【照明の選び方】結局どのLEDライトを選べばいい?点光源・面光源・ソフトボックスのサイズを現場目線で解説
撮影用の照明を揃えようとすると、必ずぶつかるのが「結局、どれを買えば(借りれば)いいの?」という疑問です。COBスポット、パネルライト、チューブライト……種類が多く、ソフトボックスもサイズがいろいろ。何を基準に選べばいいのか分かりにくいですよね。
今回は、パンダスタジオのセミナー「映像のための照明入門 LEDライティング基礎講座」(講師:映像クリエイター・鈴木佑介氏)での解説をもとに、LEDライトの3つの種類の違い、迷ったときの選び方、そしてソフトボックスのサイズと影の関係まで、現場目線で整理します。使用機材はNANLITE(ナンライト)。詳しい実演は動画をご覧ください。

[COBスポット・パネルライト・チューブライトの3種類]
本記事で紹介するNANLITE製品・ソフトボックスは、パンダスタジオレンタルでレンタルできます。
「まず試してから決めたい」という方は、記事内の商品リンクからご確認ください。
LEDライトは大きく3種類|COBスポット・パネル・チューブ
撮影用のLEDライトは、メーカーを問わず、大きく次の3種類に分けられます。
- COBスポット:COB(チップ・オン・ボード)という発光面が1点で強く光るタイプ。点光源
- パネルライト:平らな面が光るタイプ。面光源
- チューブライト:棒状に光るタイプ。背景演出やライン状の光に
違いをひと言でいうと、「点で光るか、面で光るか」です。COBスポットは点光源、パネルライトは面光源。この違いが、実は機材選びの一番のポイントになります。
【最重要】迷ったら「点光源(COBスポット)」を選ぶ
「用途が特に決まっていないなら、何を選べばいいか?」という質問に対する、現場からの答えはシンプルです。点光源(COBスポット)を選んでおくと、硬い光と柔らかい光の両方が使えるから、です。
ここがこの記事で一番大事なポイントなのですが、
- 点光源は、アクセサリー(ソフトボックスなど)を付けると「面光源」にできる
- 逆に、面光源は「点光源」にできない。狭めたり硬くしたりはできても、点にはなり得ない
つまり、点光源のほうが後からの応用が効く=汎用性が高い。だから、最初の1台で迷ったらCOBスポットがおすすめ、というわけです。
→ 定番のフルカラーCOBスポット(750W、天井バウンスでも大活躍):
”]→ 小型で取り回しやすいCOBスポット(145W、フレネルやGOBO演出にも):
「大きいの1つ」より「小さいのをたくさん」
もう一つ、現場で繰り返し効いてくる考え方があります。大きなライトを1つ持つより、小さいライトをたくさん持っているほうが汎用性が高い、という発想です。
理由は、撮影の規模で必要な灯数が変わるからです。
- 1人のインタビュー:2〜3灯あれば十分
- 対談や複数人(5人など)、広い会議室で全体をワッと明るくしたい:どうしても多灯、または大容量のライトで空間を作っていく必要がある
スタートは自分の撮影スタイルに合わせて構いませんが、「将来どこで、どんな撮影をするのか」を見据えておくと、機材を展開しやすくなります。そして、ここで重要になるのが次の判断です。
所持するか、レンタルにするか
すべてを買い揃える必要はありません。「ここから先はレンタルにする」という線引きを決めておくと、無駄な投資を避けられます。たとえば「常用する小型のCOBスポットは自前、大規模撮影で一時的に増やす多灯分はレンタル」といった具合です。多灯が必要になる撮影は頻度が読みにくいので、レンタルと相性が良い領域です。
光を柔らかくする仕組み|ソフトボックス(モディファイヤー)とは

同じ被写体に対する「硬い光」と「柔らかい光」
まず大原則として、光源は小さいほど光が硬く、大きいほど柔らかくなります。点光源(COBスポット)は容量が大きくても発光面が小さいので、そのままだと光が硬い。これを柔らかくするのがソフトボックス類です。
点光源を面光源に変えるアクセサリーを総称してモディファイヤーと呼びます。仕組みは、枠にトレーシングペーパー(アートレ)を貼り、その白い面を光らせることで、面光源化するというもの。
LEDライトでは「ライトに直接ソフトボックスを付ける」のが手軽で主流ですが、知っておくと役立つ違いがあります。
- ライト直付けタイプ:手軽。ただしライトごと動くため、光源と発光面(白い面)の距離は基本的に変えられない
- 枠(距離調整できるタイプ):光源と面の距離を調整できるため、光質を細かくコントロールできる。プロが今も使う理由がここにあります
モディファイヤーには、四角い形、大きなもの、そしてランタン(バルーン)型などがあります。ランタン型は全体に光が回るタイプで、四角いソフトボックスはエッジを強調したい時に向くなど、「光をどの範囲に、どう広げたいか」で形を選びます。
ソフトボックスのサイズと影|60・90・120・150cm

60cm/90cm/120cm/150cm のソフトボックスで照らした際の、影の出方の違いを比較
定番のソフトボックスは内側が銀色になっていて、反射した光が白いシルク(ディフューザー)を通って透過し、柔らかい光になります。サイズは60cm・90cm・120cm・150cmあたりが一般的です。
サイズ選びのポイントは「影の出方」です。
- 小さい(60cm)ほど影が硬い(くっきりした影)
- 大きい(150cm)ほど影が柔らかい(ぼやけた影、曇り空に近いフラットな光)
- 実は人物に当たる光の柔らかさ自体は、サイズが違ってもほぼ同じ。変わるのは主に「影の出方」
つまりサイズ選びは「人物の明るさ」より「背景に落ちる影をどうしたいか」で考えると分かりやすい、ということです。
瞳に映る「アイキャッチ」も変わる
ソフトボックスの面は、被写体の瞳に映り込みます。これがアイキャッチです。大きな白い面ほど、目の中に大きく綺麗なアイキャッチができます。コンタクトレンズの広告や化粧品ポスターをよく見ると、瞳の中にライトの形が映り込んでいて、「1灯だな」「2灯で挟んでいるな」と分かることがあります。人物撮影では、このアイキャッチの作り方も仕上がりを左右します。
結局、どのサイズを選べばいい?
現場で一番使い回しが効くサイズについて、解説者の実感はこうでした。
- 60cm:一番出番が多い万能サイズ。「リアルな影が出て使い回しやすい」「多灯で使うときも小さいほうが扱いやすく、ある程度の硬さも欲しいので60cmをよく使う」
- 90cm:60cmの次によく使うサイズ
- 120cm:1人配信なら使えるが、やや大きい。小柄な人だと120cmは持て余しがちなので注意
「とりあえず万能な1枚」を選ぶなら60cm、被写体や用途に合わせて90cm・120cmを足していく、というのが現実的な揃え方です。
→ 60cmクラスのパラボリックソフトボックス(FMマウント&ボーエンズマウント):
”]→ 90cmクラスのパラボリックソフトボックス:
”]面光源・チューブライトはどんな時に使う?
点光源を中心に揃えるのがおすすめとはいえ、面光源やチューブライトにも得意分野があります。
面光源(パネルライト):最初から柔らかい光が欲しい時
PavoSlim などのパネルライトは、出してすぐ柔らかい面光源として使えます。薄くて軽く、低い天井や狭いセット、車内でも扱いやすいのが利点。「ソフトボックスを組む手間をかけず、すぐ柔らかい光が欲しい」という現場に向きます。
→ 薄型パネルライト PavoSlim 60C:
チューブライト:背景演出・ライン状の光に
PavoTube などのチューブライトは、背景に色を入れたり、画面内にライン状の光を作ったりする演出向き。RGBフルカラーで、配信背景やミュージックビデオ風の演出に活躍します。
→ フルカラーチューブライト PavoTube II 6CP:
まとめ|まず点光源、ソフトボックスは60cmから
照明選びの要点を整理します。
- LEDライトは COBスポット(点光源)・パネル(面光源)・チューブ の3種類
- 迷ったら点光源(COBスポット)。アクセサリーで面光源にもできて汎用性が高い
- 大きいの1つより、小さいのをたくさん。撮影規模で必要な灯数が変わる
- ソフトボックスのサイズは影の出方で選ぶ。万能なのは60cm、用途で90・120cmを追加
- 多灯が必要な大規模撮影は、レンタルと相性が良い
とはいえ、光の硬さ・柔らかさ、影の出方、アイキャッチの違いは、文章やスペック表だけではなかなか掴めません。気になるライトとソフトボックスを何種類かレンタルして、自分の被写体で見比べてみるのが、結局いちばんの近道です。詳しい実演は動画でご確認ください。
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※本記事はパンダスタジオのセミナー「映像のための照明入門 LEDライティング基礎講座」(講師:鈴木佑介氏)での解説をもとに再構成したものです。製品スペック・取扱状況は2026年5月時点の情報です。最新のレンタル価格・在庫状況は、各商品ページにてご確認ください。
