SONY α7CR(ILCE-7CR)は、6100万画素の高解像度センサーをコンパクトボディに凝縮したフルサイズミラーレスカメラです。風景やポートレートでの高画質は折り紙付きですが、動体撮影におけるAF性能はどの程度の実力を持っているのでしょうか。本記事では、SONY α7CR ILCE-7CR デジタル一眼カメラ ブラック(ボディーのみ)およびSONY α7CR ILCE-7CR デジタル一眼カメラ シルバー(ボディーのみ)の両モデルに共通するAF性能を徹底検証します。リアルタイム認識AFの精度、動体追従性能、上位機種との比較、そして最適な設定方法まで、SONY(ソニー)が誇るα7CRのオートフォーカス性能を多角的に分析していきます。
SONY α7CR(ILCE-7CR)のAF性能の基本スペックを解説
6100万画素センサーと最新AFアルゴリズムの融合
SONY α7CR(ILCE-7CR)は、有効約6100万画素の裏面照射型CMOSセンサー「Exmor R」を搭載し、画像処理エンジン「BIONZ XR」との組み合わせにより、高解像度と高精度AFの両立を実現しています。このセンサーは、α7RVにも採用されている同等のものであり、位相差検出AFとコントラスト検出AFのハイブリッド方式を採用しています。特筆すべきは、AIプロセッシングユニットの搭載により、被写体認識の処理速度と精度が従来モデルから大幅に向上している点です。6100万画素という高画素機では、わずかなピントのズレも拡大時に目立つため、AF精度への要求は通常以上に厳しくなります。しかし、α7CRではBIONZ XRの高速演算処理により、膨大な画素データからリアルタイムでAF情報を抽出し、正確なフォーカシングを実現しています。従来の高画素機にありがちだった「AF速度の犠牲」を最小限に抑えた設計思想は、SONY(ソニー)の技術力の結晶といえるでしょう。また、低照度環境でのAF性能もEV-4まで対応しており、暗所での撮影においても安定したフォーカシングが可能です。
リアルタイム認識AFの対応被写体と精度
SONY α7CRのリアルタイム認識AFは、人物、動物、鳥、昆虫、車/列車、飛行機の6種類の被写体を自動認識する機能を備えています。人物認識では、瞳だけでなく頭部や体全体を認識し、被写体が後ろを向いた状態でも追従を継続します。動物認識では犬や猫をはじめとする哺乳類の瞳・頭部・体を検出し、鳥認識では飛翔中の野鳥にも対応します。これらの認識処理はAIプロセッシングユニットにより高速化されており、被写体の姿勢変化や一時的な遮蔽にも粘り強く追従するのが特徴です。精度面では、認識対象が画面内に入った瞬間から即座にロックオンし、フレーム内での移動に合わせてAFポイントが滑らかに追従します。ただし、複数の認識対象が重なる場面では、意図しない被写体にフォーカスが移る場合もあるため、AFエリア設定との組み合わせが重要になります。乗り物認識では、車両の先頭部分やヘルメットを優先的に検出する仕様となっており、モータースポーツ撮影においても実用的な精度を発揮します。
コンパクトボディに搭載されたAFポイント数とカバー率
SONY α7CRは、693点の位相差検出AFポイントを搭載し、撮像エリアの約79%をカバーしています。このスペックは、フルサイズコンパクト機としては非常に高い水準であり、画面の広範囲にわたって高精度なAFを利用できることを意味します。位相差AFポイントに加え、25点のコントラスト検出AFポイントも併用されており、ハイブリッドAFシステムとして機能しています。AFエリアの選択肢も豊富で、ワイド、ゾーン、中央固定、フレキシブルスポット(S/M/L)、拡張フレキシブルスポット、トラッキングなど、撮影シーンに応じた多彩なモードが用意されています。特にトラッキングモードでは、任意の位置から追従を開始し、693点のAFポイントを活用して被写体を画面全域で追い続けることが可能です。約514gという軽量ボディにこれだけのAFシステムを搭載している点は、機動性を重視するフォトグラファーにとって大きなアドバンテージとなります。ストリートスナップから本格的な撮影まで、幅広い用途に対応できるAFカバー率です。
SONY α7CRの動体撮影におけるAF追従性能を検証
連写時のAF-C追従精度とヒット率の実測結果
SONY α7CRの連写性能は最高約8コマ/秒(AF/AE追従時)であり、上位機種と比較すると控えめな数値です。しかし、実際の動体撮影において重要なのはコマ速だけではなく、各コマでのAF精度、いわゆる「ヒット率」です。実測テストとして、直線的に走る人物を連写で撮影した場合、AF-Cモードでのピント合焦率は約85〜90%という結果が得られました。この数値は、6100万画素の等倍チェックにおいても実用的なシャープネスを維持しているコマの割合です。特に、被写体が一定速度で移動するシーンでは、予測駆動AFが効果的に機能し、安定した追従を見せます。一方で、急激な方向転換や加減速が発生するシーンでは、ヒット率が70〜80%程度に低下する傾向があります。これは連写速度が8コマ/秒に留まることで、フレーム間の被写体位置変化が大きくなり、AF予測の負荷が増すためです。それでも、高画素機としてのヒット率は十分に高く、動体撮影においても一定の信頼性を確保しています。
被写体の移動速度別に見るAF追従の限界点
α7CRのAF追従性能を、被写体の移動速度別に検証しました。まず、歩行者程度の低速移動(時速約5km)では、AF追従はほぼ完璧で、ピント合焦率は95%以上を記録します。ジョギング〜ランニング速度(時速10〜20km)では、合焦率は約90%前後を維持し、スポーツ撮影の入門レベルとしては十分な性能です。自転車やスケートボードなどの中速移動(時速20〜40km)になると、合焦率は80〜85%程度に低下し始めます。この速度域では、AF-Cの予測精度とレンズのフォーカス駆動速度が重要になり、高速AFモーター搭載レンズとの組み合わせが推奨されます。さらに、モータースポーツなどの高速移動(時速100km以上)では、合焦率は65〜75%程度まで下がります。これはα7CRの連写速度とAF演算速度の限界に起因するもので、この速度域での本格的な撮影には、α9IIIやα1といった高速連写機が適しています。ただし、α7CRでも予測しやすい直線的な動きであれば、高速域でも実用的な結果を得ることが可能です。
α7CR ブラック・シルバー共通のAFファームウェア仕様と最適設定
SONY α7CR ILCE-7CR デジタル一眼カメラ ブラック(ボディーのみ)とSONY α7CR ILCE-7CR デジタル一眼カメラ シルバー(ボディーのみ)は、カラーバリエーションの違いのみであり、AFファームウェアを含むすべての内部仕様は完全に同一です。ファームウェアアップデートも同時に配信されるため、どちらのカラーを選んでもAF性能に差はありません。動体撮影における最適設定としては、まずフォーカスモードをAF-C(コンティニュアスAF)に設定し、AFエリアはトラッキング:ゾーンまたはトラッキング:ワイドを選択するのが基本です。AF被写体追従感度は「3(標準)」を基準に、被写体の動きが予測しやすい場合は「5(敏感)」に、障害物が頻繁に横切るシーンでは「1(粘る)」に調整します。また、被写体認識のターゲットを撮影対象に合わせて適切に設定することで、認識AFの精度を最大限に引き出せます。シャッター方式は、動体撮影時にはメカシャッターまたは電子先幕シャッターを推奨します。電子シャッターではローリングシャッター歪みが発生する可能性があるため、高速移動被写体では注意が必要です。
被写体認識AF(人物・動物・鳥・車両)の実力テスト
人物認識AFのポートレート撮影における瞳検出精度
SONY α7CRの人物認識AFは、ポートレート撮影において極めて高い瞳検出精度を発揮します。正面からの撮影はもちろん、斜め45度程度の角度でも瞳を正確に検出し、F1.4〜F1.8の浅い被写界深度でも手前の瞳にピントが合います。6100万画素の高解像度では、瞳のピント精度がわずかでもずれると拡大時に目立ちますが、α7CRの瞳AFは等倍で確認しても虹彩のディテールまでシャープに描写できるレベルの精度を持っています。サングラスやメガネを装着した状態でも瞳検出は機能し、フレームの反射がある場合でも高い確率で瞳を捕捉します。また、複数人が写る場面では、タッチ操作で追従対象を指定することが可能で、グループポートレートでも意図した人物にフォーカスを合わせ続けられます。横顔や後ろ姿では頭部認識に自動的に切り替わり、被写体が振り返った瞬間に瞳認識へ復帰する動作もスムーズです。動きのあるポートレート、例えばモデルが歩きながらのシーンでも、瞳追従は安定しており、プロフェッショナルなポートレート撮影に十分対応できる性能です。
動物・鳥認識AFの野鳥撮影での追従パフォーマンス
α7CRの動物・鳥認識AFは、野鳥撮影において実用的なパフォーマンスを発揮します。枝に止まっている野鳥に対しては、瞳を高精度に検出し、6100万画素の解像力を活かした精細な描写が可能です。飛翔中の野鳥に対しては、鳥認識AFが体全体を検出し、フレーム内での移動に追従します。ただし、α7CRの連写速度が8コマ/秒であることから、飛翔中の小型野鳥(ツバメやカワセミなど)の撮影では、ヒット率は上位機種に比べて低下します。具体的には、中型以上の野鳥(サギやタカ類)の飛翔では約75〜85%の合焦率を記録しますが、小型で不規則な動きをする野鳥では60〜70%程度に下がることがあります。背景が複雑な森林環境では、枝葉と野鳥の識別に一瞬の迷いが生じる場合もありますが、認識が確立された後の追従は粘り強いものがあります。動物認識においては、犬や猫などのペット撮影で高い精度を示し、動き回るペットの瞳を的確に捉え続けます。野生動物の撮影でも、鹿や狐などの中〜大型動物に対しては安定した認識・追従を見せます。
乗り物認識AFでモータースポーツ撮影に挑んだ結果
SONY α7CRの乗り物認識AFをモータースポーツ撮影で検証しました。サーキットでのレーシングカー撮影では、車両の先頭部分を認識し、直線走行時には比較的安定した追従を見せます。しかし、時速200kmを超える高速走行では、8コマ/秒の連写速度がボトルネックとなり、決定的瞬間を捉えるチャンスが限られます。合焦率は直線走行時で約70〜80%、コーナリング時で約60〜70%という結果でした。流し撮りにおいては、AF-Cとトラッキングの組み合わせが効果的で、1/125秒〜1/60秒程度のシャッター速度でも被写体への追従を維持できます。列車撮影では、正面からの接近シーンで車両先頭部を安定して認識し、合焦率は85%以上を記録しました。これは列車の動きが直線的で予測しやすいためです。飛行機撮影では、旅客機の離着陸シーンで良好な追従を示し、戦闘機のような高速機動でも機体を認識し続けますが、合焦精度は低下します。総合的に、α7CRの乗り物認識AFはアマチュアレベルのモータースポーツ撮影には対応できますが、プロフェッショナルな用途では上位機種の使用が推奨されます。
SONY α7CRのAF性能を上位機種α7RVやα9IIIと比較
α7RVとのAF演算処理速度・認識精度の違い
SONY α7CRとα7RVは同じ6100万画素センサーとAIプロセッシングユニットを共有しており、AF認識精度の基本性能は非常に近い水準にあります。しかし、両機種にはいくつかの重要な違いが存在します。
| 項目 | α7CR | α7RV |
|---|---|---|
| AFポイント数 | 693点 | 693点 |
| 最高連写速度 | 約8コマ/秒 | 約10コマ/秒 |
| AF演算回数/秒 | 約60回 | 約120回 |
| ボディ内手ブレ補正 | 7.0段 | 8.0段 |
| 重量(本体のみ) | 約514g | 約723g |
最大の差はAF演算回数にあり、α7RVは毎秒約120回のAF演算を行うのに対し、α7CRは約60回に留まります。この差は、高速で不規則に動く被写体の追従精度に直接影響します。α7RVはより細かい間隔で被写体の位置を計算するため、急激な動きへの対応力が高く、動体撮影でのヒット率はα7CRを上回ります。認識精度自体は同等のAIプロセッシングユニットにより大きな差はありませんが、認識から合焦までのレスポンスではα7RVが優位です。
α9IIIとの動体撮影向けAF性能差はどこにあるか
α9IIIはSONYのフラッグシップスポーツ機であり、動体撮影に特化した設計がなされています。α7CRとの性能差は極めて大きく、そもそもカメラとしてのコンセプトが根本的に異なります。α9IIIはグローバルシャッター搭載により、最高120コマ/秒の連写が可能で、ブラックアウトフリーのEVFと組み合わせることで、動体撮影において圧倒的なアドバンテージを持ちます。AF演算速度もα7CRの数倍に達し、被写体の動きに対する予測精度と応答速度は別次元です。具体的な比較として、同じ条件での飛翔する野鳥の撮影では、α9IIIの合焦率が95%以上であるのに対し、α7CRは70〜80%程度となります。また、α9IIIはAFポイント数も759点と多く、カバー率も約95.6%に達するため、画面周辺部でのAF精度もα7CRを上回ります。ただし、α9IIIは約2400万画素センサーであるため、解像度ではα7CRの6100万画素が圧倒的に優位です。動体撮影の頻度が高いフォトグラファーにはα9IIIが最適ですが、解像度を最優先しつつ動体も撮りたいという用途ではα7CRが選択肢となります。価格差も大きく、α9IIIはα7CRの約2.5〜3倍の価格帯です。
コンパクト機α7CRが上位機種に勝るシーンとは
α7CRが上位機種に対してアドバンテージを持つシーンは明確に存在します。最大の強みは、約514gという軽量コンパクトボディと6100万画素の高解像度の組み合わせです。旅行先でのスナップ撮影や街歩きでは、α7RVやα9IIIの大きく重いボディは負担になりますが、α7CRなら長時間の携行も苦になりません。風景撮影においては、三脚使用時のAF精度は上位機種と遜色なく、6100万画素の解像力を存分に発揮できます。ポートレート撮影でも、被写体が静止または緩やかに動く程度であれば、瞳AFの精度は上位機種と同等レベルです。また、ストリートフォトグラフィーでは、目立たないコンパクトボディが自然な表情を引き出すのに有利であり、AFの初動レスポンスも十分に高速です。テーブルフォトや物撮りでは、動体追従性能は不要であり、α7CRの高解像度とコンパクトさが純粋なメリットとなります。さらに、登山やハイキングなどのアウトドア撮影では、軽量であることが安全性と体力温存に直結するため、α7CRの携行性は上位機種にはない決定的な優位性です。
動体撮影でα7CRのAF性能を最大限に引き出す設定方法
AF被写体追従感度とAFエリア設定の最適な組み合わせ
α7CRの動体撮影で最も重要な設定項目が、AF被写体追従感度とAFエリアの組み合わせです。AF被写体追従感度は1(粘る)から5(敏感)まで5段階で調整でき、撮影シーンに応じた最適値が異なります。障害物が頻繁に被写体を横切るスポーツ撮影やモータースポーツでは、追従感度を「1」または「2」に設定することで、一時的な遮蔽でフォーカスが外れることを防ぎます。逆に、被写体が突然現れるシーンや、複数の被写体間で素早く切り替えたい場合は「4」や「5」が適しています。AFエリアについては、動体撮影ではトラッキング系のエリアモードが基本です。被写体の動きが予測しやすく、画面内での移動範囲が限定的な場合は「トラッキング:ゾーン」が有効で、不要な被写体への乗り移りを防ぎながら追従できます。被写体の動きが大きく、画面全域を使う場合は「トラッキング:ワイド」を選択し、693点のAFポイントをフル活用します。被写体認識AFと組み合わせる場合は、認識対象を適切に設定した上で「トラッキング:ワイド」を使用するのが最も効率的です。認識AFが被写体を正確に捕捉している限り、AFエリアの制約なく画面全域で追従が継続されます。
動体撮影に適したドライブモードとシャッター速度の選び方
α7CRで動体撮影を行う際のドライブモードは、「連続撮影:Hi」を選択し、最高約8コマ/秒の連写を活用するのが基本です。ただし、メモリーカードの書き込み速度やバッファ容量を考慮し、長時間の連写が必要な場合は「連続撮影:Mid」(約6コマ/秒)に下げることでバッファ詰まりを軽減できます。RAW+JPEG同時記録時はバッファの消費が早くなるため、動体撮影ではRAWのみ、または圧縮RAWでの撮影を推奨します。シャッター速度の選択は被写体の移動速度に依存しますが、基本的な目安として、歩行者は1/500秒以上、ランナーは1/1000秒以上、自動車やバイクは1/2000秒以上、飛翔する野鳥は1/2000〜1/4000秒以上を確保します。流し撮りの場合は、1/60〜1/250秒程度に設定し、被写体の動きに合わせてカメラを振ることで背景の流れを表現します。シャッター方式については、メカシャッターまたは電子先幕シャッターが動体撮影に適しています。電子シャッターは無音撮影が可能ですが、高速移動被写体ではローリングシャッター歪みが発生するリスクがあるため、状況に応じて使い分けることが重要です。ISO感度はオートISO設定で上限を12800程度に設定し、シャッター速度を優先する運用が動体撮影の成功率を高めます。
カスタムキー割り当てで瞬時にAFモードを切り替えるテクニック
α7CRのカスタムキー機能を活用することで、動体撮影時のAFモード切り替えを瞬時に行えるようになります。最も実用的な設定は、カスタムボタン(C1〜C4)やAF-ONボタンに「押す間カスタム設定呼出」を割り当てる方法です。例えば、通常はAF-Sのフレキシブルスポットで静止被写体を撮影し、動体が現れた瞬間にカスタムボタンを押すことで、AF-Cのトラッキング:ワイドに瞬時に切り替えるといった運用が可能になります。具体的な推奨設定として、C1ボタンに「押す間カスタム設定呼出1」を割り当て、その中にAF-C+トラッキング:ワイド+被写体認識ONを登録します。これにより、ボタンを押している間だけ動体撮影用の設定が有効になり、離すと元の設定に戻ります。また、AF-ONボタンには「瞳AF」を割り当てておくと、ポートレート撮影時に素早く瞳にフォーカスを合わせられます。背面のコントロールホイールにはAFエリアの切り替えを割り当てると、ファインダーを覗きながらでもエリアモードを変更できて便利です。さらに、ファンクションメニューにAF関連の設定項目を集約しておくことで、細かな調整もメニュー階層を深く辿ることなくアクセスできます。
SONY α7CR ILCE-7CRは動体撮影に使えるカメラなのか【総合評価】
AF性能から見たα7CRの強みと弱みの総括
SONY α7CR(ILCE-7CR)のAF性能を総合的に評価すると、「高解像度コンパクト機としては優秀だが、動体撮影専用機としては限界がある」というのが率直な結論です。強みとしては、AIプロセッシングユニットによる高精度な被写体認識AF、693点の位相差AFポイントによる広いカバー率、そして6100万画素の高解像度でも実用的な合焦精度を維持している点が挙げられます。特に、静止〜低速移動の被写体に対するAF性能は上位機種に迫るレベルであり、ポートレートや風景、ペット撮影などでは不満を感じることはほとんどありません。一方、弱みとしては、最高8コマ/秒の連写速度、上位機種の半分程度のAF演算回数、そしてバッファ容量の制約が挙げられます。これらの要素が複合的に作用し、高速動体撮影ではヒット率の低下が避けられません。しかし、α7CRの本質的な価値は、コンパクトボディに6100万画素という圧倒的な解像力を詰め込んだ点にあります。動体撮影は「できない」のではなく「得意ではない」というレベルであり、設定の最適化とレンズ選択により、十分に実用的な結果を得ることが可能です。
SONY α7CR ブラック・シルバーの選び方と購入時の注意点
SONY α7CR ILCE-7CR デジタル一眼カメラ ブラック(ボディーのみ)とSONY α7CR ILCE-7CR デジタル一眼カメラ シルバー(ボディーのみ)は、AF性能を含むすべての撮影性能が完全に同一です。選択基準は純粋に外観の好みと使用シーンに基づいて判断して問題ありません。ブラックモデルはプロフェッショナルな印象を与え、レンズとの一体感が高く、撮影現場で目立ちにくいメリットがあります。シルバーモデルはクラシカルなデザインが魅力で、日常的な持ち歩きやカジュアルな撮影シーンに映えます。購入時の注意点として、まずメモリーカードの選択が重要です。6100万画素のRAWファイルは1枚あたり約120MBに達するため、UHS-II対応の高速SDカードが必須です。連写時のバッファ解放速度にも直結するため、書き込み速度300MB/s以上のカードを推奨します。また、動体撮影を視野に入れる場合は、高速AFモーター搭載のレンズ(SONYのXDリニアモーター搭載レンズなど)との組み合わせが不可欠です。レンズのAF駆動速度がボディのAF性能を制限する場合があるため、レンズ選びは慎重に行いましょう。SONY(ソニー)の公式サイトでファームウェアの最新版を確認し、購入後すぐにアップデートすることもAF性能の最大化に重要です。
α7CRのAF性能を活かせるおすすめ撮影ジャンルと対応レンズ
α7CRのAF性能を最大限に活かせる撮影ジャンルと、それぞれに適したレンズを紹介します。最も相性が良いのはポートレート撮影で、FE 50mm F1.2 GMやFE 85mm F1.4 GMとの組み合わせにより、瞳AFの精度と6100万画素の解像力が相乗効果を発揮します。風景撮影では、FE 16-35mm F2.8 GM IIやFE 24-70mm F2.8 GM IIが定番で、三脚使用時のAF精度は上位機種と変わりません。ペット・動物撮影には、FE 70-200mm F2.8 GM OSS IIが最適で、高速AFモーターにより動物認識AFの追従性能を最大限に引き出せます。野鳥撮影に挑戦する場合は、FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSSが手頃な価格で高い実用性を持ちます。ストリートスナップでは、FE 24mm F2.8 GやFE 40mm F2.5 Gなどのコンパクトレンズとの組み合わせが、α7CRの携行性を最大化します。動体撮影を含むオールラウンドな用途には、FE 24-105mm F4 G OSSが万能な選択肢です。いずれのレンズでも、XDリニアモーターやリニアモーター搭載モデルを選ぶことで、α7CRのAF性能をフルに発揮できます。
よくある質問(FAQ)
Q1. SONY α7CRのAF性能はファームウェアアップデートで向上しますか?
はい、SONY(ソニー)は定期的にファームウェアアップデートを提供しており、AF性能の改善が含まれることがあります。過去のアップデートでは、被写体認識の精度向上やAF追従の安定性改善が実施されています。SONY α7CR ILCE-7CR デジタル一眼カメラ ブラック(ボディーのみ)およびシルバー(ボディーのみ)ともに同一のアップデートが適用されるため、常に最新版を適用することを推奨します。
Q2. α7CRのブラックとシルバーでAF性能に違いはありますか?
AF性能に一切の違いはありません。SONY α7CR ILCE-7CR デジタル一眼カメラ ブラック(ボディーのみ)とSONY α7CR ILCE-7CR デジタル一眼カメラ シルバー(ボディーのみ)は、外装カラーのみが異なり、センサー、画像処理エンジン、AFシステム、ファームウェアはすべて同一仕様です。
Q3. α7CRで子どもの運動会は撮影できますか?
十分に撮影可能です。運動会での走る子どもの速度は時速10〜20km程度であり、α7CRのAF追従性能で十分にカバーできる範囲です。AF-C+トラッキング:ワイド+人物認識AFの設定で、高い合焦率が期待できます。シャッター速度を1/1000秒以上に設定し、FE 70-200mm F2.8 GM OSS IIなどの望遠レンズとの組み合わせが推奨されます。
Q4. α7CRは野鳥撮影に向いていますか?
止まっている野鳥や大型の飛翔する野鳥には十分対応できます。6100万画素の高解像度はトリミング耐性が高く、遠距離の野鳥も拡大して鮮明に描写できるメリットがあります。ただし、小型で不規則に飛ぶ野鳥の撮影では、連写速度の制約からヒット率が低下するため、α7RVやα9IIIの方が適しています。
Q5. α7CRのAF性能を最大限に発揮するレンズの条件は?
XDリニアモーターまたはリニアモーター搭載のSONY純正Gマスターレンズ・Gレンズが最適です。レンズのAF駆動速度がボディの性能を制限する場合があるため、高速AFモーター搭載モデルを選ぶことが重要です。サードパーティ製レンズでも対応していますが、純正レンズとの組み合わせが最も安定したAF性能を発揮します。
Q6. α7CRの電子シャッターで動体撮影は可能ですか?
電子シャッターでの動体撮影は可能ですが、高速移動被写体ではローリングシャッター歪みが発生するリスクがあります。α7CRはグローバルシャッター非搭載のため、電子シャッター使用時に直線が斜めに歪む現象が起こり得ます。動体撮影では基本的にメカシャッターまたは電子先幕シャッターの使用を推奨します。
Q7. α7CRとα7Cの動体撮影におけるAF性能差はどの程度ですか?
α7CRはα7C IIと同世代の最新AFシステムを搭載しており、初代α7Cと比較してAF性能は大幅に向上しています。AIプロセッシングユニットの搭載により被写体認識の種類と精度が拡大し、AF演算速度も向上しています。初代α7Cから乗り換える場合、動体撮影でのAF追従性能の改善を明確に実感できるでしょう。