会議室インタビューを自然に見せる照明術。天井バウンスと3点ライティング応用編

NANLITE (ナンライト)

会議室でインタビューを撮る。
企業動画、社内向けコンテンツ、採用動画、セミナー収録、対談動画などでは、かなりよくある撮影シーンです。
ただ、会議室でそのまま撮ると、どうしても映像がのっぺりしがちです。

天井照明はついている。
窓から外光も入っている。
カメラの露出も合っている。

でも、なんとなく立体感がない。
人物が背景に埋もれて見える。
部屋全体は明るいのに、映像としては綺麗に見えない。

この原因は、単純な明るさ不足ではなく、光の方向と明暗差が整理されていないことにあります。
今回のNANLITE照明セミナーでは、会議室でのインタビュー撮影を想定して、部屋の雰囲気を活かしながら自然に見せるライティングを実演しました。

まず見るべきは「部屋の中で一番明るい場所」

会議室ライティングを作るときに、最初に見るべきなのはライトの位置ではありません。
まず見るべきなのは、その部屋で一番明るい場所はどこかです。
今回のような会議室では、窓の外から入ってくる光がかなり強い状態でした。
一度、室内のライトを消してみると分かります。

部屋の中で一番明るいのは、照明器具そのものではなく、窓側です。
つまり、自然に考えると「光は窓側から来ている」と見えるわけです。

ここを無視して、窓とは逆側から強いキーライトを作ってしまうと、映像として少し不自然になります。

もちろん、完全に別世界のライティングを作るならそれでも構いません。
でも、会議室らしい自然な雰囲気を活かしたいなら、すでにある光の方向を読むことが大事です。

窓からの光が強いなら、その方向に合わせてキーライトを作る。
部屋の奥に入るほど暗くなるなら、その流れを活かす。

これだけで、映像の説得力が変わります。

ISOを上げても、会議室は綺麗にならない

会議室が暗いと、ついカメラ側でISOを上げたくなります。

もちろん、ISOを上げれば画面全体は明るくなります。

でも、ここで問題になるのは、ISOを上げても明暗差のバランスは変わらないということです。

暗い部分も明るい部分も、まとめて持ち上がるだけです。

つまり、のっぺりした映像は、明るくしてものっぺりしたまま。
人物と背景の分離感がない映像は、明るくしても分離しません。

必要なのは、単に明るくすることではなく、光の方向を作り、影を整理することです。

この考え方は、前回の「照明は明るくするだけではなく、影を整える」という話ともつながります。

キーライトは天井バウンスで作る

今回の実演では、キーライトとして720Wクラスのライトを使用し、直接人物に当てるのではなく、天井に向けてバウンスさせています。

これがかなり重要です。

会議室の窓側にライトを置きたい。
でも、実際には窓の外にライトを置くことはできません。

かといって、室内から直接強い光を当ててしまうと、いかにも「ライトを当てました」という不自然な見え方になってしまいます。

そこで、天井に光を当てて反射させる。

天井にバウンスした光が、上からやわらかく人物に回ることで、会議室にもともとあるシーリングライトのような自然な雰囲気を作れます。

直接光ではなく、反射光。
硬い光ではなく、やわらかく回る光。

この方法なら、部屋の雰囲気を壊さずに、人物に必要な明るさと立体感を加えることができます。

部屋の雰囲気を活かすライティング

会議室撮影で大事なのは、「綺麗にすること」だけではありません。

その部屋らしさを残すことも大事です。

たとえば、企業の会議室で撮っているのに、まるでスタジオのように作り込みすぎると、少し違和感が出ることがあります。

今回の実演では、窓からの光、天井から落ちる光、会議室によくあるスポットライトの雰囲気を活かしています。

特に面白いのが、あえて色温度を少し変えた暖色の光を入れているところです。

会議室や廊下、オフィスの一角には、少しオレンジっぽい照明が入っていることがあります。

その雰囲気を再現するように、暖色のフィルライトを入れる。

すると、見る人は「こういう光がある部屋なんだな」と自然に受け取れます。

ただ明るくするのではなく、その場所にありそうな光として作る

ここが、かなり現場的なポイントです。

フィルライトで影を整える

キーライトを作ると、当然ながら影ができます。

この影をどう処理するかが、ライティングの重要な部分です。

今回の構成では、キーライトの反対側からフィルライトを入れています。

フィルライトの役割は、影を完全に消すことではありません。

影をどこまで残すか。
暗部をどこまで持ち上げるか。
顔の立体感を保ちながら、見えにくい部分をどう整えるか。

ここを調整するのがフィルライトです。

会議室の天井照明のように全体がフラットに明るい状態とは違い、左側にキーの方向があり、反対側からやわらかくフィルが入ることで、人物の顔に自然な明暗差が生まれます。

これにより、ただ明るいだけではない、立体感のある人物表現になります。

リムライトで髪に艶を出す

次に加えているのがリムライトです。

リムライトは、人物の後方や斜め後ろから入れる光です。

今回の実演では、髪の毛に艶を出す目的でも使われています。

人物の髪や肩の輪郭に光が入ると、背景との分離感が出ます。

特に会議室のように、背景との距離が十分に取れない場所では、人物が背景にくっついて見えやすくなります。

そこでリムライトを入れると、髪や肩のエッジが立ち、人物が少し前に出て見えます。

この効果は、派手に見せるためだけのものではありません。

会議室インタビューのような自然な映像でも、リムライトが少し入るだけで、映像の品が変わります。

背景ライトで奥行きを作る

今回の構成では、さらに背景にもライトを1灯入れています。

ホリゾントライト、背景当ての考え方です。

被写体の後ろに光のポイントを作ると、画面に奥行きが出ます。

ただ人物を明るくするだけだと、背景との関係が弱くなりがちです。

でも、人物の奥に少し明るい場所を作ると、空間の奥行きが感じられるようになります。

背景の壁に軽く光を当てる。
奥のスペースに明るいポイントを作る。
窓や室内灯と馴染むように光を置く。

こうした工夫を入れることで、会議室の画が一気に「撮影された映像」らしくなります。

今回の実演は、3点ライティングに背景ライトを加えた、いわば3ポイント+αの構成です。

今回のライティング構成

今回の会議室ライティングは、大きく分けると以下のような構成です。

1つ目は、キーライト。
正面斜め45度方向を意識しつつ、天井バウンスでやわらかく光を回します。

2つ目は、フィルライト。
キーライトの反対側から入れて、影を整えます。

3つ目は、リムライト。
後方から人物の髪や輪郭に光を入れて、背景から分離させます。

4つ目は、ホリゾントライト。
背景に光を当て、奥行きと空間の表情を作ります。

この4つを組み合わせることで、会議室らしさを残しながら、人物が自然に立体的に見える映像に仕上がります。

会議室撮影で大切なのは、現場の光を読むこと

今回の実演で一番大事なのは、機材の数ではありません。

大事なのは、現場の光を読んでいることです。

窓の光はどこから来ているのか。
部屋の中で一番明るい場所はどこか。
天井照明はどんな印象を作っているのか。
背景に奥行きを作れる場所はあるのか。
人物と背景をどう分離させるのか。

これを見たうえで、ライトを足していく。

ライトを置く前に、まず現場を見る。
部屋の雰囲気を壊さずに、足りない部分だけを補う。

これが、自然な会議室ライティングの考え方です。

まとめ:会議室でも、光を作れば映像は変わる

会議室撮影は、簡単そうに見えて意外と難しい撮影です。

部屋は明るい。
でも、映像としては平たく見える。
天井照明はある。
でも、人物の顔が綺麗に見えるとは限らない。

そんなときに必要なのは、カメラのISOを上げることではなく、光の方向を作ることです。

窓の光を読む。
天井バウンスで自然なキーライトを作る。
フィルライトで影を整える。
リムライトで人物の輪郭を出す。
背景ライトで奥行きを作る。

この流れを意識するだけで、会議室インタビューの見え方は大きく変わります。

NANLITE照明セミナーの今回の実演は、まさに「会議室でもここまで作れる」という実例でした。

照明は、派手な演出だけのためにあるものではありません。

その場の雰囲気を活かしながら、人物を自然に、立体的に、見やすくするための技術です。

会議室でのインタビュー撮影や社内動画制作に関わる方には、かなり実用的な内容だと思います。

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パンダスタジオの創業メンバーの1人。東京都立産業技術大学院大学で修士号を取得。電気通信大学大学院、熊本大学大学院、グロービス大学院でも学ぶ。PANDASTUDIO.TVでは、主に、BlackMagic Design製品を担当しスタジオ構築や配信を担当。

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