番に分配され、それぞれで切り出しエリアを設定していきます(HDMI 2〜5は5〜8番にずれてアサイン、静止画の割り当ても可能)。

デモでは、4K素材を再生した状態でメニューからROIをオンに。マルチビュー左下にROI 1〜4の枠が現れ、赤枠=オンエア(PGM)、緑枠=次に出すプレビュー(PVW)として表示されます。初期設定のROI 1番は「100%(引き絵の全体)」、ROI 2番で人物に寄る、といった具合にショットを作り込めます。

調整はズームとポジション(縦横)のシンプルなパラメータ。ポイントは画質との関係です。

  • 200%=いわゆるドットバイドット。4Kから1ピクセルも無駄なくHDを切り出す、画質の基準点
  • 最大400%までズーム可能。400%付近ではエッジがやや甘くなる傾向はあるが、200%を超えた途端に破綻するわけではなく、200〜300%程度なら配信用途では十分実用範囲

そしてここが他機との決定的な違い。ROIで作ったショットは通常のビデオソースと同等に扱えるため、Tバーでのディゾルブ(トランジション)やスプリットなどの画面合成も併用できます。ROI機能を持つコンバーターは多くありますが、それらは1入力のスケーラーを切り替えているだけなので、切り替えの“途中”にディゾルブを掛けることはできません。スイッチャーであるV-1-4Kは、引き→寄り→引き、と滑らかにつないでいけます。


iPadアプリ「V-1 4K Remote」で直感操作

ROIの調整は本体メニューでも可能ですが、文字を見ながらの設定はどうしても直感的ではなく、メニューがマルチビューに重なって見づらい面もあります。そこで用意されているのがiPadアプリ「V-1 4K Remote」(本体発売までにリリース予定)。

アプリ上で指でスワイプするだけで、ROIのポジションやズームを非常に滑らかに調整できます。マルチビューと見比べながら操作すれば、まるでリモートカメラを動かしているような感覚です。デモでは、引きの絵から右側の人物2人へ寄り、また別の人物へ——と、1カメラの信号だけで自然なマルチカメラ演出が披露されました。


豊富な無償アプリ群

V-1-4Kは対応アプリも充実しています。いずれも無償でダウンロード可能です。

  • グラフィックスプレゼンター:タイトルやテロップを合成するアプリ。HDMIケーブル1本できれいな合成ができる
  • Venue Set:必要なボタンとフェーダーだけを自由に配置できる、画面カスタマイズ型のリモートアプリ。機材操作に不慣れな企業・学校の現場でも安心して使える
  • V-1 4K Remote(iPad)/Windows・Mac版リモートアプリ:フルコントロール用。オーディオミキサーのEQ・コンプレッサーもグラフィカルに調整できる

まとめ|“1台で完結”を突き詰めたコンパクト4Kスイッチャー

体験会を通して見えてきたのは、V-1-4Kが「小さな筐体に、現場が本当に欲しい機能を1台で完結させる」という設計思想で作られている、ということです。

入力混在を吸収するスケーラー、ループを防ぐAUX音声、PTZ制御、そして4Kカメラ1台をマルチカメラ化するROI——どれも「手前に機材を足さずに済む」方向に効いてきます。小規模セミナー、教室の収録、ステージ配信、ウェブ会議など、機材も人手も最小限に抑えたい現場ほど、選ぶ理由がはっきりしています。


パンダスタジオでの取り扱い

Roland V-1-4Kは2026年6月25日発売予定です。本記事公開時点では入荷待ちのため、現時点でレンタル可能とは限りませんが、発売以降、パンダスタジオでのレンタル・販売での取り扱いを予定しています。最新の在庫状況は商品ページでご確認ください。

→ Roland V-1-4K 商品ページ(入荷待ち):

Roland V-1-4K

→ 入荷を待つあいだ、まずは既存のローランド製スイッチャー/AVミキサーを試したい方はこちら:

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Roland V-1-4K は発売後、パンダスタジオでの取り扱いを予定しています。「4Kカメラ1台でどこまでマルチカメラ演出ができるのか」を、ぜひ実機で確かめてみてください。

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