DaVinci Resolve User Meeting Fes in が開催
2026年1月30日、パンダスタジオ・サロン7階にてDaVinci Resolveユーザーミーティング が開催されました。本イベントは、DaVinci Resolveユーザーコミュニティ DRAM が主催し、認定トレーナーの 小町直氏、成澤広幸氏 がファシリエーターを務めました。会場では、映像制作の現場で起きているリアルな変化から、没入型映像、カラーサイエンス、写真現像まで、4つのセミナーを通してDaVinci Resolveの可能性が多角的に語られました。
セッション内容の紹介


登壇者:井上卓郎氏/永田太郎氏
セッション1:第2の人生は地方暮らしと動画とDaVinciだった
Session1は、映像制作を通じて人生が大きく動いた、リアルなキャリアストーリーが語られました。
長野県でYouTuberとして活動をし始めた永田氏は、しばらく井上氏との偶然の出会いをきっかけに映像制作を本格的に学び始めます。Blackmagic Pocket Cinema Cameraと、無料で使えるDaVinci Resolveを勧められ、井上氏の作品を徹底的に研究・模倣することでスキルを磨いていったそうです。
長野県においての「田舎暮らしと映像制作」というテーマも話題に。
自然撮影に有利な田舎暮らしのメリットがある一方、常に見られている感覚やプライバシーの課題もあるとの声が上がりました。一方で都会では、ビル群など魅力的な被写体が多い反面、気軽にカメラを構えづらい現実も。どこに住むかは、撮りたいもの次第という意見に、多くの参加者が頷いていたのが印象的でした。
「出会い」と「行動力」がキャリアを変える ことを、強く実感させる内容でした。

セッション2:総額600万!? 誰も見た事のない世界を手に入れろ

登壇者:エマーク氏/やまもん氏
Session2は、Apple Vision Pro時代を見据えたイマーシブ映像制作がテーマです。紹介されたのは、Blackmagic DesignのURSA Cine Immersive カメラ。

16K・180度撮影による圧倒的な没入体験と引き換えに、導入コストはカメラ本体だけで約600万円、
周辺環境を含めると700万円超という現実的な数字も包み隠さず語られました。「カメラを買ったから、事業にするしかなかった」という逆算的なスタートから、『未来で、大切な人にもう一度会える』 というイマーシブ映像サービス構想へと発展していくプロセスは、機材・表現・ビジネスを横断する非常に刺激的な内容でした。
撮影からDaVinci Resolveでの編集、Apple Vision Pro向け書き出しまでの実演を通じ、次世代映像制作のリアルな課題と可能性が共有されました。
セッション3:最近聞くDCTLって何? LUTの限界を超えたカラーの魔法

登壇者:横田ブンガク氏
Session3は、カラーグレーディングを数理と知覚の視点 から捉える、非常に知的なセッションでした。
本セミナーでは、DaVinci Resolveで活用される「DCTL(DaVinci Color Transform Language)」をテーマに、従来の3D LUTとの違いや、その本質的な考え方について詳しく解説が行われました。
LUTが色変換を固定的な対応表として扱うのに対し、DCTLは数式ベースで色処理を行うため、より柔軟で精度の高いカラーコントロールが可能になるとのこと。
セミナーでは、色の見え方に関わる人間の視覚特性や知覚の仕組みにも触れながら、ノイズや誤差を単なる欠点として捉えるのではなく、映像表現の一部として活かす発想が紹介されました。

また、数理モデルを用いることで、撮影条件や素材が変わっても一貫したルックを保てる点や、独自のカラー設計ができる点もDCTLの大きな魅力として語られました。
技術的な内容でありながら、実際の制作現場でどのように活用できるのかを具体例とともに示し、今後のカラーグレーディングにおける可能性を感じさせるセミナーとなりました。
横田ブンガク氏の95ページのスライドによるセミナーは圧巻でした!

セッション4:DaVinciで写真現像 そもそもみんなどうやってるの?」

登壇者:クロカワリュート氏
最終セミナーでは、広告写真家のクロカワリュート氏の写真・映像クリエイターとしての視点からDaVinci Resolveを写真RAW現像ソフトとして活用する方法 が紹介されました。
LightroomやCapture Oneと比較しながら、Resolveの買い切りモデルや、動画と写真を一元管理できるメリットが解説されました。
ノードベースによる現像、Color Space Transformを使った色管理、さらにフィルムグレインやブラーを使った「シネマティックな写真表現」まで、実務に直結する内容が実演とともに語られました。
写真と動画の境界を越えたResolve活用の可能性を、強く感じさせるセッションでした。

セミナー後には製品展示コーナーがあり、こちらでは機材を実際に触る機会を頂きました。
イマーシブカメラ、すごかったです!

DRAMの皆様、次回開催も楽しみにしております!
学びの多い1日をありがとうございました。