ソニーのフルサイズミラーレス一眼カメラ「α9シリーズ」は、プロフェッショナルの撮影現場に革新をもたらし続けてきました。初代モデルの登場から最新の第3世代に至るまで、常にカメラ業界の常識を覆す最先端技術を搭載しています。本記事では、スポーツや報道、野生動物の撮影など、一瞬のシャッターチャンスが求められる過酷な現場で選ばれ続ける「α9シリーズ」の進化の軌跡と、歴代モデルの徹底的な比較解説をお届けします。
- ソニー「α9シリーズ」が切り拓いたフルサイズミラーレスの4つの革新
- 初代「α9(ILCE-9)」:新時代の幕開けを告げた4つの画期的スペック
- 第2世代「α9 II(ILCE-9M2)」:プロの現場で進化を遂げた4つの強化ポイント
- 最新モデル「α9 III(ILCE-9M3)」:世界初グローバルシャッターがもたらす4つの衝撃
- α9シリーズを支えるイメージセンサーと画質の4つの進化プロセス
- 決定的瞬間を逃さないα9シリーズのAFシステムにおける4つの強み
- 静止画だけではない、α9シリーズが誇る動画撮影の4つの魅力
- 撮影者の負担を軽減するα9シリーズの操作性とデザインにおける4つの工夫
- α9シリーズのポテンシャルを最大限に引き出す4つのシステム拡張性
- 用途と予算で選ぶ、歴代α9シリーズから最適な1台を見つける4つの基準
- α9シリーズに関するよくある質問(FAQ)
ソニー「α9シリーズ」が切り拓いたフルサイズミラーレスの4つの革新
ブラックアウトフリー撮影の実現
一眼レフカメラの構造上の限界であった、連写時のファインダー消失(ブラックアウト)を克服したことは、α9シリーズ最大の功績と言えます。電子シャッターを活用することで、被写体の動きを途切れることなく視認しながら撮影することが可能になりました。これにより、スポーツ競技における素早い動きや、予測不可能な野生動物の軌道を正確に追い続けることができます。プロのフォトグラファーにとって、決定的な瞬間を逃すリスクを大幅に軽減するこの機能は、ミラーレスカメラの優位性を決定づける画期的な技術となりました。
革新的な積層型CMOSセンサーの搭載
α9シリーズの圧倒的なスピードを支えているのが、ソニーが独自開発したメモリー内蔵積層型CMOSイメージセンサーです。従来の表面照射型や裏面照射型とは異なり、画素領域と信号処理回路を独立した層に配置することで、データの読み出し速度を飛躍的に向上させました。このセンサー構造により、膨大な画像データを瞬時に処理することが可能となり、超高速連写や高精度なAF演算を同時に実行する基盤が完成しました。カメラのデジタル化における一つの到達点とも言える技術です。
プロフェッショナルの要求に応える堅牢性
過酷な撮影環境での使用を前提とするα9シリーズは、ボディの堅牢性においても妥協がありません。軽量かつ剛性の高いマグネシウム合金を採用し、長時間のハードな運用にも耐えうる耐久性を実現しています。さらに、防塵・防滴に配慮したシーリング加工が各所に施されており、雨天や砂埃の舞う屋外の現場でも安定したパフォーマンスを発揮します。シャッターユニットの耐久回数もプロ基準を満たしており、機材への絶対的な信頼性が求められる業務用途において、安心してシャッターを切り続けることができます。
スポーツ・報道分野におけるパラダイムシフト
これまで一眼レフカメラの独壇場であったスポーツ撮影や報道の現場において、α9シリーズは完全なパラダイムシフトを起こしました。無音・無振動での高速連写が可能になったことで、ゴルフのテイクバック時や静寂が求められる国際会議など、従来のカメラでは撮影が制限されていたシーンでの撮影が解禁されました。また、圧倒的なAF追従性能により、ピント合わせをカメラに任せ、撮影者は構図やタイミングに完全に集中できるようになりました。報道写真のワークフローを根底から変革したシリーズと言えます。
初代「α9(ILCE-9)」:新時代の幕開けを告げた4つの画期的スペック
最高約20コマ/秒の高速連写性能
初代α9は、当時の常識を覆す最高約20コマ/秒のブラックアウトフリー連続撮影を実現しました。電子シャッターの活用により、メカニカルシャッターの制約を超えた圧倒的な連写速度を誇ります。陸上競技やモータースポーツなど、ミリ秒単位の動きが結果を左右する現場において、決定的な瞬間を高確率で捉えることが可能になりました。この驚異的なスピードは、プロカメラマンの撮影スタイルそのものを変革する原動力となりました。
693点の像面位相差AFセンサーによる追従性
画面の約93%をカバーする693点の像面位相差AFセンサーを搭載し、画面の端から端まで被写体を逃さず捕捉します。複雑な動きをする被写体であっても、高密度に配置されたAFセンサーが粘り強く追従し続けます。当時のデジタルカメラとしては群を抜く合焦精度を誇り、特に手前に障害物が横切るようなシーンでも、狙った被写体へのピントを維持するアルゴリズムが高く評価されました。
無音・無振動のアンチディストーションシャッター
電子シャッター特有の動体歪み(ローリングシャッター現象)を極限まで抑え込んだ「アンチディストーションシャッター」を搭載しました。これにより、無音かつ無振動での撮影が実用レベルに達しました。クラシックコンサートの撮影や、野生動物に警戒されずに接近する場面、あるいは緊張感漂うスポーツの競技中など、シャッター音がタブーとされる環境において、画質を犠牲にすることなく撮影業務を遂行できる画期的な機能です。
大容量バッテリー「NP-FZ100」による駆動時間の向上
ミラーレスカメラの弱点とされていたバッテリー駆動時間を劇的に改善したのが、新開発の高容量バッテリー「NP-FZ100」です。従来のバッテリー(NP-FW50)と比較して約2.2倍の容量を持ち、プロの長時間の撮影業務にも十分に対応できるスタミナを獲得しました。頻繁なバッテリー交換による撮影の中断を防ぎ、過酷な現場での信頼性を大幅に向上させた点は、業務用途として非常に重要な進化でした。
第2世代「α9 II(ILCE-9M2)」:プロの現場で進化を遂げた4つの強化ポイント
メカシャッター時の連写速度向上(最高約10コマ/秒)
初代モデルから進化した点として、メカニカルシャッター使用時の最高連写速度が約5コマ/秒から約10コマ/秒へと倍増しました。フリッカー環境下やフラッシュを使用した撮影など、電子シャッターが適さない状況においても、十分な連写性能を発揮できるようになりました。これにより、屋内スポーツやスタジオ撮影など、あらゆる照明環境下での対応力が底上げされ、プロフェッショナルの多様なニーズに応える汎用性を獲得しています。
堅牢性と防塵・防滴性能のさらなるブラッシュアップ
プロの過酷な使用環境を想定し、ボディの堅牢性と防塵・防滴性能が一段と強化されました。各ボタンやダイヤル、バッテリーカバーなどのシーリング構造が見直され、水滴や粉塵の侵入をより強固に防ぎます。また、シャッターユニットの耐久性も約50万回へと向上しており、長期間にわたるハードな運用にも耐えうる設計となっています。機材トラブルが許されない現場において、撮影者に絶対的な安心感をもたらす重要なアップデートです。
5GHz帯Wi-Fiと1000BASE-T対応による通信ワークフローの高速化
報道やスポーツの現場では、撮影した画像をいかに早く納品するかが勝負となります。α9 IIは、新たに5GHz帯のWi-Fi(IEEE 802.11ac)に対応し、さらに有線LANポートも1000BASE-T(ギガビット)へと高速化されました。これにより、大容量の画像データをFTPサーバーへ瞬時に転送することが可能となり、バックオフィスとの連携やリアルタイムでの報道配信ワークフローが飛躍的に効率化されました。
音声メモ機能など報道向け機能の拡充
現場のフォトグラファーからのフィードバックを反映し、業務効率を高める機能が多数追加されました。その代表が「音声メモ機能」です。撮影した画像に最大60秒の音声を添付でき、被写体の情報や状況をテキスト化してメタデータとして付与することが可能です。これにより、後処理でのキャプション入力の手間が大幅に削減されます。現場での撮影から納品までのリードタイムを短縮する、プロフェッショナルに寄り添った実務的な機能拡張と言えます。
最新モデル「α9 III(ILCE-9M3)」:世界初グローバルシャッターがもたらす4つの衝撃
全画素同時読み出しによる歪みの完全排除
α9 IIIは、フルサイズミラーレスカメラとして世界で初めてグローバルシャッター方式のイメージセンサーを搭載しました。全画素を同時に露光・読み出すことで、従来のローリングシャッターで発生していた動体歪みを完全に排除しています。ゴルフクラブのスイングや高速で回転するプロペラなど、超高速で動く被写体であっても、肉眼で見たままの正確な形状で記録することが可能となり、映像表現の限界を大きく押し広げました。
最高約120コマ/秒のAF/AE追従ブラックアウトフリー連写
グローバルシャッターと最新の画像処理エンジンの組み合わせにより、AF/AE追従で最高約120コマ/秒という異次元のブラックアウトフリー連写を実現しました。シャッターボタンを半押しした瞬間から過去に遡って記録する「プリ撮影機能」も搭載しており、人間の反射神経では捉えきれない飛び立ちの瞬間などを確実に記録します。スポーツや野生動物撮影において、もはや「撮り逃し」という概念を過去のものにする圧倒的なスペックです。
全速同調フラッシュシンクロによる新たなライティング表現
グローバルシャッターの恩恵は、フラッシュ撮影においても革新をもたらしました。従来のメカシャッターによる同調速度の限界を撤廃し、最高シャッタースピードの1/80000秒(連写時は1/16000秒)まで全速でフラッシュを同調させることが可能です。これにより、日中の強烈な太陽光下でも大口径レンズを開放で撮影しつつ、被写体をフラッシュで明るく照らし出すといった、これまでにない自由なライティング表現が実現しました。
AIプロセッシングユニット搭載による高精度な被写体認識AF
最新のAIプロセッシングユニットを内蔵し、被写体認識の精度と対象が飛躍的に向上しました。人間の骨格情報を用いた姿勢推定技術により、後ろ姿や顔が隠れた状態でも人物を高精度に追従します。さらに、動物、鳥、昆虫、車、列車、飛行機など、多岐にわたる被写体を自動で認識・追尾することが可能です。約120コマ/秒の超高速連写と組み合わせることで、いかなる被写体であってもピントの合った鮮明な画像を量産することができます。
α9シリーズを支えるイメージセンサーと画質の4つの進化プロセス
Exmor RSから進化した積層型構造の恩恵
α9シリーズの心臓部である「Exmor RS」CMOSセンサーは、世代を重ねるごとに進化を続けています。初代のメモリー内蔵積層型から始まり、第3世代ではグローバルシャッター方式へと至るまで、常にセンサー技術の最先端を走ってきました。この独自構造により、高画素化と高速読み出しという相反する要素を高い次元で両立させています。センサーから出力される膨大なデータをボトルネックなく処理できることが、α9シリーズの根幹を支える強みです。
画像処理エンジン「BIONZ」シリーズの世代交代
イメージセンサーの進化に合わせて、画像処理エンジンも「BIONZ X」から最新の「BIONZ XR」へと強力な世代交代を果たしました。最新エンジンでは従来比で最大約8倍の処理能力を持ち、複雑なAF演算や高画質な動画処理をリアルタイムで実行します。メニュー操作のレスポンス向上や、記録メディアへの書き込み速度の最適化など、カメラ全体の基本パフォーマンスを底上げし、ストレスフリーな撮影体験を提供しています。
高感度ノイズ耐性とダイナミックレンジの向上
高速連写に特化したカメラでありながら、画質面での妥協もありません。裏面照射型構造の利点を活かし、集光効率を高めることで優れた高感度ノイズ耐性を実現しています。屋内競技場や夜間の報道現場など、光量が不足する環境でISO感度を引き上げても、ディテールを損なうことなくクリアな画質を保持します。また、広いダイナミックレンジを確保しており、明暗差の激しいシーンでも豊かな階調表現が可能です。
色再現性とスキントーン表現の熟成
世代を追うごとに、色再現性、特に人物の肌の色(スキントーン)の表現が自然で美しく熟成されています。最新のアルゴリズムにより、太陽光や人工光源など、様々なミックス光の環境下でも正確なホワイトバランスを算出します。ポートレート撮影やスポーツ選手の表情を捉える際にも、健康的でリアルな肌質を再現できるため、撮影後のレタッチの手間を軽減し、即時納品が求められるビジネスユースにおいて大きなアドバンテージとなります。
決定的瞬間を逃さないα9シリーズのAFシステムにおける4つの強み
リアルタイムトラッキング技術の導入と進化
ソニーが誇る「リアルタイムトラッキング」は、色、模様(輝度)、被写体距離(奥行き)、顔・瞳の情報をリアルタイムに高速処理し、動く被写体を高精度に追尾し続ける技術です。一度被写体をロックオンすれば、障害物が手前を横切っても追従を維持します。世代ごとにAIアルゴリズムが強化されており、撮影者はフレーミングとシャッタータイミングにのみ集中できるため、歩留まりが飛躍的に向上します。
人物・動物・鳥に対応するリアルタイム瞳AF
人物の瞳を自動で検出し追随する「リアルタイム瞳AF」は、α9シリーズの代名詞とも言える機能です。ソフトウェアのアップデートやモデルチェンジを経て、対応する被写体は人物だけでなく、犬や猫などの動物、さらには不規則に動く鳥にまで拡大しました。被写体が激しく動いたり、うつむいたりする場面でも、正確に瞳にピントを合わせ続けるため、生命感あふれるシャープな作品を確実に残すことができます。
演算回数の増加がもたらす圧倒的な予測精度
α9シリーズのAFが優れている理由は、AF/AE演算の圧倒的な頻度にあります。初代モデルの段階で最大60回/秒の演算を実現しており、最新のα9 IIIではこれが最大120回/秒にまで引き上げられています。被写体の急激な速度変化や方向転換に対しても、次の動きを瞬時に予測してレンズの駆動を制御します。この緻密な演算処理の繰り返しが、スポーツ撮影における驚異的なピントの食いつきを実現しているのです。
低照度環境下でも正確に合焦するAF暗所性能
薄暗い環境下でも正確にピントを合わせるAF暗所性能も、プロフェッショナルにとって欠かせない要素です。高感度なイメージセンサーとノイズ低減アルゴリズムの組み合わせにより、肉眼では被写体の確認が困難な低照度環境(EV-4やEV-5といった暗さ)でも、確実なオートフォーカスが可能です。夜間の野生動物撮影や、照明の落ちたステージでのパフォーマンス撮影において、その真価を遺憾なく発揮します。
静止画だけではない、α9シリーズが誇る動画撮影の4つの魅力
フルサイズ領域での高画質4K動画記録
α9シリーズは静止画の連写性能だけでなく、本格的な動画撮影機能も備えています。画素加算のない全画素読み出しによる4K動画記録に対応しており、モアレやジャギーを抑えた圧倒的な解像感を実現しています。広大なフルサイズセンサーの領域を余すことなく活用できるため、被写界深度の浅いボケ味を活かしたシネマティックな映像表現が可能です。静止画と動画のハイブリッドな撮影業務において、強力な武器となります。
S-Cinetoneによるシネマティックな色表現(α9 III)
最新のα9 IIIでは、ソニーのデジタルシネマカメラ「VENICE」の開発を通じて培われた画作り「S-Cinetone」が搭載されました。これにより、カラーグレーディング(色補正)を行わなくても、人肌を美しく描写し、被写体を際立たせるシネマティックな映像をカメラ内生成できます。納品までの時間が限られている報道やドキュメンタリーの映像制作において、撮影してそのまま使える高品質な色表現は極めて実用的です。
動画撮影時における強力なアクティブモード手ブレ補正
手持ちでの動画撮影を強力にサポートするため、ボディ内手ブレ補正機構を活用した「アクティブモード」を搭載しています。カメラに内蔵された高精度なジャイロセンサーと最適化されたアルゴリズムにより、歩きながらの撮影でもジンバルを使用したかのような滑らかな映像を記録できます。機材を最小限に抑えたいワンオペレーションでの取材や、動きの激しいスポーツの現場での動画収録において、撮影者の機動力を大幅に高めます。
プロの映像制作を支えるタイムコード・オーディオ機能
複数のカメラを使用したマルチカム収録において必須となる、タイムコード(TC/UB)の記録に対応しています。また、デジタルオーディオインターフェースに対応したマルチインターフェースシューを備えており、純正のデジタルマイクを接続することで、ノイズの少ないクリアな高音質録音が可能です。プロの映像制作ワークフローにシームレスに組み込めるこれらの機能により、α9シリーズは動画専用機に匹敵する運用性を誇ります。
撮影者の負担を軽減するα9シリーズの操作性とデザインにおける4つの工夫
グリップ形状の改良によるホールド感の向上
長時間の撮影や、重量のある超望遠レンズの使用を想定し、世代を重ねるごとにグリップの形状が最適化されています。指の掛かり具合や手のひらへのフィット感が緻密に計算されており、握り込む際の疲労を最小限に抑えます。特にα9 IIやα9 IIIでは、手袋を着用した状態でもしっかりとホールドできる深さと形状が確保されており、過酷なフィールドワークにおいてカメラマンの身体的負担を大きく軽減します。
直感的な操作を可能にするボタン・ダイヤル配置
ファインダーから目を離さずに設定を変更できるよう、ボタンやダイヤルの配置には徹底した人間工学が反映されています。露出補正ダイヤルやドライブモードダイヤルにはロック機構が備わり、意図しない誤操作を防ぎます。また、カスタマイズ可能なボタンが多数用意されており、撮影者のスタイルに合わせて頻繁に使用する機能を自由に割り当てることができます。瞬時の判断が求められる現場において、直感的な操作性は不可欠な要素です。
高精細・高輝度な電子ビューファインダー(EVF)の進化
被写体を正確に捉えるための窓となる電子ビューファインダー(EVF)も、極めて高いスペックを誇ります。高精細なOLEDパネルを採用し、光学ファインダーに迫る自然な見え方を実現しています。さらに、リフレッシュレートを120fpsや240fpsに設定することで、高速で動く被写体も残像感なく滑らかに追従できます。ブラックアウトフリー撮影との相乗効果により、撮影者は被写体との一体感を保ちながらシャッターを切り続けることが可能です。
タッチパネル液晶モニターの可動方式と視認性
背面の液晶モニターにはタッチパネルが採用されており、タッチフォーカスやタッチトラッキングなど、直感的なAF操作が可能です。最新モデルのα9 IIIでは、チルト機構とバリアングル機構を組み合わせた「4軸マルチアングル液晶モニター」が採用されました。これにより、ハイアングルやローアングル、さらには縦位置撮影時においても、モニターの視認性を損なうことなく自由なアングルでの撮影が可能となり、表現の幅を大きく広げています。
α9シリーズのポテンシャルを最大限に引き出す4つのシステム拡張性
豊富なEマウントレンズ(G Master)との組み合わせ
α9シリーズの卓越したAF性能や超高速連写の恩恵を最大限に享受するためには、レンズの性能が不可欠です。ソニーが展開する豊富なEマウントレンズ群、中でも最高峰の解像力と美しいボケ味を両立した「G Master」シリーズとの組み合わせは、プロの厳しい要求に完璧に応えます。レンズ内に搭載されたXDリニアモーターなどの最新アクチュエーターが、カメラボディの高速なAF制御信号に遅滞なく応答し、比類なきシステムパフォーマンスを発揮します。
縦位置グリップによる操作性とバッテリー寿命の拡張
スポーツやポートレート撮影において多用される縦位置撮影を快適にするため、専用の縦位置グリップが用意されています。横位置撮影時と同等の操作感を提供するボタン配置により、カメラの構えを変えても違和感なく撮影を継続できます。さらに、グリップ内に2個の高容量バッテリーを装填できるため、長時間のイベント取材や電源確保が困難なロケーション撮影において、バッテリー切れの不安を払拭し、撮影可能枚数を大幅に拡張します。
プロ向けフラッシュシステムとの高度な連携
スタジオ撮影や報道現場でのライティングを支えるため、純正フラッシュシステムとの高度な連携機能が組み込まれています。カメラ本体からフラッシュの光量や発光モードを詳細にコントロールできるほか、電波式ワイヤレスコマンダーを使用することで、多灯ライティング環境を容易に構築できます。特にα9 IIIのグローバルシャッターによる全速同調機能は、純正フラッシュとの組み合わせによってこれまでにない革新的な閃光表現を可能にしています。
リモート撮影やクラウド連携を支えるソフトウェア環境
現代のプロフェッショナルなワークフローにおいて、撮影後のデータ管理と連携は極めて重要です。ソニーはモバイルアプリを提供し、現場からの音声入力によるメタデータ付与やFTP転送を強力にサポートしています。また、PC用ソフトウェアを用いたテザー撮影や、クラウドサービス「Creators’ Cloud」とのシームレスな連携により、撮影から納品までのプロセスを劇的に効率化し、ビジネスのスピードを加速させます。
用途と予算で選ぶ、歴代α9シリーズから最適な1台を見つける4つの基準
コストパフォーマンスで選ぶなら「初代α9」
予算を抑えつつ、フルサイズミラーレスのブラックアウトフリー連写という革新的な体験を導入したい場合、初代α9は現在でも非常に魅力的な選択肢です。中古市場での価格もこなれてきており、最高約20コマ/秒の高速連写や優れた瞳AF機能など、基本性能の高さは現代の撮影現場でも十分に通用します。アマチュアスポーツの撮影や野生動物の撮影に初めて挑戦する方にとって、コストパフォーマンスに優れた最高峰の入門機と言えます。
業務用途の安定性と通信性能を求めるなら「α9 II」
報道やスポーツの現場で、より確実なデータ転送と耐久性が求められるプロフェッショナルには「α9 II」が最適です。初代から引き継いだ圧倒的な連写性能に加え、メカシャッターの高速化、堅牢性の向上、そしてギガビット有線LANや5GHz Wi-Fi対応による通信ワークフローの強化が図られています。業務としての信頼性と納期スピードが直結するビジネスユースにおいて、現場のストレスを最小限に抑える頼れる相棒となるでしょう。
未知の領域を撮影する最先端スペックなら「α9 III」
予算に糸目をつけず、カメラの歴史を変える最新技術を手にしたい方には「α9 III」一択となります。世界初のグローバルシャッター搭載により動体歪みを完全に排除し、最高約120コマ/秒の超高速連写と全速フラッシュ同調という、これまでの常識を覆すスペックを誇ります。誰も見たことのない決定的瞬間を切り取り、ライバルに圧倒的な差をつけるための究極のツールとして、最前線で活躍するトップクリエイターに強く推奨されます。
将来のファームウェアアップデートとサポート状況の確認
歴代モデルを選択する際に見落としてはならないのが、ファームウェアアップデートの将来性とメーカーサポートの状況です。ソニーは発売後もソフトウェアの更新によってAF性能などを大幅に進化させる傾向があります。最新のα9 IIIは今後も長期的な機能追加が期待できる一方、初代や第2世代はアップデートが落ち着いている現状があります。自身の撮影用途に必須な機能が実装されているか、サポート期間も含めて慎重に検討することが重要です。
α9シリーズに関するよくある質問(FAQ)
Q1: α9シリーズは、α7シリーズと何が違うのですか?
A1: α7シリーズが画素数や動画性能など用途に合わせた幅広いラインナップを展開しているのに対し、α9シリーズは「圧倒的なスピード」に特化したプロフェッショナル向けのフラッグシップラインです。ブラックアウトフリーの超高速連写や高度なAF追従性能など、動体撮影において他の追随を許さない性能を誇ります。
Q2: 初代α9でも現在の撮影環境で十分に通用しますか?
A2: はい、十分に通用します。最高約20コマ/秒のブラックアウトフリー連写や693点の像面位相差AFといった基本スペックは非常に高く、ファームウェアアップデートによりリアルタイムトラッキングや動物瞳AFにも対応しているため、現在でも第一線で活躍できるポテンシャルを持っています。
Q3: α9 IIIのグローバルシャッターとはどのような技術ですか?
A3: 従来のセンサーが画像の上の行から順にデータを読み出す(ローリングシャッター)のに対し、グローバルシャッターは全画素を「同時」に露光し読み出します。これにより、高速で動く被写体が歪んで写る現象(ローリングシャッター歪み)が物理的に発生しなくなり、フラッシュの全速同調も可能になりました。
Q4: スポーツ撮影以外でもα9シリーズを使うメリットはありますか?
A4: 大いにあります。完全な無音・無振動での撮影が可能なため、クラシックコンサートや結婚式、野生動物の撮影など、音を立てられない環境で極めて有効です。また、強力なAF性能はポートレートやスナップ撮影においても歩留まりを飛躍的に向上させます。
Q5: α9シリーズで動画撮影を行うことは適していますか?
A5: 適しています。全画素読み出しによる高画質な4K動画記録に対応しており、強力なAF追従性能は動画撮影時にも機能します。特に最新のα9 IIIでは、シネマティックな色表現が可能な「S-Cinetone」や強力な手ブレ補正「アクティブモード」を搭載しており、本格的な映像制作にも対応可能です。