SIGMA 18-35mm T2 PLシネマレンズで撮る映像の世界

シネマレンズ

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映像制作の現場において、レンズ選びは作品のクオリティを左右する最も重要な要素のひとつです。SIGMA High Speed Zoom 18-35mm T2 シネマレンズ PL マウントは、スチルレンズで培われたSIGMAの光学技術をシネマレンズとして昇華させた意欲作であり、プロフェッショナルからインディーズの映像制作者まで幅広い層から支持を集めています。T2という明るさを持つズームレンズでありながら、単焦点レンズに迫る描写力を実現し、PLマウント対応によりハイエンドなシネマカメラとの組み合わせも可能です。本記事では、このSIGMA 18-35mm T2 PLシネマレンズの基本スペックから光学性能、実際の撮影現場での活用法、競合レンズとの比較、そして最大限に活かすための実践的なガイドまで、徹底的に解説していきます。映像制作のワークフローを一段階引き上げたいと考えている方にとって、必読の内容となるでしょう。

SIGMA 18-35mm T2 PLマウント シネマレンズの基本スペックと特徴

18-35mmの焦点距離がもたらすズーム域の利便性

SIGMA High Speed Zoom 18-35mm T2 シネマレンズ PL マウントが採用する18-35mmという焦点距離は、Super 35mmフォーマットにおいて広角から標準域をカバーする極めて実用的なズームレンジです。35mm判換算でおよそ27-52.5mm相当の画角となり、ワイドショットからミディアムショット、さらにはバストアップに近いフレーミングまで、レンズ交換なしに対応できます。映像制作の現場では、限られた時間の中でテンポよくカットを撮り進める必要があり、この焦点距離域をひとつのレンズでまかなえることは大きなアドバンテージとなります。特にドキュメンタリーやイベント撮影のように被写体の動きが予測しにくい状況では、ズーム操作によって瞬時に画角を調整できる柔軟性が、決定的な瞬間を逃さないための武器になります。

また、18-35mmという比較的コンパクトなズームレンジに抑えていることが、光学性能の面でも大きなメリットをもたらしています。一般的に、ズーム倍率が高くなるほど光学設計における妥協が増え、解像度やコントラストの低下が避けられません。しかし、約2倍という控えめなズーム比に設計を集中させることで、SIGMAはズームレンズでありながら単焦点レンズに匹敵する描写力を実現しています。焦点距離全域にわたって均一な画質を維持できる点は、ポストプロダクションにおけるカット間の統一感を保つ上でも非常に重要です。

T2の明るさが映像制作に与えるアドバンテージ

T2という透過率は、シネマズームレンズとしては非常に明るい部類に入ります。一般的なシネマズームレンズがT2.8〜T4程度であることを考えると、T2の明るさは約1段から2段のアドバンテージを持つことになります。この差は実際の撮影現場において極めて大きな意味を持ちます。まず、低照度環境での撮影において、ISO感度を上げずに適正露出を得られるため、ノイズの少ないクリーンな映像を記録できます。室内シーンや夕暮れ時のロケーション撮影など、光量が限られる状況でも照明機材を最小限に抑えられるため、撮影チームの機動力向上とコスト削減の両方に貢献します。

さらに、T2の明るさは被写界深度のコントロールにおいても大きな表現力をもたらします。開放付近で撮影することで、背景を美しくぼかしたシネマティックな映像表現が可能となり、被写体を際立たせる演出を自在に行えます。ズームレンズでありながら、単焦点レンズのような浅い被写界深度を活かした撮影ができる点は、SIGMA 18-35mm T2の最大の魅力のひとつです。また、T値はF値と異なり実際の光の透過量を示す数値であるため、露出計算の精度が高く、複数のレンズを使い分ける際にも露出の一貫性を保ちやすいという利点があります。

PLマウント対応が意味するプロフェッショナル仕様の信頼性

PLマウントは、ARRI社が開発したシネマカメラ用のレンズマウント規格であり、映画・CM・テレビドラマなどのプロフェッショナルな映像制作現場において事実上の標準規格として広く採用されています。SIGMA High Speed Zoom 18-35mm T2 シネマレンズがPLマウントに対応していることは、このレンズがプロフェッショナルの要求に応えうる品質と信頼性を備えていることの証でもあります。PLマウントは堅牢なバヨネット構造を採用しており、レンズとカメラボディの接合部に高い剛性を確保します。これにより、撮影中の振動や衝撃によるマウントの緩みやガタつきを防ぎ、フランジバックの精度を長期間にわたって維持できます。

PLマウント対応のカメラボディとしては、ARRI ALEXAシリーズやALEXA Mini、Sony VENICE、RED DSMCシリーズなど、業界を代表するハイエンドシネマカメラが挙げられます。これらのカメラとSIGMA 18-35mm T2を組み合わせることで、4K・6Kを超える高解像度撮影においてもレンズ性能を余すことなく発揮できます。また、レンタルハウスにおいてもPLマウントレンズは標準的な在庫品として扱われており、プロジェクトごとに必要な機材を柔軟に調達できるエコシステムの中にSIGMAのシネマレンズが組み込まれている点も、現場での信頼性を高める要因となっています。

SIGMA High Speed Zoom 18-35mm T2の光学性能を徹底解析

シネマレンズならではの高解像度とコントラスト表現

SIGMA High Speed Zoom 18-35mm T2 シネマレンズ PL マウントの光学性能は、SIGMAがスチルレンズのArtラインで培った高い設計技術をベースに、シネマレンズとしての要件を満たすよう最適化されています。特筆すべきは、画面中心部から周辺部にかけて均一な解像度を維持する能力です。4K以上の高解像度撮影が標準となった現代の映像制作において、レンズの解像力は映像のシャープネスとディテール再現に直結します。本レンズは、特殊低分散(SLD)ガラスや非球面レンズを効果的に配置することで、ズーム全域・絞り全域にわたって高いMTF値を実現しています。

コントラスト表現においても、SIGMAのシネマレンズは独自の強みを発揮します。スーパーマルチレイヤーコーティングにより、逆光やサイド光といった厳しい光線条件下でもフレアやゴーストを効果的に抑制し、シャドウからハイライトまで豊かな階調を描き出します。このコントラストの高さは、LOG収録やRAW収録を行った際のカラーグレーディング耐性にも直結しており、ポストプロダクションでの調整幅を広げます。映像全体に立体感と奥行きを与えるコントラスト表現は、単なるスペック上の数値では測れない、実際の映像を見て初めて実感できるSIGMAシネマレンズの真骨頂と言えるでしょう。

フォーカスブリージングの抑制とスムーズなピント操作

シネマレンズにおいて、フォーカスブリージング(ピント位置の変化に伴う画角の変動)の抑制は極めて重要な要素です。スチルレンズでは許容されがちなこの現象も、動画撮影においてはフォーカス送りの際に画面が微妙に拡大・縮小する不自然な動きとして視聴者に認識されてしまいます。SIGMA 18-35mm T2は、シネマレンズとしての設計段階からフォーカスブリージングの最小化が図られており、ピント移動時の画角変動を極限まで抑えています。これにより、手前の被写体から奥の被写体へとフォーカスを送るラックフォーカスの演出を、自然かつ美しく行うことが可能です。

フォーカスリングの操作感も、シネマレンズとしての完成度を示す重要な指標です。本レンズのフォーカスリングは、適度なトルク感を持つ滑らかな回転を実現しており、フォローフォーカスユニットとの相性も優れています。フォーカスリングの回転角度は十分に広く設定されているため、微細なピント調整を正確に行えます。また、ズームリングについても同様に均一なトルク感が確保されており、ズーム操作中の画角変化がリニアに感じられるよう設計されています。ギア付きのフォーカスリング・ズームリングは業界標準の0.8Mピッチを採用しており、各種フォローフォーカスシステムやレンズモーターとの互換性も万全です。

色収差・歪曲収差の補正技術とその実力

色収差の補正は、映像のクリアさと色の正確性を左右する重要な光学性能です。SIGMA 18-35mm T2では、SLD(Special Low Dispersion)ガラスを複数枚採用することで、軸上色収差と倍率色収差の両方を高いレベルで補正しています。軸上色収差はピント面前後に発生する色のにじみであり、開放絞り付近で特に目立ちやすい現象ですが、本レンズではT2開放時においても色にじみが極めて少なく、被写体のエッジがシャープに描写されます。倍率色収差については、画面周辺部での色ずれを最小限に抑えており、高コントラストな被写体を画面端に配置した場合でも、パープルフリンジやグリーンフリンジがほとんど認められません。

歪曲収差についても、18-35mmという広角域を含むズームレンズとしては驚くほど良好に補正されています。広角端の18mmでは樽型歪曲がわずかに認められるものの、建築物の直線や水平線の描写において実用上問題となるレベルではありません。望遠端の35mmではほぼ歪曲ゼロに近い描写が得られます。シネマレンズの場合、スチルレンズのようにカメラ内やソフトウェアでの自動補正に頼ることが少ないため、光学的に歪曲を抑えていることの価値は非常に大きいと言えます。これらの収差補正技術の総合力が、SIGMA 18-35mm T2の映像品質を支える基盤となっています。

映像制作現場におけるSIGMA 18-35mm T2 PLレンズの活用シーン

ドキュメンタリー撮影での機動力と描写力の両立

ドキュメンタリー撮影は、映像制作の中でも特に予測不可能な状況に対応する力が求められるジャンルです。SIGMA High Speed Zoom 18-35mm T2 シネマレンズ PL マウントは、このジャンルにおいて機動力と描写力を高次元で両立させるレンズとして高い評価を得ています。18-35mmのズーム域は、インタビューシーンでの適度なクローズアップから、ロケーション全体を捉えるワイドショットまでをレンズ交換なしにカバーでき、刻一刻と変化する状況に素早く対応できます。T2の明るさは、自然光のみで撮影するドキュメンタリーの現場において特に威力を発揮し、薄暗い室内や夕暮れ時でも照明を追加することなくクリーンな映像を記録可能です。

また、ドキュメンタリー撮影では長時間にわたってカメラを持ち運ぶことが多いため、レンズの重量とサイズも重要な選定基準となります。SIGMA 18-35mm T2は、同等のスペックを持つ他社シネマズームレンズと比較してコンパクトかつ軽量であり、ハンドヘルドやジンバルでの運用にも適しています。描写面では、被写体の肌の質感やテクスチャーを忠実に再現する解像力と、自然な色再現性が、ドキュメンタリー映像に求められるリアリティと説得力を支えます。レンズ交換の手間を省くことで、被写体との関係性を途切れさせることなく撮影を続けられる点も、ドキュメンタリー制作者にとって大きな魅力です。

CM・MV制作における映像表現の幅広さ

CM(コマーシャル)やMV(ミュージックビデオ)の制作現場では、短い尺の中で視覚的なインパクトと高い映像美を実現することが求められます。SIGMA 18-35mm T2 PLシネマレンズは、T2の明るさを活かした浅い被写界深度による美しいボケ表現と、シャープな描写力の両立によって、商品やアーティストを魅力的に映し出す映像を生み出します。広角端18mmでは空間の広がりを活かしたダイナミックな構図が可能であり、望遠端35mmでは被写体に寄った親密な表現ができるため、1本のレンズで多彩なカットバリエーションを撮影できます。

CM制作においては、撮影スケジュールが厳密に管理されることが多く、レンズ交換の時間を最小限に抑えることが効率的な進行に直結します。ズームレンズであるSIGMA 18-35mm T2は、セットアップの変更を素早く行えるため、限られた撮影時間を有効に活用できます。MV制作では、ステディカムやドリーを使った動きのあるカメラワークと組み合わせることで、音楽のリズムに合わせたダイナミックな映像演出が可能です。また、LOG収録との相性が良く、カラーグレーディングでの追い込みによって、ブランドイメージやアーティストの世界観に合わせた独自のルックを作り上げることができます。色再現の正確さと階調の豊かさは、ポストプロダクションでの自由度を大きく広げてくれるでしょう。

インディーズ映画やショートフィルムでのコストパフォーマンス

インディーズ映画やショートフィルムの制作において、予算の制約は常に大きな課題です。SIGMA High Speed Zoom 18-35mm T2 シネマレンズ PL マウントは、ARRIやZeissといった伝統的なシネマレンズブランドと比較して、大幅に手頃な価格帯でありながら、プロフェッショナルレベルの光学性能を提供する点で、インディーズ映像制作者にとって画期的な選択肢となっています。限られた予算の中でレンズに投資できる金額には上限がありますが、SIGMAのシネマレンズはその制約の中で最大限の映像品質を引き出すことを可能にします。

コストパフォーマンスの高さは、単にレンズ本体の価格だけにとどまりません。18-35mmのズーム域をT2の明るさでカバーできることにより、本来であれば複数本の単焦点レンズを揃える必要がある焦点距離をこの1本でまかなえます。これはレンズ購入費用の削減だけでなく、レンタル費用の節約にもつながります。さらに、T2の明るさにより照明機材を削減できる場面も多く、機材のトータルコストと撮影チームの人数を抑えることが可能です。映像品質に妥協することなく制作コストを最適化できるSIGMA 18-35mm T2は、クリエイティブなビジョンを持ちながらも予算面での現実と向き合う必要があるインディーズ映像制作者にとって、まさに理想的なパートナーと言えるでしょう。

SIGMA 18-35mm T2 PLマウントと競合シネマレンズの比較

ARRI・Zeissなど主要シネレンズとの描写力比較

SIGMA 18-35mm T2 PLシネマレンズの描写力を正しく評価するためには、業界のリファレンスとなるARRIやZeissのシネマレンズとの比較が不可欠です。ARRI/Zeiss Ultra Primeシリーズは、映画業界で長年にわたり標準的な選択肢として使用されてきた単焦点シネマレンズであり、その描写は温かみのある色再現と滑らかなボケ味で知られています。一方、SIGMA 18-35mm T2は、よりモダンでシャープな描写傾向を持ち、特に解像度においてはUltra Primeを上回る場面も少なくありません。Zeiss Compact Primeシリーズとの比較においても、SIGMAは画面中心部から周辺部にかけての解像度の均一性で優位性を示しています。

ただし、描写力の評価は単純な解像度の数値だけでは語れません。ARRIやZeissのシネマレンズが持つ独特のルック、すなわち肌の描写における柔らかさや、ハイライトのロールオフの美しさ、そして数十年にわたる映画制作で培われた「映画らしい」画作りは、単純なスペック比較では見えてこない価値です。SIGMAのシネマレンズは、現代的なシャープさとクリアさを重視する映像制作者にとって非常に魅力的な選択肢であり、特にデジタルシネマの高解像度化に対応した描写力は大きな強みです。最終的には、作品のビジュアルスタイルや制作者の好みに応じて最適なレンズを選択することが重要です。

価格帯とコストパフォーマンスにおけるポジショニング

シネマレンズの価格帯は非常に幅広く、レンズ選定において予算は常に重要な判断材料となります。以下の表は、SIGMA 18-35mm T2と競合する主要なシネマレンズの価格帯を比較したものです。

レンズ タイプ 価格帯(目安) 明るさ
SIGMA 18-35mm T2 ズーム 約50〜60万円 T2
ARRI Signature Zoom 19-36mm ズーム 約500万円以上 T2.8
Zeiss Compact Zoom 15-30mm ズーム 約250〜300万円 T2.9
Canon CN-E 18-80mm T4.4 ズーム 約60〜70万円 T4.4
Zeiss CP.3 18mm + 35mm(2本) 単焦点×2 約100〜120万円 T2.1

この比較から明らかなように、SIGMA 18-35mm T2はT2という明るさを持つシネマズームレンズとしては圧倒的なコストパフォーマンスを誇ります。ARRIのSignature Zoomと比較すると約10分の1の価格でありながら、明るさではむしろ上回っています。Zeiss Compact Zoomと比較しても約5分の1の価格帯です。もちろん、これらの高価格帯レンズには独自の光学設計やビルドクオリティ、ブランドとしての信頼性があり、単純な価格比較だけでは判断できない部分もあります。しかし、限られた予算の中で最大限の映像品質を追求する制作者にとって、SIGMAのポジショニングは極めて魅力的と言えるでしょう。

サイズ・重量バランスから見る現場での取り回しやすさ

映像制作の現場において、レンズのサイズと重量は撮影スタイルや機材構成に直接影響を与える重要なファクターです。SIGMA 18-35mm T2 PLマウントは、約1.2kgという重量と比較的コンパクトなサイズを実現しており、同クラスのシネマズームレンズの中では軽量な部類に入ります。この軽量さは、ハンドヘルド撮影やジンバル(電動スタビライザー)での運用において大きなアドバンテージとなります。DJI Ronin 4DやFreefly MōVIといったジンバルシステムには搭載可能重量の制限があるため、レンズの軽さはシステム全体の選択肢を広げることにつながります。

一方、ARRI Signature ZoomやZeiss Compact Zoomといった競合レンズは、より大型で重量もあるため、三脚やドリーを使った据え置き型の撮影スタイルが前提となる場面が多くなります。SIGMAの軽量さは、ステディカムオペレーターの身体的負担を軽減し、長時間の撮影でも安定したカメラワークを維持することを可能にします。また、レンズの前玉径がコンパクトであることは、マットボックスやフィルターシステムの選択肢を広げ、周辺機材のコストと重量も抑えることができます。ロケ撮影における機材の運搬や、限られたスペースでの撮影においても、このコンパクトさは大きな利点となります。現場での取り回しやすさという観点から、SIGMA 18-35mm T2は非常にバランスの取れたレンズと評価できるでしょう。

SIGMA 18-35mm T2 PLシネマレンズを最大限に活かすための実践ガイド

推奨カメラボディとの組み合わせとシステム構築

SIGMA High Speed Zoom 18-35mm T2 シネマレンズ PL マウントのポテンシャルを最大限に引き出すためには、適切なカメラボディとの組み合わせが不可欠です。PLマウント対応のカメラとして、まず推奨されるのがARRI ALEXA Miniおよび ALEXA Mini LFです。ALEXA Miniはコンパクトなボディサイズとシネマ業界最高峰の色再現性を誇り、SIGMA 18-35mm T2の光学性能を余すことなく活かせます。ただし、本レンズはSuper 35mmフォーマット対応であるため、ALEXA Mini LFで使用する場合はSuper 35mmクロップモードでの運用となる点に注意が必要です。

Sony VENICEシリーズもPLマウントに対応しており、デュアルベースISOによる優れた高感度性能とSIGMA 18-35mm T2のT2の明るさを組み合わせることで、極めて低照度な環境でも高品質な映像を記録できます。RED V-RAPTOR やRED KOMODOといったREDカメラも、PLマウントアダプターを介して本レンズとの組み合わせが可能です。システム構築においては、レンズサポートとしてブリッジプレートとレンズサポートロッドを用意し、レンズの重量をカメラマウントだけに依存させないことが重要です。フォローフォーカスユニットはTilta NucleusやARRI WCUシリーズなど、ワイヤレス対応のものを選択すると、撮影の柔軟性が大幅に向上します。

NDフィルター・マットボックスなど周辺機材の選び方

T2という明るいレンズを屋外で使用する場合、NDフィルターは必須のアクセサリーとなります。特に日中の屋外撮影でシャッタースピードを180度ルール(フレームレートの2倍の分母)に維持しながら開放絞りで撮影するためには、十分な減光量を持つNDフィルターが必要です。推奨されるのは、Tiffen、Schneider、NiSi Cinemaなどのブランドが提供する4×5.65インチサイズのシネマ用NDフィルターです。可変NDフィルターは便利ですが、色かぶりやクロスパターンの発生リスクがあるため、固定値のNDフィルターを複数枚用意して組み合わせる方法が、映像品質を重視するプロフェッショナルの現場では一般的です。

マットボックスは、フレアの制御とフィルターの装着を担う重要な周辺機材です。SIGMA 18-35mm T2のコンパクトなフロント径に合わせて、Bright Tangerine Misfit AtomやWooden Camera UMBなどの軽量マットボックスを選択すると、システム全体の重量バランスを良好に保てます。クリップオン式のマットボックスはロッド不要で取り付けられるため、機動力を重視する撮影スタイルに適しています。また、IRカットフィルターの併用も検討すべきです。NDフィルター使用時に赤外線汚染による色かぶりが発生することがあるため、Tiffen IR NDやHot Mirrorフィルターを組み合わせることで、正確な色再現を維持できます。

撮影時のセッティングとカラーグレーディングのポイント

SIGMA 18-35mm T2 PLシネマレンズの性能を最大限に活かすためには、撮影時のセッティングとポストプロダクションでのカラーグレーディングの両面からアプローチすることが重要です。撮影時には、カメラのLOGガンマまたはRAW収録を活用し、ダイナミックレンジを最大限に確保することを推奨します。ARRI LogC、Sony S-Log3、RED Log3G10など、各カメラメーカーが提供するLOGカーブに対応したLUTをモニターに適用しながら撮影することで、最終的な仕上がりをイメージしつつ、グレーディングでの調整幅を最大化できます。ホワイトバランスについては、撮影現場でカラーチャート(X-Rite ColorChecker Videoなど)を撮影しておくと、ポストプロダクションでの色補正の基準点として活用できます。

カラーグレーディングにおいては、SIGMA 18-35mm T2の特性を理解した上でのアプローチが効果的です。本レンズはニュートラルでクリーンな色再現を特徴としているため、DaVinci ResolveやBaselight等のグレーディングソフトウェアでの色操作に対して素直に反応します。フィルムルックを目指す場合は、ハイライトのロールオフを緩やかに設定し、シャドウにわずかなティール、ハイライトに温かみのあるトーンを加えることで、SIGMAのシャープな描写にシネマティックな質感を付加できます。また、本レンズのシャープネスの高さを活かし、グレーディング段階でソフトなグロウやハレーションエフェクトを意図的に加えることで、独自の映像スタイルを構築することも可能です。

よくある質問(FAQ)

Q1. SIGMA 18-35mm T2 PLマウントはフルフレームセンサーに対応していますか?

いいえ、SIGMA High Speed Zoom 18-35mm T2 シネマレンズ PL マウントはSuper 35mmフォーマット(APS-Cサイズ相当)のイメージサークルに対応しています。フルフレームセンサーのカメラで使用する場合は、Super 35mmクロップモードに設定する必要があります。フルフレームモードで使用するとイメージサークルの外側にケラレが発生するため注意が必要です。

Q2. EFマウントやEマウントのカメラでも使用できますか?

本レンズはPLマウント仕様ですが、SIGMAはEFマウント版やEマウント版のシネマレンズも別途ラインナップしています。PLマウント版を他のマウントのカメラで使用したい場合は、PL-to-EマウントアダプターやPL-to-EFマウントアダプターを使用することで対応可能ですが、フランジバックの精度を維持するため、信頼性の高いメーカーのアダプターを選択することが重要です。

Q3. このレンズはオートフォーカスに対応していますか?

SIGMA 18-35mm T2 PLシネマレンズはマニュアルフォーカス専用です。シネマレンズは映像制作における精密なフォーカスコントロールを前提として設計されており、フォローフォーカスユニットやワイヤレスレンズコントロールシステムと組み合わせて使用することが標準的な運用方法です。フォーカスリングのギアは0.8Mピッチの業界標準仕様です。

Q4. SIGMA 18-35mm T2と同社のスチルレンズ18-35mm F1.8 Artとの違いは何ですか?

光学設計のベースは共通していますが、シネマ版は映像制作に最適化された多くの改良が施されています。具体的には、フォーカスブリージングの抑制、ギア付きのフォーカス・ズーム・アイリスリング、無段階の絞り制御、統一された前玉径、内部反射を低減するコーティングの最適化などが挙げられます。また、T値表記による正確な露出管理が可能であり、レンズ鏡筒の素材や構造もプロフェッショナルな現場での耐久性を考慮した設計となっています。

Q5. ズーム操作中にT値(露出)は変化しますか?

いいえ、SIGMA 18-35mm T2はズーム全域でT2の明るさを維持するコンスタントアパーチャー設計を採用しています。ズーム操作中に露出が変化しないため、撮影中のズーミングやカット間での焦点距離変更においても一貫した露出を保つことができます。これはシネマレンズとしての基本的な要件であり、映像制作のワークフローを大幅に効率化します。

Q6. レンタルで借りることはできますか?

はい、SIGMA High Speed Zoom 18-35mm T2 シネマレンズ PL マウントは、国内外の主要な映像機材レンタルハウスで取り扱われています。日本国内では、ビデオサービス、ナックイメージテクノロジー、レンタルのニッケンなどの大手レンタル会社で在庫されていることが多く、プロジェクト単位での短期レンタルが可能です。購入前にレンタルで試用し、自身の撮影スタイルとの相性を確認することをおすすめします。

Q7. SIGMA 18-35mm T2と組み合わせるのに最適な望遠ズームレンズはありますか?

SIGMAのシネマレンズラインナップには、同じHigh Speed Zoomシリーズとして50-100mm T2が用意されています。この2本を組み合わせることで、18mmから100mmまでの焦点距離をT2の明るさで統一的にカバーでき、色再現やコントラストの一貫性も保たれます。さらに広い焦点距離域が必要な場合は、SIGMA Cine Zoomシリーズの24-35mm T2.2や、他社製の望遠ズームレンズとの組み合わせも検討できます。

SIGMA High Speed Zoom 18-35mm T2 シネマレンズ PL マウント
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PANDASTUDIO.TVのCEOの西村正宏のWeb上ニックネーム。東京都中央区在住。兵庫県たつの市出身。早稲田大学大学院で情報工学の修士号。駒澤大学大学院で経営学の修士号を取得。IT,インターネット、AI、映像機器、音響機器を愛す。

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