先日パンダスタジオ7階では、鉄道写真家・米屋こうじ先生による鉄道写真セミナーと、SILKYPIX Developer Studio Pro12を使用した現像セミナーを開催しました。
とても人気で応募数が多かった為、当初の予定から座席数を増やしセミナー開催となりました。

米屋こうじ先生が鉄道写真を撮るきっかけは、ご家族が駅で働いていたから。
身近なご家族が鉄道と近い環境にあったことで、幼い頃から日常の存在だった鉄道はいつしか憧れの存在へと変わっていったそうです。
米屋先生が中学1年生のとき、夜明け前に駅へ入ってくる[あけぼの号]の姿に強い衝撃を受け、初の撮影は早起きをして撮影に挑んだものの、写真の仕上がりは思うようにいかなかったとのこと。
それでも「もっと上手に撮りたい」という気持ちは消えることなく、その悔しさとともに、鉄道への想いはさらに深まっていったというお話しと作品はとても印象的でした。

トワイライトエクスプレスをはじめとする名列車、そしてブルートレインとの「別れの時代」をカメラに収めるようになったお話しも素敵でした。

セミナーの中で印象的だったのは、「鉄道は、利用する人がいて初めて成り立つ存在」という言葉。
外から見た車両の美しさだけでなく、車内から見える風景、人の営み、その“中からの視点”を大切にしてきたというお話しが心に残りました。
米屋先生は海外で撮られた鉄道作品においても、現地の人に声をかけながら写真を撮ることも多いそうです。

言葉が通じなくても、笑顔や仕草で距離を縮めていく。写真はコミュニケーション、という事を改めて感じるエピソードでした。
かつて秋田県・奥羽本線で撮影した作品は床下から立ち上るスチームが、静かな駅に漂う情景を感じる一枚でしたが、今は時代と共に日本で見られなくなってしまったとのことでした。
しかしこの景色が今も尚、ブルガリアでは同じように見られるとのことで先日米屋先生が撮影されたこちらの作品も拝見しました。

国が違っても、そこに流れる「旅」「旅情」はどこか共通しているということと、今の景色がまた時代と共に消えてしまうかもしれないという一瞬を大切に写真に収めるお話しが印象的でした。
最後に語られたのは、「作品づくりの楽しさ」について。
うまくいく日もあれば、思うように撮れない日もある。それでも列車を待ち、旅をし、シャッターを切る。
米屋先生のお話しから写真を撮ることの原点をあらためて思い出すことができたセミナーでした。

【SILKYPIX Developer Studio Pro12 現像セミナー開催】
トークショーの最後には、SILKYPIX Developer Studio Pro12を使った写真の現像セミナーも行われました。

単に補正作業だけではなく、
「この写真で何を伝えたいのか」「どんな空気感・作風を大切にしたいのか」
一枚一枚の写真が持つ魅せたいイメージを尊重しながら、現像の工程を参加者全員で共有し、学ぶ時間となりました。
スライダーを少し動かすだけで変わる印象、光や色の捉え方ひとつで写真が語り出す表情。
なにより印象的だったのは、操作がとてもシンプルで、直感的に扱えること。初めて触る方でも「こうしたい」がすぐ形になる点は、多くの参加者が驚かれていました。
撮影から作品づくり、そして仕上げまで、写真を“完成させる楽しさ”をあらためて実感できる締めくくりとなりました。
米屋こうじ先生、ご参加頂いた皆様ありがとうございました!