PTZカメラを設置するとき、地味に悩ましいのが電源まわりです。映像信号や制御信号だけでなく、電源まできちんと考えないといけないので、配線が増えて見た目もごちゃつきがちです。
今回は、SONY SRG-A40をPoEインジェクターで給電する方法について、簡単に紹介します。
見た目では分からない給電方法
カメラが普通に動いていると、どこから電源を取っているのか、ぱっと見では分からないことがあります。今回の構成も、見た目だけだと、ダクトレールのあたりから給電しているように見えます。
でも実際には、そこには電気が通っていません。では、どこから電源を取っているのかというと、LANケーブル経由のPoE給電です。
つまり、ネットワーク用のケーブル1本で、通信と電源をまとめているわけです。
SRG-A40はそれなりに電力が必要
ここで一つ注意点があります。SRG-A40は、PTZカメラの中でもそれなりに電力を使う機種です。
そのため、よくある一般的なPoE機器では足りない場合があります。カメラを安定して動かすには、必要な電力に対応した機材を選ばないといけません。
「PoE対応って書いてあるから大丈夫だろう」と思ってつなぐと、うまく動かなかったり、不安定になったりすることもあります。このあたりは、地味ですが大事なポイントです。
PoE対応スイッチは便利。でも高い
一番分かりやすい方法は、PoE対応のネットワークスイッチを使うことです。これなら、LAN配線の中でまとめて給電できるので、構成としてはかなりすっきりします。
ただ、必要な電力にしっかり対応したスイッチを選ぼうとすると、どうしても価格は上がります。カメラの台数が多いならスイッチ導入の意味は大きいですが、1台だけ試したいとか、まずは簡単に動かしたいという場合には、少し大げさに感じることもあります。
そんなときに便利なのがPoEインジェクター
そこで便利なのが、PoEインジェクターです。
PoEインジェクターは、簡単にいうと、LANの通信に電源を後から載せて送るための機材です。
構成としては、インジェクターに通常のネットワークを入れて、そこからカメラへPoE付きのLANを出す形になります。これを使えば、高価なPoE対応スイッチがなくても、必要なカメラ1台だけに給電できます。
少数台の運用なら、かなり現実的な方法です。
配線の考え方はシンプル
PoEインジェクターには、だいたい入力側と出力側があります。通常のデータだけを扱う側と、電源を載せたPoE出力側が分かれているので、
- ネットワーク側からインジェクターへデータを入れる
- インジェクターからカメラへPoE付きLANを送る
という流れになります。
これで、PCからカメラへアクセスしながら、同時に電源も供給できます。
現場でのメリット
この方法の良いところは、やはり配線がすっきりすることです。特にPTZカメラは、天吊りや高い位置に設置することも多いので、電源アダプターを別で持っていくより、LAN 1本で済むのはかなり楽です。
さらに、
- 仮設の現場でも組みやすい
- 配線ミスが減る
- 見た目がすっきりする
- 1台だけ導入したいときに無駄が少ない
といったメリットもあります。
まとめ
今回の話をまとめると、SONY SRG-A40のようなPTZカメラでも、PoEインジェクターを使えば、専用のPoEスイッチがなくても比較的すっきり給電できる、ということです。
大規模なシステムを組むならPoE対応スイッチのほうが整理しやすい場面もありますが、まず1台で試したい、あるいは小規模に導入したいなら、PoEインジェクターはかなり便利です。
PTZカメラをこれから使ってみたい方や、設置まわりを少しでもスマートにしたい方は、こうした給電方法も知っておくと役立つと思います。