マイクロコントラストとボケ味を極める NiSi アテナプライムレンズ

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PANDASTUDIO.TVのCEOの西村正宏のWeb上ニックネーム。東京都中央区在住。兵庫県たつの市出身。早稲田大学大学院で情報工学の修士号。駒澤大学大学院で経営学の修士号を取得。IT,インターネット、AI、映像機器、音響機器を愛す。

映像制作の現場において、レンズ選びは作品のクオリティを左右する最も重要な要素のひとつです。NiSi(ニシ)が展開する「ATHENA PRIME(アテナプライム)」シリーズは、フルサイズ対応の大口径T1.9シネマレンズとして、プロフェッショナルなクリエイターから高い評価を獲得しています。本記事では、Eマウント8本セット(14mm/18mm/25mm/35mm/40mm/50mm/85mm/135mm)の詳細な特徴、光学性能、設計思想、そして実際の制作現場における活用メリットを多角的に解説いたします。マイクロコントラストとボケ味を追求した本シリーズが、映像表現にどのような可能性をもたらすのか、導入を検討される方の判断材料としてお役立ていただければ幸いです。

NiSi ATHENA PRIME アテナプライムシリーズの概要と特徴

フルサイズ対応シネマレンズとしての位置づけ

NiSi ATHENA PRIMEシリーズは、フルサイズセンサーに完全対応した本格的なシネマレンズとして開発されたプロダクトラインです。NiSiは元来、フィルター製品で世界的な評価を確立してきたブランドですが、その光学技術とコーティング技術を結集して送り出したのが本シリーズとなります。シネマレンズ市場においては、従来からハイエンドな製品群が高額帯を占めており、独立系のクリエイターや中規模プロダクションにとっては導入のハードルが極めて高い状況が続いてまいりました。アテナプライムは、そうした業界構造に対して新たな選択肢を提示する存在として位置づけられており、放送・劇場映画・コマーシャル・ドキュメンタリー・MV制作など幅広いプロフェッショナル領域での使用を想定して設計されています。

フルサイズ対応であることのメリットは、近年主流となっているSony FX3、FX6、FX9、a7Sシリーズ、Canon R5C、Panasonic S1Hといった大型センサー搭載のシネマカメラ・ハイブリッド機との完全な互換性を確保できる点にあります。イメージサークルが大判センサーをカバーすることで、画面の隅々まで均質な描写を実現し、トリミングや焦点距離の換算を意識することなく、本来の設計画角で撮影に臨める点は、現場における運用効率を大きく高めます。さらに、フルサイズならではの浅い被写界深度と豊かな階調表現を引き出すことで、シネマティックな映像美を追求するクリエイターのニーズに的確に応えるシリーズと評価されています。

大口径T1.9がもたらす映像表現力

アテナプライムシリーズの全レンズが共通して持つ最大の特徴のひとつが、T1.9という大口径設計です。T値はレンズの実効的な明るさを示す数値であり、F値が理論上の開口比であるのに対し、T値はレンズを実際に通過する光量を計測した実測値となります。シネマレンズにおいてT値が採用されるのは、複数のレンズを切り替えながら撮影する際に、露出変化を最小限に抑えるための業界標準的な指標として機能するためです。T1.9という明るさは、シネマレンズの中でもトップクラスの大口径であり、低照度環境下での撮影適性、浅い被写界深度による被写体の分離、そして滑らかなボケ表現といった、映像表現上の多大なアドバンテージをもたらします。

大口径がもたらす表現力は、単なる明るさの確保にとどまりません。ナイトシーンや屋内ロケーション、自然光に依存するドキュメンタリー撮影など、照明環境が制約される状況下でもISO感度を過度に上げることなくクリーンな映像を取得できる点は、ポストプロダクションにおけるグレーディング耐性の向上にも直結します。また、開放T1.9での撮影は、主要被写体を背景から印象的に浮かび上がらせ、観る者の視線を自然に誘導する映像演出を可能にします。アテナプライムは、開放絞りから実用的なシャープネスを確保しているため、絞り込まずとも作品レベルの解像感を維持できる設計となっており、表現意図を妥協なく追求できる優れたツールとして高く評価されています。

Eマウント8本セットのラインナップ詳細

NiSi ATHENA PRIME Eマウント8本セットは、超広角から望遠まで実用的な焦点距離を網羅した包括的なラインナップで構成されています。具体的な構成は14mm、18mm、25mm、35mm、40mm、50mm、85mm、135mmの8焦点距離となり、それぞれが単焦点プライムレンズとして独立した光学設計を持っています。下記の表は、本セットの主要スペックを整理したものです。

焦点距離 開放T値 主な用途
14mm T2.4 超広角・風景・建築
18mm T1.9 広角・空間表現
25mm T1.9 準広角・スナップ
35mm T1.9 標準・ドキュメンタリー
40mm T1.9 標準・自然な画角
50mm T1.9 標準・人物
85mm T1.9 中望遠・ポートレート
135mm T2.0 望遠・圧縮表現

このラインナップは、現代の映像制作で求められるあらゆるシチュエーションをカバーする戦略的な構成となっています。各レンズは外径・フォーカスリングおよびアイリスリングの位置・ギア仕様が統一されており、レンズ交換時のリグ調整やフォローフォーカスの再設定といった煩雑な作業を最小限に抑制できる設計です。8本セットとして導入することで、撮影現場における焦点距離の選択肢を最大化し、ディレクターやDPの創造的な意思決定を強力にサポートする体制を構築できます。

アテナプライムレンズの卓越した光学性能

マイクロコントラストによる立体的な描写

アテナプライムシリーズの光学性能を語る上で、最も特徴的かつ評価されている要素がマイクロコントラストの卓越した再現性です。マイクロコントラストとは、画像の微細な明暗差を解像する能力を指し、被写体の質感、立体感、空気感といった視覚的な情報の豊かさに直結する光学的特性です。一般的な解像度チャートでは測定が困難な領域であり、レンズ設計者の哲学と高品位な硝材、精密な研磨技術、そして最適化されたコーティングが総合的に作用して初めて実現される性能となります。アテナプライムは、この微細な階調再現において優れた性能を発揮し、撮影された映像に「奥行き」と「立体感」という付加価値を与えます。

具体的な映像表現として、被写体の肌の微細な質感、衣服の繊維の織り、木材の年輪、金属表面の微妙な反射といった、肉眼では意識的に観察しなければ気づかないようなディテールが、自然な階調をもって映像内に再現されます。これは単なるシャープネスとは本質的に異なる性質であり、過度なエッジ強調を伴わずに被写体の存在感を引き立てる、シネマレンズに求められる本質的な描写性能です。商業作品やナラティブ作品において、観る者の感情に訴えかける映像を構築するためには、こうしたマイクロコントラストの豊かさが不可欠な要素となります。アテナプライムは、フィルム時代から続くシネマレンズの描写哲学を現代のデジタルワークフローに継承する、説得力ある光学設計が施されたシリーズと言えます。

美しいボケ味と被写体の分離効果

大口径T1.9という開放値と、入念に設計された絞り羽根構造により、アテナプライムシリーズは極めて美しいボケ味を実現しています。ボケ味はシネマレンズの評価軸において、解像度と並ぶ重要な要素であり、被写体の前後における滑らかな焦点外領域の描写は、映像作品の品格を決定づける要素となります。本シリーズでは、円形に近い形状を保つ多枚絞り羽根が採用されており、絞り込んだ際にも自然な円形ボケを維持できる設計です。ハイライト部分の玉ボケは輪郭が硬すぎず、口径食も最小限に抑制されており、画面周辺部でもレモン型に変形しすぎない優れた光学特性を示します。

被写体の分離効果という観点では、開放T1.9で撮影した際に主要被写体が背景から自然に浮かび上がる立体感が、本シリーズの大きな魅力となります。背景の遠近に応じてグラデーション的にボケが深まる過渡領域の描写が美しく、ピント面から背景への移行が滑らかであるため、人物撮影や物撮りにおいて被写体に視線を集中させる演出を効果的に実現できます。さらに、ボケが暴れず素直な性格を持っているため、画面構成の中で背景情報を完全に消し去るのではなく、適度な存在感を残しながら主題を引き立てるバランス感覚に優れています。プロフェッショナルな映像表現において、こうした繊細なボケのコントロールは作品の説得力に直結する重要な要素となります。

色収差を抑えた高解像度な映像品質

高度な光学設計と特殊硝材の採用により、アテナプライムシリーズは色収差を極めて低いレベルにまで抑制しています。色収差は、波長の異なる光がレンズを通過する際に焦点位置がずれることで発生する現象であり、軸上色収差と倍率色収差の二種類が存在します。軸上色収差はピント面の前後で色のにじみとして現れ、特にハイコントラストな被写体の輪郭部分にパープルフリンジやグリーンフリンジとして顕在化します。倍率色収差は画面周辺部で像の倍率が色ごとに異なることで生じる色ずれであり、いずれも映像品質を著しく損なう要因となります。

アテナプライムは、EDガラスや非球面レンズを適切に配置した先進的な光学構成により、開放絞りから両収差を高度に補正しています。これにより、4K・6K・8Kといった高解像度撮影においても、画面全域で色滲みのないクリーンな映像を取得することが可能です。特に、ハイエンドシネマカメラの解像力を最大限引き出す上で、レンズ側の色収差抑制能力は決定的な意味を持ちます。また、ポストプロダクションにおける色補正やVFX合成の精度を高める観点からも、撮影段階での色収差抑制は極めて重要です。輪郭部分にフリンジが存在しないクリアな映像素材は、グレーディング工程での自由度を大きく高め、最終成果物のクオリティを底上げします。本シリーズは、現代の映像制作ワークフロー全体の品質向上に寄与する光学性能を備えています。

プロフェッショナルな動画撮影を支える設計思想

フォーカスブリージングを徹底的に抑制した構造

動画撮影専用設計のシネマレンズに求められる重要な要件のひとつが、フォーカスブリージングの抑制です。フォーカスブリージングとは、ピント位置を変化させた際に画角がわずかに変動してしまう現象であり、スチル撮影では問題視されないものの、動画撮影、特にフォーカス送り(ラックフォーカス)を多用するシネマ撮影においては作品の品質を損なう深刻な課題となります。被写体間でフォーカスを移動させるたびに画角が変化してしまうと、観る者に違和感を与え、シネマティックな演出効果が損なわれてしまうためです。

NiSi ATHENA PRIMEシリーズは、この課題に対して光学設計の段階から徹底的なアプローチを取っており、全焦点距離においてフォーカスブリージングを実用上知覚できないレベルにまで抑制しています。これは、インナーフォーカス方式の採用と、フォーカシング群の精密な動作設計、そして光学的補正の最適化によって実現されているものです。ナラティブ作品におけるキャラクター間の視線誘導、インタビュー撮影における自然なフォーカス送り、商品撮影でのクローズアップへのフォーカス遷移など、あらゆる撮影シーンでブリージングを気にすることなく撮影に集中できる環境を提供します。これは、シネマレンズとして本シリーズが妥協のない設計思想を持って開発されていることを示す象徴的な特徴です。スチルレンズを動画撮影に流用する場合との決定的な差別化ポイントとして、現場の撮影者から高い評価を得ています。

ジンバル撮影に最適化された統一サイズと重量バランス

現代の映像制作では、DJI RoninシリーズやZhiyun Crane、Freefly MoVIといった電動ジンバルが標準的な撮影機材として定着しており、レンズの物理的設計においてもジンバル運用への適合性が重要な評価軸となります。アテナプライムシリーズは、全レンズが統一された外径と類似した重量バランスを持つよう設計されており、ジンバル撮影におけるレンズ交換時の再バランス調整作業を大幅に簡略化できる構造を実現しています。一般的なスチルレンズでは、焦点距離が変わるごとに重量・重心位置が大きく異なるため、ジンバルのモーターキャリブレーションを都度実施する必要があり、現場での時間ロスが頻繁に発生します。

本シリーズでは、各レンズの全長・外径・フィルター径・重量が緻密に揃えられており、レンズ交換後も最小限の調整でジンバル運用を継続できます。この設計思想は、ワンマンオペレーションでの撮影や、限られた時間内で複数のセットアップを必要とする商業撮影現場において、極めて高い実用価値をもたらします。また、フィルター径が統一されていることで、NDフィルターや偏光フィルター、可変NDといった撮影用フィルターをレンズ交換のたびに付け替える煩雑さから解放され、フィルターワークフローの効率化にも貢献します。ステディカムやハンドヘルドリグでの運用においても、統一された物理特性はカメラオペレーターの負担を軽減し、より創造的な作業に集中できる環境を提供します。

シネマカメラとの親和性を高めるギア配置

プロフェッショナルな映像制作現場では、フォローフォーカスシステムやモーター駆動のワイヤレスフォーカスコントロールが標準的に使用されており、レンズ側のギア配置はワークフロー効率を決定する重要な要素となります。アテナプライムシリーズは、フォーカスリングおよびアイリスリングに業界標準規格の0.8M(モジュール0.8)ギアを採用しており、市場で流通するあらゆるフォローフォーカス機器、ワイヤレスフォーカスシステム、レンズコントロールモーターと直接的に接続して使用できます。これにより、別売りのギアリングを追加で装着する必要がなく、即座にプロフェッショナルなリグ構成に組み込むことが可能です。

さらに重要な点として、全レンズにおいてフォーカスリングとアイリスリングの位置が統一されており、レンズ交換後もフォローフォーカスやモーターの位置調整を最小限に抑制できる設計となっています。これは、撮影現場でのセットアップ時間の短縮と、ミスのない確実な操作環境の構築に直結する優位性です。また、フォーカスリングの回転角度は約270度と十分な操作量が確保されており、精密なピント送り操作を実現するシネマレンズらしい設計が施されています。アイリスリングはクリックレスのスムーズな動作で、撮影中の露出変化を滑らかに行えるため、絞り送り演出にも対応可能です。これらの設計要素は、本シリーズがプロフェッショナルシネマ撮影の現場要件を深く理解した上で開発されていることを明確に示しています。

14mmから135mmまで8本セットの活用シーン

14mm・18mmで魅せる広角ダイナミックな映像

14mmおよび18mmという超広角から広角域の二本は、空間の広がりとダイナミックな遠近感を強調する映像表現において中核的な役割を果たします。14mmは超広角に分類され、フルサイズセンサーで約114度という極めて広い水平画角を実現します。これにより、広大な風景、建築物のインテリア・エクステリア、限られた撮影スペースでの全体俯瞰、星景タイムラプスといった、空間そのものを主題とする撮影において他に代替できない表現力を発揮します。また、人物を画面内に配置しながら背景の環境情報も同時に取り込むエスタブリッシングショットや、ドラマティックな遠近感の誇張を活かしたシネマティックなオープニングカットなど、ストーリーテリングの起点となる映像構築に最適です。

18mmは14mmよりやや穏やかな広角域となり、超広角特有の歪曲を抑えつつ広い画角を確保できるバランスの取れた焦点距離です。ドキュメンタリー撮影における対象人物と環境の関係性表現、ミュージックビデオのダイナミックなアクションシーン、車載カメラによる走行映像、ウェディング撮影での会場全体の雰囲気描写など、応用範囲は極めて広範です。両焦点距離ともにT1.9(14mmはT2.4)の大口径を活かして、暗所での手持ち撮影や星景撮影など光量が限られた状況下でも実用的な性能を発揮します。色収差の補正が徹底されているため、画面周辺部でも建築物の直線や星像の点像再現性が高く、超広角レンズにありがちな品質劣化を感じさせない完成度を実現しています。広角域での表現可能性を最大限に引き出すツールとして、映像作家の創造性を強力に支援します。

25mm・35mm・40mm・50mmによる標準域の表現

25mm、35mm、40mm、50mmの四本で構成される標準域は、人間の自然な視覚に近い画角を中心としており、映像制作における最も使用頻度の高い焦点距離群となります。25mmは準広角として、空間の広がりを残しつつ被写体を自然な距離感で捉えられる画角を提供し、舞台撮影やドキュメンタリーのウォーキングショット、対話シーンの環境説明的なカットに適しています。35mmは「人間の視野に最も近い」と評される画角で、ドキュメンタリーやストリート撮影、ナラティブ作品におけるミディアムショットの定番として国際的に標準化された存在です。観る者に違和感を与えない自然な映像表現の基盤として機能します。

40mmは35mmと50mmの中間に位置する独自の画角を持ち、両者の特性を併せ持つ柔軟性が魅力です。やや圧縮感のある描写と適度な空間表現のバランスから、近年シネマ撮影での採用例が増加している焦点距離となります。50mmは「ノーマルレンズ」として古くから映画史上重要な役割を担ってきた焦点距離であり、被写体の自然な遠近感を維持しつつ、開放T1.9による浅い被写界深度を活かした印象的な人物描写を可能とします。これら四本の標準域レンズは、対話シーン、インタビュー、製品撮影、ライフスタイル映像、ナレーティブ作品のミディアム〜クローズアップショットなど、商業映像制作の中核的な撮影タスクをカバーします。微妙に異なる焦点距離を使い分けることで、シーンごとに最適な空間感覚と心理的距離感を構築でき、ディレクターの演出意図を細やかに表現する選択肢を提供します。

85mm・135mmで実現するポートレートと望遠表現

85mmと135mmの中望遠から望遠域は、被写体を背景から美しく分離し、印象的なポートレート表現や圧縮効果を活かした望遠映像を実現する焦点距離です。85mmは「ポートレートレンズの王道」として写真・映像の両分野で確立された画角を持ち、人物の顔立ちを自然なパースペクティブで捉えながら、開放T1.9による浅い被写界深度を活かして主題を背景から際立たせる表現に最適です。インタビュー撮影、ファッション映像、ミュージックビデオの主観的なクローズアップ、ナラティブ作品の感情的なシーンなど、被写体の内面性や心情を映像化する撮影において、本焦点距離が持つ表現力は他に代えがたい価値を提供します。アテナプライム85mmは、優れたマイクロコントラストにより肌の質感を自然に再現し、人物の存在感を立体的に描き出します。

135mmはより強い圧縮効果と被写体の分離効果を持つ望遠域の焦点距離であり、撮影者と被写体の物理的距離を確保しながら親密なフレーミングを実現できる特徴があります。ドキュメンタリーにおける被撮影者へのプレッシャーを最小限に抑えた自然な表情の捕捉、スポーツや舞台撮影での選手・演者へのクローズアップ、商品撮影での圧縮された背景表現、風景撮影での遠景の切り取りなど、用途は多岐にわたります。開放T2.0という明るさを持ちながら望遠域でのシャープネスと色収差補正を高度に両立しており、画面の中心から周辺まで均質な高品位描写を実現します。85mmと135mmの組み合わせは、人物中心の映像制作において強力な表現ツールとなり、シネマグラファーの創造的な意図を妥協なく具現化する基盤を構築します。

映像制作現場におけるアテナプライム導入のメリット

コストパフォーマンスに優れたシネマレンズセット

シネマレンズ市場において、伝統的なハイエンドブランドの製品は一本あたり数百万円という価格帯が一般的であり、8本セットでの導入となれば数千万円規模の投資が必要となります。こうした価格構造は、独立系のクリエイターや中小規模のプロダクションにとって、シネマレンズの恩恵を受ける機会を実質的に制限してきた要因でもありました。NiSi ATHENA PRIMEシリーズは、このような市場構造に対して革新的な価格設定で参入しており、プロフェッショナル仕様のシネマレンズを現実的な投資範囲で導入できる選択肢を提供しています。8本セットでの一括導入においても、従来のハイエンド製品の数分の一の予算で、フルラインナップの焦点距離をカバーできる点は、事業性の観点から極めて大きな意義を持ちます。

重要なのは、価格を抑えながらも光学性能や機械的品質において妥協のない設計が貫かれている点です。フルサイズ対応、T1.9の大口径、低色収差、フォーカスブリージング抑制、ジンバル対応の統一規格、業界標準ギアといった、現代のプロフェッショナル撮影に求められる要件を高水準で満たしており、価格対性能比という観点では市場で最も優れたシネマレンズシリーズのひとつと評価されています。レンタル機材としての運用、自社制作部門の機材投資、フリーランスシネマトグラファーの保有機材としての導入など、様々なビジネスモデルにおいて投資回収の可能性を高める価格構造は、本シリーズの大きな競争優位性となっています。

商業映像制作での運用効率と品質向上

商業映像制作の現場では、撮影スケジュールの厳格な管理、複数カットを効率的に取得するワークフロー構築、ポストプロダクションでの編集・グレーディング作業との連携など、品質と効率の両立が常に求められます。NiSi ATHENA PRIMEシリーズは、現場運用効率を高める設計要素を多数備えており、商業制作の生産性向上に直接的に寄与します。統一された外径とギア位置によるレンズ交換時間の短縮、フォーカスブリージング抑制による撮り直しリスクの低減、低色収差設計によるポストプロダクション工程の効率化など、制作フロー全体を通じた時間とコストの最適化が可能となります。

品質面では、開放絞りから実用的なシャープネスを発揮する光学設計により、表現意図に応じた絞り選択の自由度が高く、クライアントが求める映像クオリティを安定して提供できます。また、8本という焦点距離の選択肢が、ディレクターやクライアントの細かな要望に柔軟に対応する基盤を構築し、撮影現場での「このカットはもう少し望遠で」「広角でダイナミックに」といった即時的な要請に最適な焦点距離で応えられる体制を実現します。商業映像制作におけるリピート受注や顧客満足度の向上は、機材選択の確実性に大きく依存する要素であり、アテナプライムシリーズの導入は制作会社の競争力強化に直結する戦略的投資となります。

クリエイターの表現力を拡張する投資価値

映像クリエイターにとって、機材は単なる撮影ツールではなく、自身の創造的ビジョンを具現化する表現媒体です。NiSi ATHENA PRIMEシリーズへの投資は、機材費用としての側面を超えて、クリエイターの表現可能性を長期的に拡張する戦略的判断と位置づけることができます。マイクロコントラストの優れた描写、美しいボケ味、低色収差といった光学的特性は、クリエイターが思い描く映像美を妥協なく実現する基盤を提供し、作品のクオリティを通じて市場における自身のブランド価値を高めることに寄与します。シネマレンズで撮影された映像が持つ独特の質感は、クライアントワークにおいても明確な差別化要素となります。

長期的な視点では、Eマウントを採用していることで現在主流のSonyフルサイズシネマカメラ・ミラーレスカメラへの対応が確保されており、機材エコシステムの変化にも柔軟に追従できます。また、シネマレンズとしての堅牢な機械設計と汎用的なギア規格により、将来的なシステム拡張やレンタル運用などの多様な活用形態にも対応可能です。フリーランスシネマトグラファーから制作プロダクション、映像系専門学校や教育機関、さらにはYouTubeをはじめとするデジタルプラットフォームで活動するハイエンドクリエイターまで、幅広いユーザー層にとって、本シリーズへの投資は表現力という無形資産への確実な投資として位置づけられます。クリエイティブな野心を持つすべての映像制作者にとって、検討に値する選択肢と言えるでしょう。

よくある質問(FAQ)

Q1. NiSi ATHENA PRIMEはEマウント以外にも対応していますか?

はい、本シリーズはEマウント以外にも、PLマウント、RFマウント、Lマウント、Zマウントなど、複数のマウントに対応した展開が行われています。お使いのシネマカメラやミラーレスカメラのマウント仕様に合わせて選択することが可能です。また、一部モデルでは交換マウントシステムが提供されており、将来的なシステム変更にも柔軟に対応できる設計となっています。

Q2. オートフォーカス機能には対応していますか?

NiSi ATHENA PRIMEシリーズは、シネマレンズとしての設計思想に基づき、マニュアルフォーカス専用となっています。これは、シネマ撮影におけるフォーカスプラーによる精密なピントコントロールや、フォローフォーカスシステムとの連携を前提とした仕様であり、プロフェッショナル映像制作の現場標準に準拠した設計です。約270度のフォーカス回転角度により、精密なピント操作が可能です。

Q3. 8本セットではなく単品での購入も可能ですか?

はい、NiSi ATHENA PRIMEシリーズは各焦点距離の単品販売にも対応しています。撮影スタイルや既存機材との組み合わせに応じて、必要な焦点距離から段階的に揃えていくことも可能です。ただし、8本セットでの導入は単品購入の合計よりもコストメリットが大きく、また現場でのワークフロー最適化という観点でもセット導入の優位性が高いため、本格的な映像制作を志向される方にはセット購入が推奨されます。

Q4. レンズフィルターは使用できますか?

はい、各レンズには標準的なねじ込み式フィルター装着用の前枠が設けられており、NDフィルターや偏光フィルター、可変NDフィルターなど各種撮影用フィルターを装着可能です。NiSiはフィルターメーカーとしての豊富な製品ラインナップを持っており、本レンズシリーズと組み合わせた最適なフィルターワークフローを構築できる点も大きな魅力です。フィルター径は焦点距離間で統一されている設計です。

Q5. 動画撮影だけでなくスチル撮影にも使用できますか?

はい、本シリーズはシネマレンズとして設計されていますが、Eマウントを持つSony αシリーズなどのミラーレスカメラに装着することで、スチル撮影にも問題なく使用できます。マニュアルフォーカス操作となるため、ポートレート撮影や風景撮影などじっくりとピントを合わせる撮影スタイルに適しており、優れた光学性能を活かした高品位なスチル作品の制作も可能です。動画とスチルの両分野で活用できる汎用性の高さも本シリーズの魅力です。

NiSi ATHENA PRIME LENS アテナプライム 14mm / 18mm / 25mm / 35mm / 40mm / 50mm / 85mm/ 135mm Eマウント 8本セット

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