プロフェッショナルな映像制作やイベント運営において、音声の品質は作品の完成度やメッセージの伝達力を左右する極めて重要な要素です。本記事では、高音質な音声収録を求めるビジネスプロフェッショナルに向けて、「SONY UWP-D22 ワイヤレス ハンドヘルド マイク(アナログ)」の魅力と実力を徹底的に解説いたします。本機の基本性能から、アナログ方式ならではのメリット、実際のビジネスシーンでの活用方法まで、導入検討に役立つ情報を網羅しました。高品質な音声収録環境の構築を目指す方は、ぜひ最後までご一読ください。
SONY UWP-D22 ワイヤレス ハンドヘルド マイクとは?4つの基本概要
プロフェッショナル向けワイヤレスマイクの位置づけ
SONY UWP-D22は、放送局や映像制作プロダクションなど、音質の妥協が許されないプロフェッショナルな現場で高く評価されているワイヤレスマイクシステムです。長年にわたり培われてきたソニーのオーディオ技術が結集されており、クリアで原音に忠実な音声収録を実現します。特に、高い信頼性が求められるビジネスシーンにおいて、確実な音声伝送を可能にする機材として確固たる地位を築いています。高品質なマイクカプセルと堅牢なボディは、過酷な現場環境にも耐えうる設計となっており、プロの要求に高い次元で応える製品です。
アナログB帯を採用した信頼性の高い通信
本機は、日本国内の電波法に準拠したアナログB帯(800MHz帯)を採用しています。アナログB帯は、障害物に強く、安定した電波の到達距離を確保できる点が大きな特長です。デジタル方式と比較して音声の遅延が極めて少なく、リアルタイム性が求められる現場で威力を発揮します。また、B帯は免許不要で運用できるため、導入のハードルが低く、様々な場所で即座に使用を開始することが可能です。混信を回避するためのチャンネル設定機能も充実しており、安定した通信環境を提供します。
パッケージに含まれる主要構成品
SONY UWP-D22のパッケージには、現場ですぐに運用を開始するために必要な主要構成品が揃っています。ハンドヘルド型送信機(マイク本体)と、ポータブルダイバーシティーチューナー(受信機)がセットになっており、購入後すぐにペアリングして使用可能です。さらに、受信機をカメラにマウントするためのシューマウントアダプターや、音声を出力するための各種変換ケーブル、マイクホルダーなども同梱されています。これにより、追加のアクセサリーを多数購入することなく、基本的な収録環境を構築できます。
映像制作からイベントまで幅広い対応力
本機は、その高い汎用性により、多岐にわたるビジネスシーンで活用されています。テレビ番組のロケやインタビュー収録といった映像制作の現場はもちろんのこと、企業のプレゼンテーション、大規模な展示会、各種イベントでの司会進行用マイクとしても最適です。また、近年需要が急増しているウェビナーやライブ配信においても、高音質な音声を視聴者に届けるための強力なツールとなります。屋内外を問わず、あらゆるシチュエーションで安定したパフォーマンスを発揮する対応力の高さが魅力です。
高音質を実現する4つの優れた特徴
ソニー独自のデジタルオーディオプロセッシング技術
SONY UWP-D22は、アナログ伝送でありながら、音声の処理にはソニー独自の「デジタルオーディオプロセッシング技術」を採用しています。送信機側で音声をデジタル変換して処理を行い、再びアナログ信号として送信することで、ノイズの少ないクリアな音質を実現しました。この技術により、従来のアナログワイヤレスシステムで課題とされていた音質の劣化を最小限に抑え、原音のニュアンスを忠実に再現します。声の明瞭度が格段に向上するため、プロフェッショナルな収録現場に最適です。
高い過渡応答性能によるクリアな音声収録
過渡応答性能とは、音が立ち上がる瞬間の変化に対する反応速度のことです。本機は、この過渡応答性能が非常に高く設計されており、話し始めの子音や、突発的な音の立ち上がりを正確に捉えることができます。これにより、音声がこもることなく、輪郭のはっきりとしたクリアな音質での収録が可能です。特に、インタビューやプレゼンテーションなど、言葉の明瞭さが求められるビジネスシーンにおいて、聞き取りやすい音声をリスナーに届けるための重要な要素となっています。
ノイズを極限まで抑えるコンパンダー機能
ワイヤレスマイクの運用において、バックグラウンドノイズの低減は重要な課題です。SONY UWP-D22は、高性能なコンパンダー(音声圧縮・伸長)機能を搭載しており、伝送経路で発生するノイズを極限まで抑え込みます。送信時に音声を圧縮し、受信時に正確に伸長することで、広いダイナミックレンジを確保しつつ、ヒスノイズなどの不要な雑音を効果的に排除します。静かな環境でのインタビュー収録など、ノイズが目立ちやすい場面でも、極めてクリーンな音声を維持します。
交換可能なマイクカプセルによる柔軟な音作り
本機のハンドヘルドマイクは、用途に合わせてマイクカプセルを交換できる構造を採用しています。標準で搭載されている高品質なダイナミック型カプセルに加え、ソニー製の他の対応マイクカプセルに付け替えることが可能です。これにより、収録環境や話者の声質、求めるサウンドキャラクターに合わせて、柔軟な音作りが行えます。例えば、より繊細な音のニュアンスを捉えたい場合にはコンデンサー型のカプセルに変更するなど、プロフェッショナルの細かな要求に応える拡張性を備えています。
アナログ方式を採用する4つのメリット
音声遅延(レイテンシー)の最小化
アナログ方式のワイヤレスマイクがプロの現場で根強く支持される最大の理由の一つが、音声遅延(レイテンシー)の少なさです。デジタル方式では、音声のエンコード・デコード処理によりわずかな遅延が発生しますが、アナログ方式を採用するSONY UWP-D22では、この遅延がほぼゼロに等しいレベルに抑えられています。ライブイベントでのPA(拡声)や、映像と音声の完全な同期が求められる厳しい収録現場において、遅延のなさは圧倒的なアドバンテージとなります。
混信に強く安定した電波受信性能
アナログB帯の電波は、障害物に対する回折性が高く、壁や人体などの遮蔽物があっても電波が途切れにくい特性を持っています。さらに本機は、2つのアンテナで電波を受信し、より状態の良い信号を自動的に選択する「トゥルーダイバーシティー方式」を採用しています。これにより、電波のドロップアウト(音切れ)を強力に防止し、混信のリスクを最小限に抑えます。多数の機材が飛び交うイベント会場など、電波環境が過酷な状況下でも、極めて安定した通信を維持することが可能です。
既存のアナログ機材との高い互換性
長年映像制作や音響の現場で運用されてきた既存のアナログ機材との互換性が高いことも、アナログ方式ならではのメリットです。SONY UWP-D22は、標準的なアナログ音声出力端子を備えており、従来のアナログミキサーやカメラの音声入力に直接接続して、すぐに運用を開始できます。システム全体をデジタル化するための大規模な設備投資を必要とせず、現在所有している機材資産を活かしながら、ワイヤレスマイクの品質をアップグレードできる点は、コスト面でも大きな魅力です。
デジタル方式と比較した際の運用上の強み
デジタル方式のワイヤレスマイクは、電波の境界線に達すると突然音声が途切れる(クリフエフェクト)特性がありますが、アナログ方式は電波が弱くなるにつれて徐々にノイズが増えるため、限界点を把握しやすいという運用上の強みがあります。これにより、現場のオペレーターは音切れが発生する前に電波状況の悪化を察知し、対策を打つことが可能です。また、設定が直感的でトラブルシューティングが容易な点も、時間に追われるビジネスの現場において高く評価されています。
SONY UWP-D22が活躍する4つのビジネスシーン
企業VPやプロモーションビデオの撮影
企業のブランドイメージを左右するVP(ビデオパッケージ)やプロモーションビデオの撮影において、音声のクオリティは映像美と同等に重要です。SONY UWP-D22を使用することで、経営トップのメッセージや社員のインタビューを、ノイズのないクリアな高音質で収録できます。ケーブルの制約を受けないため、工場内での歩きながらの解説や、屋外でのダイナミックなロケ撮影など、動きのあるシーンでも話者の声を的確に捉え、説得力のある映像コンテンツ制作に貢献します。
大規模な展示会やセミナーでのプレゼンテーション
数千人規模の来場者が集まる展示会や大型セミナーでは、会場内の様々な電波が飛び交う過酷な環境となります。このような環境下でも、アナログB帯とトゥルーダイバーシティー受信を採用した本機であれば、安定した音声伝送が可能です。話者がステージ上を広く動き回っても音切れのリスクが少なく、プレゼンテーションの熱量をそのまま聴衆に届けることができます。また、ハウリングに強いマイク特性により、会場のPAシステムとも良好な相性を発揮します。
テレビ番組や報道現場でのインタビュー収録
一瞬のチャンスを逃せないテレビ番組のロケや報道現場において、機材の信頼性と即応性は絶対条件です。SONY UWP-D22は、電源を入れてすぐに使用できる迅速な立ち上がりと、堅牢なボディによる高い耐久性を誇ります。街頭インタビューや緊急の記者会見など、事前のセッティング時間が十分に取れない状況でも、NFC SYNC機能を用いて瞬時にチャンネル設定を完了させ、確実な音声収録を行うことができます。プロの現場の厳しい要求に応える、まさに即戦力の機材です。
ライブ配信やウェビナーでの高品質な音声配信
オンラインでのコミュニケーションが定着した現代において、ライブ配信やウェビナーの音声品質は、視聴者の離脱率に直結します。パソコンの内蔵マイクや安価なUSBマイクでは拾いきれないクリアな肉声を、SONY UWP-D22は正確に捉えます。専用アダプター(SMAD-P5)を使用すれば、ソニー製カメラとケーブルレスで接続でき、ノイズの混入リスクをさらに低減できます。企業のオンライン株主総会や重要なオンラインセミナーなど、失敗の許されない配信業務において強力な武器となります。
押さえておくべき4つの基本スペック
送信機(ハンドヘルドマイク)の仕様と重量
送信機であるハンドヘルドマイク(UTX-M40)は、プロの現場でのハードな使用を想定した設計です。単3形アルカリ乾電池2本で駆動し、長時間の連続使用が可能です。重量は電池を含めて約255gと、適度な重みがありながらも長時間のスピーチでも疲れにくいバランスに仕上がっています。指向特性は単一指向性を採用しており、周囲の雑音を拾いにくく、目的の音声を的確に捉えます。また、手元で簡単にミュート(消音)操作ができるスイッチを備えており、実用性に優れています。
ポータブルダイバーシティーチューナーの性能
受信機であるポータブルダイバーシティーチューナー(URX-P40)は、小型・軽量でありながら極めて高い受信性能を誇ります。外形寸法はコンパクトで、カメラのシューマウントに装着してもバランスを崩しません。重量は約131g(電池含まず)と軽量です。ヘッドホン出力端子を装備しているため、カメラ側にイヤホン端子がない場合でも、受信機側で直接音声のモニタリングが可能です。堅牢な金属製ボディを採用し、過酷なロケ現場での衝撃から内部基板を保護します。
バッテリー駆動時間と給電方式
SONY UWP-D22の送信機および受信機は、ともに入手しやすい単3形アルカリ乾電池2本で動作します。アルカリ乾電池を使用した場合の連続駆動時間は、送信機が約10時間、受信機が約6時間となっており、長時間の収録にも十分対応可能です。さらに、ニッケル水素充電池にも対応しているほか、USB Type-C端子からの給電にも対応しています。モバイルバッテリーからの給電を行いながらの運用も可能なため、長丁場のイベントや長時間のタイムラプス撮影などでもバッテリー切れの心配がありません。
対応する周波数帯域とチャンネル設定
本機は、日本国内の電波法に基づくアナログB帯(806.125MHz〜809.750MHz)の周波数帯域を使用します。この帯域内で、最大30チャンネルの切り替えが可能です。複数のワイヤレスマイクを同時に運用する場合でも、互いに干渉しないグループとチャンネルの組み合わせがあらかじめ設定されており、マニュアルに沿って設定するだけで混信を防ぐことができます。また、オートチャンネルスキャン機能により、現場の電波状況を解析し、空いている最適なチャンネルを自動的に探し出すことが可能です。
現場での操作性を高める4つの機能
NFC SYNCによる瞬時のチャンネル設定機能
現場でのセッティング時間を大幅に短縮する画期的な機能が「NFC SYNC」です。受信機のNFCボタンを長押しすると、自動的に空きチャンネルをスキャンして設定します。その後、受信機と送信機のNFCマーク同士をタッチするだけで、チャンネル設定情報が瞬時に送信機側へ転送され、ペアリングが完了します。従来のように手動でチャンネル番号を合わせる手間が省け、急な機材追加やトラブル時のチャンネル変更にも迅速に対応できるため、プロの現場で非常に重宝されています。
視認性に優れた有機ELディスプレイの採用
送信機と受信機の双方に、高輝度・高コントラストな有機ELディスプレイ(OLED)が搭載されています。従来の液晶ディスプレイと比較して視認性が格段に向上しており、直射日光が当たる屋外のロケ現場や、照明が暗いイベント会場のバックステージなど、あらゆる環境下で設定情報を正確に確認できます。バッテリー残量、オーディオレベル、RF(電波)レベル、設定チャンネルなどの重要なステータスがひと目で把握できるため、運用中の不安を払拭し、確実なオペレーションをサポートします。
誤操作を防ぐ堅牢な金属ボディとボタン配置
プロの現場では、機材を落としたりぶつけたりするリスクが常に伴います。SONY UWP-D22は、送信機・受信機ともに堅牢な金属製ボディを採用しており、高い耐久性を実現しています。また、運用中の誤操作を防ぐための工夫も随所に施されています。電源ボタンや設定ボタンは、不用意に触れても反応しにくい形状や配置になっており、設定をロックする機能も備えています。これにより、本番中に話者が誤ってマイクの電源を切ってしまうなどの致命的なトラブルを未然に防ぐことができます。
USB端子経由での給電・充電機能
本機にはUSB Type-C端子が搭載されており、運用上の利便性を大きく高めています。市販のモバイルバッテリーやUSB充電器を接続することで、乾電池を消費することなく長時間の連続稼働が可能です。また、対応するニッケル水素充電池を本体に入れた状態であれば、USB端子経由で電池の充電を行うこともできます。現場への移動中や休憩時間にモバイルバッテリーから充電しておくといった柔軟な運用が可能となり、バッテリー管理の手間とコストを大幅に削減できます。
旧モデルや他機種と比較した4つの優位性
前世代(UWP-D12)からの進化したポイント
前世代モデルであるUWP-D12と比較して、UWP-D22は複数の点で大幅な進化を遂げています。最も顕著な違いは、筐体の約20%の小型化と軽量化を実現した点です。これにより、カメラ搭載時のバランスが向上し、機動力がアップしました。また、新たにNFC SYNC機能が搭載されたことで、ペアリング作業の時間が劇的に短縮されています。さらに、デジタルオーディオプロセッシングのアルゴリズムが見直され、より自然でクリアな音質へとブラッシュアップされており、プロの厳しい耳にも応えるクオリティへと進化しています。
SMAD-P5(マルチインターフェースシューアダプター)との連携
別売りのマルチインターフェースシューアダプター「SMAD-P5」を使用することで、ソニー製の対応カメラとの圧倒的な連携力を発揮します。SMAD-P5を介して受信機をカメラに接続すると、音声信号がデジタルまたはアナログでカメラに直接伝送されるため、ケーブル接続が不要になります。これにより、ケーブルの断線リスクやノイズ混入を排除できます。また、カメラ側から受信機への電源供給や、カメラのビューファインダー上でマイクのバッテリー残量や電波状況を確認できるなど、運用効率が飛躍的に向上します。
他社製ワイヤレスマイクと比較した際のコストパフォーマンス
同等の性能を持つ他社製のプロフェッショナル向けワイヤレスマイクと比較して、SONY UWP-D22は非常に優れたコストパフォーマンスを誇ります。堅牢な金属ボディ、トゥルーダイバーシティー受信、高音質なデジタルプロセッシングといったハイエンド機並みの機能を備えながらも、導入しやすい価格帯に設定されています。また、単3形乾電池での運用やUSB給電への対応により、専用の高価な専用バッテリーを購入する必要がなく、ランニングコストを低く抑えられる点も、企業にとって大きなメリットです。
ソニー製業務用カメラとの高い親和性
ソニーの業務用カムコーダーやシネマラインカメラ(FXシリーズなど)、あるいはαシリーズのミラーレス一眼カメラをメイン機材として使用している場合、UWP-D22は最良の選択肢となります。前述のSMAD-P5を用いた連携はもちろんのこと、オーディオレベルの基準値がソニー製カメラに最適化されているため、煩雑なレベル調整を行わずとも適正な音量で収録が可能です。同一メーカーならではの親和性の高さは、トラブルの発生率を下げ、現場でのセッティングに対する心理的負担を大きく軽減します。
導入から運用までの4つのステップ
機材の開梱と初期設定の手順
機材を開梱したら、まずは送信機と受信機に単3形乾電池を2本ずつセットします。電池の極性に注意して正しく挿入してください。次に、受信機に付属のアンテナを取り付けます。電源ボタンを長押しして両方の機器を起動し、有機ELディスプレイが点灯することを確認します。初期設定として、メニュー画面から使用する地域や周波数帯域の設定が正しく行われているかを確認します。直感的なインターフェースにより、初めて扱う方でも迷うことなくスムーズに基本設定を完了させることができます。
最適なチャンネルの検索とペアリング方法
現場に到着したら、まず電波状況を確認し、最適なチャンネルを設定します。受信機のNFCボタンを長押しすると、オートチャンネルスキャンが開始され、周囲の電波干渉がないクリーンなチャンネルが自動的に選択されます。スキャン完了後、受信機の画面に「SYNC」と表示されたら、送信機のNFCマークを受信機のNFCマークに数秒間タッチします。ブルッと振動してペアリング完了のサインが出れば設定は終了です。このNFC SYNC機能により、数秒で確実なペアリングが完了します。
カメラやミキサーへの正しい接続方法
受信機と録音機器(カメラやミキサー)の接続を行います。ソニー製カメラでSMAD-P5を使用する場合は、カメラのMIシューにスライドして固定するだけで接続完了です。一般的なカメラやミキサーに接続する場合は、付属のXLRケーブルまたはステレオミニケーブルを使用します。受信機の「OUTPUT」端子にケーブルを挿し、もう一方をカメラのマイク入力やミキサーのライン入力に接続します。接続部の緩みがないか確認し、ケーブルがノイズを拾わないよう適切にルーティングすることが重要です。
本番前の音声テストとレベル調整のコツ
収録本番前には、必ず音声テストとレベル調整(ゲイン調整)を実施します。話者に本番と同じ声の大きさでテスト用の原稿を読んでもらい、受信機側およびカメラ側のオーディオレベルメーターを確認します。メーターがピークに達して音が割れないよう、送信機側のATT(アッテネーター)設定で入力感度を調整します。大声を出した際にもレベルが振り切れないよう、少し余裕を持たせた設定にするのがコツです。最後にヘッドホンで実際の音声をモニターし、ノイズの混入がないか最終確認を行います。
長く安全に使うための4つのメンテナンス・対策
使用後の正しい清掃と保管方法
精密機器であるワイヤレスマイクを長く使用するためには、使用後の適切なメンテナンスが不可欠です。本体に付着した汗や皮脂、ホコリは、乾いた柔らかい布で優しく拭き取ります。マイクカプセルのグリル部分は特に汚れが溜まりやすいため、定期的に清掃を行ってください。保管の際は、液漏れによる故障を防ぐため、必ず本体から乾電池を取り外します。高温多湿を避け、専用のハードケースや防湿庫に保管することで、内部基板の劣化を防ぎ、常に最高のコンディションを保つことができます。
電波干渉を防ぐための事前確認と対策
安定した通信を維持するためには、電波干渉への対策が重要です。イベント会場などでは、他のワイヤレスマイクやトランシーバー、Wi-Fiルーターなどが発する電波が干渉原因となる場合があります。事前に会場の電波利用状況をヒアリングし、必要に応じてリハーサル時に入念な電波スキャンを実施してください。また、受信機のアンテナは互いにV字型になるように開き、送信機との間に極力障害物がない見通しの良い位置に設置することで、電波の受信感度を最大限に高めることができます。
バッテリーの劣化を防ぐ適切な充電管理
ニッケル水素充電池を使用する場合、バッテリーの寿命を延ばすための適切な充電管理が求められます。メモリー効果を防ぐため、可能な限り電池を使い切ってからフル充電を行うように心がけてください。また、長期間使用しない場合は、満充電の状態で放置せず、適度な残量を保った状態で保管するのが理想的です。USB給電機能を多用する場合でも、月に一度はバッテリー単体での充放電サイクルを行うことで、バッテリーの劣化を緩やかにし、いざという時の駆動時間を確保できます。
万が一の故障時に備えた保証とサポート体制
プロの現場では、予期せぬトラブルや機材の故障が起こり得ます。SONY UWP-D22は、メーカーによる手厚いサポート体制が整っている点も安心材料です。購入時には保証書が付属しており、初期不良や自然故障に対しては規定に基づく無償修理が提供されます。ビジネス用途で頻繁に使用する場合は、販売代理店が提供する延長保証や、代替機材の貸出サービスが付帯する保守プランへの加入を検討することをおすすめします。万全のサポート体制を整えることで、業務のダウンタイムを最小限に抑えられます。
購入前に確認しておきたい4つのポイント
自社の用途に応じた最適なパッケージ選び
SONY UWP-Dシリーズには、ハンドヘルドマイクがセットになった「UWP-D22」の他にも、ピンマイク(ラベリアマイク)がセットの「UWP-D21」や、プラグオン送信機がセットの「UWP-D26」など、複数のパッケージが存在します。インタビュー収録やステージでのスピーチがメインであれば、マイクの受け渡しが容易な本機(UWP-D22)が最適です。自社の主要な撮影スタイルや用途を事前にしっかりと洗い出し、目的に最も合致したパッケージを選択することが、投資対効果を高める第一歩となります。
追加で揃えておきたい推奨アクセサリー
基本パッケージのみでも運用は可能ですが、いくつかのアクセサリーを追加することで、利便性はさらに向上します。ソニー製カメラユーザーであれば、ケーブルレス接続を可能にするマルチインターフェースシューアダプター「SMAD-P5」は必須級のアイテムです。また、屋外での風切り音を軽減するためのマイクスポンジ(風防)や、長時間の運用に備えた予備の充電池と急速充電器、機材一式を安全に運搬するための専用キャリングケースなども、予算に応じて揃えておくことを強く推奨します。
予算と投資対効果(ROI)の検証
プロフェッショナル向けの音響機材は一定の初期投資が必要となります。SONY UWP-D22の導入にあたっては、単なる出費としてではなく、業務効率化と品質向上をもたらす投資としてROI(投資対効果)を検証することが重要です。高音質な音声収録によるコンテンツの価値向上、NFC SYNC機能等によるセッティング時間の短縮(人件費の削減)、そして堅牢な設計による買い替えサイクルの長期化など、長期的な視点で得られるメリットを考慮すれば、十分に価格以上の価値を提供する機材であると言えます。
正規販売代理店での購入とアフターサービスの重要性
業務用機材を購入する際は、必ずメーカー認定の正規販売代理店を利用してください。非正規ルートや並行輸入品の場合、国内の電波法に適合していない(技適マークがない)可能性があり、使用すると法律違反となる恐れがあります。また、正規代理店であれば、導入前のデモ機の貸出や専門スタッフによる技術的なアドバイス、購入後の迅速な修理受付など、充実したアフターサービスを受けることができます。機材の信頼性を担保するためにも、信頼できるパートナーからの購入が不可欠です。
よくある質問(FAQ)
Q1: SONY UWP-D22は日本国外でも使用できますか?
A1: いいえ、本機は日本国内の電波法(アナログB帯)に準拠して設計されているため、海外での使用は現地の電波法に抵触する可能性があります。海外で使用する場合は、現地の法令に適合したモデルを調達する必要があります。
Q2: デジタルカメラやスマートフォンにも接続できますか?
A2: デジタル一眼カメラ等のマイク入力端子(ステレオミニジャック)があれば、付属の変換ケーブルを使用して接続可能です。スマートフォンへの接続には、スマートフォンの端子(USB-CやLightning)に対応した専用の音声変換アダプターが別途必要になります。
Q3: 複数のUWP-D22を同時に使用することは可能ですか?
A3: 可能です。アナログB帯の範囲内で、適切にグループとチャンネルを割り振ることで、複数のワイヤレスシステムを混信させることなく同時に運用できます。オートチャンネルスキャン機能を使えば、簡単に空きチャンネルを設定できます。
Q4: マイクのバッテリー残量はどこで確認できますか?
A4: 送信機(マイク本体)の有機ELディスプレイにバッテリーアイコンが表示されます。また、受信機側でも送信機のバッテリー残量を受信して表示できるため、カメラマンや音声担当者が手元でマイクの電池状態を把握することが可能です。
Q5: ピンマイク(ラベリアマイク)を追加して使うことはできますか?
A5: UWP-D22の送信機はハンドヘルド型(マイク一体型)のため、直接ピンマイクを接続することはできません。ピンマイクを使用したい場合は、別売りのボディーパックトランスミッター(UTX-B40)を追加購入し、受信機とペアリングし直すことで使用可能です。