映像制作の現場に最適なTeranexはどれか?各モデルの徹底比較

Teranex

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近年、映像制作の現場では、多様なフォーマットや解像度が混在する複雑な環境が一般的となっています。このような状況下で、高品質かつリアルタイムの映像変換を実現するソリューションとして、Blackmagic Design社の「Teranex」シリーズが世界中のプロフェッショナルから高い評価を得ています。本記事では、Teranexの基本概要から各モデルの比較、導入メリット、そして具体的な選び方までを徹底的に解説します。自社の映像制作環境に最適なモデルを見極め、業務効率化と品質向上の両立を図るための参考にしてください。

映像制作に不可欠な「Teranex」とは?基本概要と4つの特徴

Teranexがプロの映像業界で支持される理由

放送局や大規模なライブ配信の現場では、いかなる状況でも映像の乱れや遅延が許されません。Teranexがプロの映像業界で絶大な支持を集めている最大の理由は、その極めて高い信頼性と圧倒的な処理能力にあります。SD、HD、Ultra HDなど、異なる解像度やフレームレートが混在する環境下でも、Teranexは瞬時に最高品質のフォーマット変換を実行します。また、長時間の連続稼働に耐えうる堅牢な設計も、過酷な現場で重宝される理由の一つです。

高品質なフォーマット変換を実現する仕組み

Teranexのフォーマット変換は、独自の高度なアルゴリズムによって支えられています。一般的なコンバーターが単純なスケーリングを行うのに対し、Teranexはピクセル単位で映像を解析し、補間処理を行います。これにより、アップコンバート時でもエッジのジャギーを抑え、シャープでクリアな映像を生成することが可能です。また、動きの速いスポーツ映像などでも、独自のデインターレース技術やフレームレート変換処理により、滑らかで自然な映像表現を維持します。

Blackmagic Design製品群における位置づけ

Blackmagic Design社の製品ラインナップにおいて、Teranexは中核的な映像処理ハブとしての役割を担っています。同社のスイッチャー「ATEM」シリーズや、キャプチャー・再生デバイス「DeckLink」、さらにはカメラ製品群とシームレスに連携するように設計されています。システム全体をBlackmagic Design製品で統一することで、機材間の相性問題を排除し、設定や管理を一元化できるため、非常に強固で効率的なエコシステムを構築できます。

導入によってもたらされる業務効率化のメリット

Teranexを導入することで、映像制作現場の業務効率は飛躍的に向上します。従来はソフトウェアによる長時間のレンダリングが必要だった複雑なフォーマット変換が、ハードウェアベースのリアルタイム処理へと移行します。これにより、待ち時間が大幅に削減され、ポストプロダクションの作業スピードが劇的に改善します。さらに、複数台の専用コンバーターを用意する必要がなくなり、機材構成がシンプルになるため、設営時間の短縮やトラブルシューティングの迅速化にも直結します。

プロの現場でTeranexを導入する4つのメリット

圧倒的なリアルタイム変換処理能力

Teranexの最大の強みは、複雑な映像変換を遅延なくリアルタイムで処理できる点にあります。ライブ放送や生配信の現場では、入力された映像信号を瞬時に目的のフォーマットに変換し、送出システムへ渡す必要があります。Teranexは強力なハードウェアプロセッサーを搭載しており、フレームレート変換や解像度変更といった高負荷な処理を、フレーム単位の精度で即座に実行します。これにより、ライブ環境でも視聴者に違和感を与えないスムーズな映像提供が可能となります。

多種多様な映像フォーマットへの対応力

現代の映像制作では、SDから4K、さらには多様なフレームレートまで、多岐にわたるフォーマットを扱う必要があります。Teranexは、事実上すべての標準的なテレビジョンフォーマットに対応しており、アップコンバージョン、ダウンコンバージョン、クロスコンバージョンを自在に行えます。海外の映像素材(NTSCとPALの混在など)を扱う際や、古いアーカイブ映像を最新の4Kシステムに取り込む際にも、Teranex一台で柔軟に対応できるため、機材選定の悩みを解消します。

放送局品質(ブロードキャストクオリティ)の維持

フォーマット変換において最も懸念されるのが画質の劣化ですが、Teranexは放送局の厳しい基準を満たすブロードキャストクオリティを保証します。高度なノイズリダクション機能や、アスペクト比変換時の精巧なスケーリング技術により、オリジナル映像のディテールや色情報を損なうことなく変換を行います。特に、10-bitの高品質な映像処理パスを採用しているため、バンディング(階調の乱れ)を防ぎ、色のグラデーションを美しく保ったまま次工程へ映像を受け渡すことができます。

複雑なシステム構築を簡略化する優れた操作性

多様な機能を持つTeranexですが、その操作性は非常に洗練されています。フロントパネルには直感的に操作できるボタンが配置されており、マニュアルを見なくても目的の設定に素早くアクセスできます。

  • 一目で状態がわかるLEDインジケーター
  • 直感的なメニューナビゲーション
  • ネットワーク経由でのリモートコントロール機能

このような優れたユーザーインターフェースにより、専門的なエンジニアでなくても確実なオペレーションが可能となり、現場でのヒューマンエラーを最小限に抑えることができます。

コンパクトで汎用性の高い「Teranex Mini」が持つ4つの魅力

省スペース設計とラックマウントの利便性

Teranex Miniは、その名の通り非常にコンパクトな筐体が特徴です。限られたスペースしかない中継車や、小規模なスタジオ、さらには機材ラックの隙間にも簡単に設置できます。オプションのTeranex Mini Rack Shelfを使用すれば、1Uのラックスペースに最大3台のTeranex Miniを並べてマウントすることが可能です。この省スペース設計により、大規模なシステム構築時でもラックスペースを節約し、高密度で効率的な配線環境を実現できます。

スマートパネルによる直感的な操作と映像確認

Teranex Miniの大きな魅力の一つが、オプションで追加できる「Teranex Mini Smart Panel」です。このパネルを取り付けることで、フロント部分にカラーLCDモニターと操作ボタンが追加されます。入力されている映像をその場で目視確認できるだけでなく、オーディオメーターの表示や、メニュー画面を通じた詳細な設定変更が手元で行えるようになります。外部モニターやパソコンを接続する手間が省け、現場でのセッティングやトラブルシューティングが格段にスムーズになります。

12G-SDI対応による次世代ワークフローの構築

Teranex Miniシリーズの多くは、最新の12G-SDIテクノロジーを搭載しています。これにより、1本のBNCケーブルだけで、最大2160p60の高解像度・高フレームレートのUltra HD映像を伝送することが可能です。従来のクワッドリンク(4本のケーブルを使用)と比較して配線が劇的にシンプルになり、ケーブルの重量や断線リスクを大幅に軽減できます。12G-SDIは下位互換性も備えているため、既存のHD環境から将来的な4K環境への段階的な移行にも最適です。

発熱対策と静音性を両立した高度な冷却システム

小型のコンバーターは熱を持ちやすく、熱暴走による映像の乱れや故障が懸念されます。しかし、Teranex Miniは、コンパクトな筐体内に高度な熱管理システムを内蔵しています。クロスフロー冷却方式を採用しており、効率的に外部の空気を取り込み、内部の熱を排出します。さらに、内蔵の冷却ファンは温度センサーと連動して回転数を自動調整するため、静かなスタジオ環境やライブ配信の現場でも、ファンの騒音を気にすることなく安定した連続稼働を実現します。

リアルタイム処理に優れた「Teranex Express」の4つの強み

1089種類に及ぶアップ・ダウン・クロスコンバージョン

Teranex Expressは、SD、HD、Ultra HD間で驚異的な数のフォーマット変換をサポートしています。その数は実に1089種類にも及び、アップコンバージョン、ダウンコンバージョン、クロスコンバージョンをすべてリアルタイムで実行します。これにより、過去のSD素材を最新の4K番組で使用したり、逆に4Kで撮影した映像をHD放送用に変換したりする作業が、これ一台で完結します。あらゆる解像度とフレームレートの組み合わせに対応できる、まさに万能なプロセッサーです。

オプティカルファイバー対応による長距離伝送の実現

大規模なイベント会場やスタジアム、広大な放送局内など、映像信号を長距離伝送する必要がある現場において、Teranex Expressのオプティカルファイバー(光ファイバー)対応は大きな強みとなります。オプションの光ファイバーモジュールを追加することで、12G-SDI信号を光ファイバー経由で最大数十キロメートル先まで劣化なく伝送できます。これにより、中継車からステージまでの長距離配線が容易になり、信号増幅器を複数設置するコストと手間を削減できます。

放送局の厳しい基準をクリアする高精細な画質処理

Teranex Expressは、放送業界で求められる厳格な品質基準を完全に満たしています。特許取得済みのTeranexアルゴリズムを採用しており、ジャギーやアーティファクトを極限まで抑えた高品質なスケーリングを実現します。

処理機能 効果・特徴
サブピクセル処理 斜め線のジャギーを滑らかに補正
高品質デインターレース インターレース素材を自然なプログレッシブに変換
アスペクト比変換 レターボックスやピラーボックスの正確な挿入

これらの高度な画質処理により、変換後もオリジナルと同等のクリアな映像を維持します。

タイムコードとクローズドキャプションの完全保持

プロの映像制作において、映像データ本体だけでなく、付随するメタデータの正確な管理も極めて重要です。Teranex Expressは、フォーマット変換を行う際にも、元の映像信号に含まれるタイムコードやクローズドキャプション(字幕データ)を完全に保持し、変換後の映像に正確にマッピングします。これにより、ポストプロダクションでの編集作業や、放送送出時の字幕表示においてズレや欠落が生じるのを防ぎ、コンプライアンスを遵守した確実な放送ワークフローをサポートします。

ライブ配信やイベントに最適な「Teranex AV」の4つの独自機能

低遅延(ローレイテンシー)によるライブ映像処理

ライブイベントやコンサートの現場では、ステージ上のパフォーマンスと巨大スクリーンに映し出される映像のズレ(遅延)は致命的です。Teranex AVは、このようなライブ環境での使用に特化して設計されており、わずか67ミリ秒(約2フレーム)という極めて低いレイテンシーでフォーマット変換を実行します。この驚異的な低遅延処理により、リップシンク(音声と口の動きの同期)のズレを感じさせることなく、臨場感あふれるライブ映像を観客に届けることが可能です。

スチルストア機能による企業ロゴやグラフィックの表示

Teranex AVが持つ独自の機能として「スチルストア」があります。これは、任意の静止画フレームを本体内の不揮発性メモリに保存し、必要なタイミングで瞬時に呼び出して出力できる機能です。企業のプレゼンテーションやオンライン配信において、待機画面、スポンサーロゴ、イベントのタイトルグラフィックなどを、外部のPCや再生機材を使わずにTeranex AV単体で表示できます。電源を切っても画像は保持されるため、現場でのセッティングが非常にスムーズに行えます。

フリーズフレーム機能がもたらすシームレスな演出効果

ライブイベントの進行中、映像ソースの切り替えや機材トラブルが発生した際に役立つのが「フリーズフレーム」機能です。Teranex AVは、ボタン一つで現在出力している映像の1フレームをフリーズ(静止)させることができます。例えば、プレゼンターのPCを切り替える間、直前のスライドを画面に表示させたままにすることで、観客にノイズや黒味画面を見せることなく、シームレスでプロフェッショナルな演出を維持できます。ライブ現場の不測の事態に備える強力なツールです。

オーディオインターフェースの柔軟な拡張性

映像だけでなく、音声のルーティングもライブ現場では重要な課題です。Teranex AVは、映像フォーマットの変換と同時に、多様なオーディオインターフェースへの対応力を備えています。2チャンネルのコンシューマー向けHiFiオーディオ入力や、プロフェッショナル向けのXLRオーディオ入力(アナログおよびAES/EBU対応)を搭載しています。これにより、ミキサーからの音声を直接Teranex AVに入力し、変換されたSDI映像信号に高品質な音声をエンベデッド(埋め込み)して送出することが可能です。

最高峰の画質を誇るハイエンドモデルに共通する4つの映像処理技術

独自のピクセル単位による高度な映像補間アルゴリズム

Teranexシリーズの圧倒的な画質を支えているのが、ピクセル単位で映像を解析する独自の補間アルゴリズムです。単に画像を拡大・縮小するのではなく、隣接するピクセルの方向や動きのベクトルを計算し、最適なピクセルを新たに生成して補間します。この高度な演算処理により、SDからHD、HDから4Kへのアップコンバート時でも、輪郭がぼやけたり階段状のノイズ(ジャギー)が発生したりすることなく、まるでネイティブの高解像度カメラで撮影したかのような鮮明な映像を作り出します。

ノイズリダクションとディテール強化技術

古いアーカイブ映像や、低照度環境で撮影されたノイズの多い素材を扱う際、Teranexのノイズリダクション機能が威力を発揮します。時間軸(テンポラル)と空間軸(スペーシャル)の両面からノイズを精密に検出し、映像本来のディテールを損なうことなくノイズ成分だけを効果的に除去します。さらに、ディテール強化アルゴリズムによって映像の細部を際立たせ、シャープネスを最適化することで、視覚的な解像感を大幅に向上させ、放送に耐えうるクオリティへと引き上げます。

ケイデンス検出と除去による滑らかな映像化

映画のフィルム素材(24fps)をテレビ放送用(60i)に変換する際に生じる「3:2プルダウン」などのテレシネ処理は、後の編集やフォーマット変換において画質劣化の原因となります。Teranexは、映像信号に隠されたケイデンス(フレームの繰り返しパターン)を自動的に検出し、不要な重複フィールドを正確に除去します。これにより、オリジナルのプログレッシブフレームを完璧に復元し、動きの不自然さやコーミングノイズのない、極めて滑らかで自然な映像表現を取り戻します。

色空間の正確な変換とカラーコレクション機能

異なるフォーマット間で映像を変換する際、色空間(カラースペース)の相違による色の変化を防ぐことは必須です。Teranexは、SDのRec.601、HDのRec.709、そして4KのRec.2020といった異なる色空間の規格間で、数学的に極めて正確なカラー変換を実行します。さらに、内蔵されたプロックアンプ(Proc Amp)機能を使用することで、輝度、コントラスト、彩度、ヒュー(色相)を個別に微調整でき、システム全体の色調を厳密にコントロールすることが可能です。

自社の映像制作環境に合わせたTeranexの選び方・4つのポイント

必要な入出力端子(SDI・HDMI・光ファイバー)の確認

Teranexを選定する際の第一歩は、自社のシステムに必要な入出力インターフェースを正確に把握することです。標準的な放送業務であればSDI端子が中心となりますが、PCや民生機材を多く扱う場合はHDMI端子の有無が重要です。また、広大な会場でのイベントや大規模なスタジオ配線が想定される場合は、光ファイバー(オプティカル)モジュールに対応したモデルを選ぶことで、長距離伝送の課題をクリアできます。接続する前後の機材リストを作成し、端子要件を明確にしましょう。

取り扱う最大解像度とフレームレートの選定

将来的な業務展開を見据え、対応すべき最大解像度とフレームレートを見極めることも不可欠です。現在HD環境がメインであっても、近い将来4K(Ultra HD)案件が増加することが予想される場合は、12G-SDIを搭載し、最大2160p60に対応する「Teranex Express」や「Teranex AV」への投資が推奨されます。一方、特定のHDフォーマット変換のみに特化し、コストを抑えたい小規模環境であれば、用途に合わせた「Teranex Mini」の各モデルを組み合わせるのが合理的です。

ライブ配信かポストプロダクションかの用途別判断

使用する現場が「ライブ環境」か「ポストプロダクション環境」かによって、最適なTeranexのモデルは異なります。ライブ配信やイベント現場であれば、低遅延処理とスチルストア機能、フリーズフレーム機能を備えた「Teranex AV」が圧倒的に有利です。一方、編集スタジオでのアーカイブ映像の変換や、納品前の厳密なフォーマット変換が主な用途であれば、1089種類の変換に対応し、メタデータの保持に優れた「Teranex Express」が強力な制作の要となります。

予算とシステム拡張性を考慮した投資対効果の検証

機材導入において、予算と投資対効果(ROI)のバランスは経営的な重要課題です。高機能なハイエンドモデルは魅力的ですが、オーバースペックにならないよう注意が必要です。例えば、初期費用を抑えつつ必要な機能だけを揃えたい場合は、安価なTeranex Miniから導入を始め、業務の拡大に合わせてラックマウントで台数を増やしていくというスケーラブルなアプローチが有効です。Blackmagic Design製品は全体的にコストパフォーマンスが高く、将来のシステム拡張にも柔軟に対応できます。

Teranexを活用した映像ソリューション・4つの導入事例

放送局におけるアーカイブ映像の高画質化プロジェクト

ある地方放送局では、過去数十年間に蓄積された膨大なSD画質のアーカイブテープを、デジタル化してHD/4K放送で再利用するプロジェクトを立ち上げました。ここで導入されたのがTeranex Expressです。Teranexの高度なアップコンバート機能とノイズリダクション技術により、古いテープ特有のノイズや色褪せが補正され、現代の大型テレビで視聴しても違和感のないクリアな画質へと蘇りました。ハードウェアによるリアルタイム処理のおかげで、変換作業の工数も大幅に削減されました。

大規模音楽フェスでのリアルタイム映像送出システム

数万人を動員する野外音楽フェスにおいて、Teranex AVがメインの映像送出システムに組み込まれました。ステージ上の複数カメラ、アーティスト持ち込みのPC、スポンサーのPR映像など、解像度やフレームレートがバラバラなソースをTeranex AVで一括して目的のフォーマットに統合。67ミリ秒の低遅延処理により、巨大LEDスクリーンと実際のパフォーマンスが完全に同期しました。また、転換時にはスチルストア機能でフェスのロゴを表示し、シームレスな進行を実現しました。

企業向けオンライン配信スタジオの構築と運用

ウェビナーや株主総会を自社で配信する企業が増加する中、ある企業は社内スタジオの中核機材としてTeranex Miniを複数台導入しました。スマートパネルを装着することで、専任の技術者でなくても入力映像の確認や設定変更が容易に行える環境を構築。HDMI出力のプレゼンPC映像をSDIに変換し、遠隔地の拠点と安定して接続するなど、複雑になりがちな社内配信システムをシンプルかつ高信頼なものへとアップグレードし、配信トラブルを劇的に減少させることに成功しました。

ポストプロダクションにおける多様な納品フォーマット変換

様々なクライアントから依頼を受けるポストプロダクションスタジオでは、納品フォーマットの多様化が課題となっていました。Web用、テレビCM用、デジタルサイネージ用など、求められる仕様は多岐にわたります。そこにTeranexを導入することで、マスター映像から各フォーマットへの変換作業が極めてスムーズになりました。特に、色空間の正確な変換とタイムコードの保持機能により、クライアントの厳しい品質チェックを確実にクリアし、スタジオの信頼性向上と納期短縮に貢献しています。

Teranex導入時の初期設定と運用をスムーズにする4つのステップ

既存の映像システムへの組み込みと適切な結線方法

Teranexを導入する最初のステップは、システム図に基づいた正確な結線です。入力ソースと出力先を明確にし、高品質なBNCケーブル(12G-SDI対応など)を使用して接続します。特に4K環境では、ケーブルの品質や長さが信号の安定性に直結するため注意が必要です。また、リファレンス(ゲンロック)信号を入力することで、スタジオ全体の機材とタイミングを同期させ、スイッチング時のノイズ(グリッチ)を防ぐことができます。結線後は、フロントパネルのインジケーターで信号のロック状態を確認します。

Teranex Setupソフトウェアのインストールとファームウェア更新

ハードウェアの接続が完了したら、PCに無償の「Teranex Setup」ソフトウェアをインストールします。USBまたはイーサネット経由でTeranex本体と接続し、まずはファームウェアが最新バージョンであるかを確認してください。Blackmagic Design社は定期的にアップデートを提供しており、新機能の追加や動作の安定性向上が図られます。常に最新のファームウェアを適用することで、機材のパフォーマンスを最大限に引き出し、未知のバグによるトラブルを未然に防ぐことができます。

フロントパネルおよびネットワーク経由での遠隔操作

Teranexはフロントパネルからすべての設定を行えますが、運用をより快適にするためにネットワーク経由での遠隔操作を活用しましょう。Teranexをローカルネットワーク(LAN)に接続し、IPアドレスを割り当てることで、スタジオ内のどのPCからでもTeranex Setupソフトウェアを使用して設定を変更できるようになります。機材ラックが離れた場所にある場合や、複数のTeranexを一括管理したい場合に非常に便利で、オペレーターの動線を最適化し、作業効率を高めることができます。

システムトラブルを防ぐための排熱・電源管理の注意点

安定した運用を継続するためには、物理的な環境管理が欠かせません。Teranexは高度な処理を行うため発熱を伴います。ラックマウントする際は、吸排気口を塞がないよう適切なスペース(エアフロー)を確保し、ラック内の温度が規定値を超えないよう冷却ファンなどで温度管理を行ってください。また、突然の電源断はシステムに深刻なダメージを与える可能性があるため、無停電電源装置(UPS)を経由して給電し、万が一の停電や電圧降下から機材とデータを保護する対策を講じることが重要です。

Teranexが切り拓く次世代映像ワークフローの4つの展望

8K時代を見据えたフォーマット変換の重要性

映像技術の進化は止まることなく、すでに4Kから8Kへと次世代の高解像度化が進行しています。8Kコンテンツの制作現場では、既存のHDや4K素材をいかに高品質にアップコンバートして活用するかが重要なテーマとなります。Teranexの持つピクセル単位の高度なスケーリングアルゴリズムは、こうした超高解像度時代においてさらにその真価を発揮します。異種フォーマット間のシームレスな橋渡し役として、Teranexの技術は次世代の映像制作エコシステムにおいても不可欠な存在であり続けるでしょう。

IPベース(SMPTE 2110)への移行とTeranexの役割

放送局や大規模スタジオでは、従来のSDIベースの配線から、ネットワークインフラを利用したVideo over IP(SMPTE ST 2110など)への移行が急速に進んでいます。この変革期において、ベースバンド信号(SDI/HDMI)とIPネットワーク間を繋ぐゲートウェイとしてのコンバーターの役割が急務となっています。Teranexシリーズの技術は、こうしたハイブリッド環境下において、フォーマットの違いを吸収し、レガシーシステムと最新のIPワークフローを統合するための重要な鍵となります。

リモートプロダクション環境における活用可能性

クラウド技術と高速ネットワークの普及により、現場には最小限の機材とカメラマンのみを配置し、遠隔地のスタジオでスイッチングや編集を行う「リモートプロダクション」が定着しつつあります。この環境下では、現場から送信される多様な映像ソースを、スタジオ側で遅延なく統一フォーマットに変換する強力なプロセッサーが必要です。Teranexの低遅延かつ高信頼な変換機能は、リモート環境での複雑な信号処理を簡略化し、ロケーションに依存しない柔軟な映像制作を強力に後押しします。

Blackmagic Designエコシステムとのさらなる連携強化

Blackmagic Design社は、カメラからスイッチャー、編集ソフト(DaVinci Resolve)まで、エンドツーエンドの映像制作ソリューションを提供しています。今後、Teranexはこれら同社製品群との連携をさらに深め、ネットワーク経由での自動設定や、メタデータのより高度な共有など、ソフトウェアとハードウェアが融合したインテリジェントなワークフローを実現していくと予想されます。この強固なエコシステムにより、ユーザーは技術的な障壁から解放され、よりクリエイティブな作業に集中できるようになります。

よくある質問(FAQ)

Q1: Teranex ExpressとTeranex AVの主な違いは何ですか?

A1: Teranex Expressは1089種類の変換に対応し、オプティカルファイバー接続が可能なため、放送局やポストプロダクションでの幅広いフォーマット変換に最適です。一方、Teranex AVは67ミリ秒の低遅延処理やスチルストア機能、フリーズフレーム機能を搭載しており、ライブイベントやコンサートなどのリアルタイム性が求められる現場に特化しています。

Q2: Teranex MiniはPCなしでも設定変更できますか?

A2: はい、可能です。Teranex Miniは本体のディップスイッチで基本的な設定が行えます。さらに、オプションの「Teranex Mini Smart Panel」を取り付ければ、フロントの液晶モニターとボタンを使って、PCなしで直感的にすべての設定変更と映像確認を行うことができます。

Q3: 古いSD画質の映像を4Kにアップコンバートした場合、画質はどのようになりますか?

A3: Teranexは独自の高度なピクセル補間アルゴリズムとノイズリダクション技術を搭載しているため、一般的なコンバーターよりもはるかに高品質なアップコンバートが可能です。ジャギー(階段状のノイズ)を抑え、ディテールを強化するため、古いSD映像でも現代の4Kディスプレイで視聴に耐えうるクリアな画質に改善されます。

Q4: Teranex製品のファームウェアはどのようにアップデートしますか?

A4: PC(MacまたはWindows)に無償の「Teranex Setup」ソフトウェアをダウンロードし、インストールします。その後、Teranex本体をUSBケーブルまたはイーサネットでPCと接続し、ソフトウェアを起動すると、新しいファームウェアがある場合は自動的にアップデートのプロンプトが表示され、簡単に更新できます。

Q5: Teranexは他社のスイッチャーやカメラとも組み合わせて使用できますか?

A5: はい、問題なく使用できます。Teranexは標準的なSDIおよびHDMI規格に完全に準拠しているため、Blackmagic Design製品に限らず、他メーカーの業務用カメラ、スイッチャー、ルーターなどと組み合わせてシステムを構築することが可能です。

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